2009/12/26

土偶展  展覧会

先日上野の東京国立博物館で開催されている「土偶展」に行ってきた。

大英博物館で開催され大好評、8万人を動員したという。その「凱旋」展覧会だ。

こちら参照⇒文化庁海外展 大英博物館帰国記念 「国宝 土偶展」 

国宝3点が一堂に会するのは初めてだという。

土偶の国宝、というと有名な「遮光器土偶」かな、と思うと違って、これは重要文化財。

3点と言うのは、
「縄文のビーナス」(長野県茅野市出土)
「合掌土偶」(青森県八戸市出土)
「中空土偶」(北海道函館市出土)=北海道唯一の国宝

そもそも、日本の出土品=美術的価値のあるもので、紀元前3000年〜1000年のものを見ることはめったにない。

四大文明のものでもないと、なかなか数千年前のものを見ることはない。

5000年も前に!この日本列島にいた人がこれを作ったのか、と思うだけで、深い感慨が湧く。

けど、製作時代が紀元前2000年〜1000年等とあるのは、ずいぶん大雑把だと思う。せめて数百年単位まで測定できないのか?
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「縄文のビーナス」は全体的に丸みを帯びた形とふくよかな下半身が特徴。豊穣と多産を祈って製作されたものだろうと言われている。

「合掌土偶」は修理(天然アスファルト)の跡があるので、宗教的なものとして大切にされてきたのだろうと言う。

「中空土偶」はその名の通り内部が空洞で、精密な作り。全身に模様が施してあり、デザイン性にも優れている。

重要文化財は23点。上で挙げた「遮光器土偶」や「ハート型土偶」がある。

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この土偶は、アニメ「ドラえもん」にも出てこなかったっけ?

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切手にもなっている。個人蔵だそうだ。発掘した人が所有しているのか?

土偶の出土するのは、東日本が中心、というかほとんどが東日本だ。

その頃、西日本にはそういう文化がなかったのだろうか。

縄文時代は今よりも暖かく、ブナ、コナラなどの落葉樹林が多い東北や北海道では大規模な集落もできた。青森の三内丸山遺跡が有名だ。

土偶はそういう社会集団で祭祀に使われたのではないかと言われているとか。

こじんまりした展示だが、内容は充実している。とにかく紀元前3000年〜1000年のものですから!

いわゆる「日本の美意識」といわれるものとは全く異質な美がある。ユニークな造型は「美」の観念を揺さぶる。

こういう遠い時代を考えると改めて「日本とは何か?」と問いたくなる。

地味な展覧会なので空いているかと思ったら、そうでもなくて、しかも意外にも若い人達が多かった。

中には「この発掘は○○先生のところでやったんだよな」なんて言っている若者もいたから、考古学を学んでいる学生さんたちかもしれない。

土偶をスケッチしている人もいた。

(昔は東博でスケッチする人を見かけることは全くなかった。この日は平常展示の仏像をスケッチする人もいて、変わったなぁと思った。とはいえ、ルーブルのように絵の具を持ち込んでの模写はまだないようだ)。

土偶展は2月21日まで。本館特別5室です。

本館特別5室は、ダ・ヴィンチ「受胎告知」を見た。中宮寺の弥勒菩薩像もここだった。古くは「モナリザ」もここだったかな。

国宝3点、重要文化財23点が揃うことは、今後当分ないと思うので、ぜひご覧ください。楽しいです。
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