2011/5/30

英国王のスピーチ  映画

本年度アカデミー賞作品賞受賞作。スクリーンも上映回数も少なくなり、そろそろ終わりかなと思って見に行ってきた。映画館に着くまで「ブラックスワン」とどちらを見ようか迷っていた。

ブラックスワンは人気であまり良い席がなかった。「英国王・・・」は客席半分くらいの入り。

ストーリーはもう十分知られていると思うので割愛。俳優達の演技だけでも見る価値があると思う。コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ。

アカデミー主演男優賞のコリン・ファースは賞レースでも大本命鉄板と言われたけど、本当に見事です。

大衆の前でスピーチをしなければならない。その時の緊張、恐れ、勇気を奮う瞬間、しかし思うように言葉が出ない。焦る、ますます詰まる。焦燥感、最初は怪訝そうな人々の顔、そのうち同情或いは軽侮の表情になる。国王(当時は王子)羞恥、屈辱、無力感、絶望感が短い間に表現される。演技と演出はすばらしい。

途中だれるところもあるけれど、最後へ向かって盛り上げていく。

どもりつつ、演説しつつ、汚い罵り言葉を吐きつつ、演説しつつ、それが歌になっていくなんていうせりふを実に自然にやってのける俳優の超絶技巧。すごいわ。

最後の国民に向けてのスピーチは、緊張感の中で始まる。流れるのはベートーベン7番2楽章アダージョだから、それだけでもウルウルする。

上品な、心温まるいい映画でした。

もう一つ印象に残ったこと。ジェフリー・ラッシュ演じる言語療養士は、正規の医者ではない。しかし、自分に自信と誇りを持ち、相手が国王であろうと、大主教であろうと、決して卑屈にはならない。もちろん礼節はあるが、人としては対等であることを常に示す。

それが映画を見終わった後の心地よさにもつながっていると思う。

以下雑談。

コリン・ファースを初めて見たのは「イングリッシュペイシェント」(96年)だったと思う。ジェフリー・ラッシュは「シャイン」(これも96年ですね)。

もうずいぶん前になる。

コリン・ファースは「イングリッシュ・・・」ではレイフ・ファインズに妻を取られ、「恋に落ちたシェークスピア」(98年)では婚約者をジョセフ・ファインズに取られてしまう。ファインズ兄弟に取られちゃうコキュの役だった。その頃は野暮ったく見えたけど、今はステキですね。

すごく沢山の映画に出ているが、これら以外では「マンマ・ミーア」しか見てない。

ジェフリー・ラッシュの「シャイン」は、精神を病んだピアニスト役。音楽がテーマの映画じゃ見に行かないわけにはいかない。有楽町あたりのミニシアターに見に行った。

たいしたもんでした。アカデミー賞も納得。ピアノのシーンは本当に弾いていたのだろうか?

翌年、「エリザベス」「恋に落ちたシェイクスピア」に出演。二つとも見た。

これらの映画、ジョセフ・ファインズとジェフリー・ラッシュが両方に出ていて、主演女優がともにアカデミー賞の候補でなんかややこしかった(取ったのは「恋に」のパルトロウだけど、ケイトさんの方が実力は上じゃないかな)。

その後は「パイレーツ・オブ・カビリアン」しか見てない。「英国王・・・」で久しぶりにまじめな演技を見た気がした。

そうそう、チャーチル役が、「魔法にかけられて」の魔女のドジな手下役の人だったから、どうしてもチャーチルに見えなくて困った。ティモシー・スポールという俳優さんですね。

ジョージ6世の娘エリザベス(現女王)の飼い犬がウェルシュ・コーギーなのも映画「クィーン」と一緒だなぁと和んだり。

ま、いろいろ楽しみました。
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