2011/10/21

身内の  生活

葬儀で岐阜まで日帰りをした。

うららかな日だった。

葬祭場近くの土手ではまだ若いススキの穂が陽光のなかできらめいていた。こんな穏やかな日に、夫の叔父さんは旅立って行った。

岐阜の平野を遠くに取り囲む山々のなかで、一番高い山が伊吹山と、タクシーの運転手さんが教えてくれた。

冬は真っ白に雪を被る。一冬に10mの積雪を記録したこともある。岐阜・滋賀・福井三県にまたがる山で、日本海から琵琶湖を渡る風が雪をもたらす。岐阜平野に吹く強風を伊吹おろし、というのだ、と運転手さんの話。

叔父は長くこの地で暮らした。

夫の叔父に最後に会ったのは、10年以上も前だ。

いつも物静かで温厚だった。夫の話では、戦前上海で中国語を学び、戦後は米軍で働き、その後通信会社に勤めたという。中国語英語に堪能で、「モダン」で開けた感覚の人だったという。

叔母は「いい人生だった」と挨拶で述べた。

叔父さん、叔母さん、従兄弟、数えるほどしか会ったことがないが、それでもいろいろ思い出すことはある。

今年は身内の葬儀が2つあり、松田直樹選手の悲しい別れもあった。

「人は想い出の器」という言葉を、噛み締める年だとつくづく思う。
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