2013/4/2

上野・展覧会へ  展覧会

見たい映画がある。だが、上映開始が9時10分だ。その時間に行くのはちょっときつい。

雨の平日。こういう日は展覧会に行くのがいい。そういえばエル・グレコ展は7日で終了だ。行くとしたら今日しかない。

上野までは夫と一緒。夫は東博の「円空展」へ。私は「エル・グレコ展」へ。

エル・グレコ展はあんまり混んでいなかった。ゆっくり見ることができた。

エル・グレコの絵はそれほど好みではない。でも、見ようと思ったのは、たまたま見たテレビで「肖像画」を紹介していて、いわゆるエル・グレコ風でなかったから。

特に「白貂の毛皮をまとう貴婦人」
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エル・グレコ作と完全に特定されたわけではないらしい。かなり異質の絵。でもとてもきれいだった。

宗教画なので、なんとなく古い時代の人、中世に近い時代かと勘違いしていたが、対抗・宗教改革の時代、絵画的にはマニエリスムの人と聞いて、「なるほど」と納得した。

エル・グレコの斬新なところは、「見えるもの」と「見えないもの」を同時に描こうとした点だとのこと。あのうねるような構図や間延びした不自然な人体表現も、そのためだという。

受胎告知が二つ並べてあった。一つはイタリア時代のもの、
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一つはいわゆる「エル・グレコ風」のもの。
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こちらは最高傑作で、見ていた人も「こっちの方がいいわね」と言っていたが、私はイタリア風の方が好き。

行く前は「それほど好きな画家でもないし」、「美術館でみる宗教画は趣がなく、現地教会でみるべきじゃないか」と考えたりした。また「展覧会はイマイチ」という意見も聞いた。

でも、行ってよかった。こんなにたくさんの作品を懇切な解説とともに見ることができた。貴重な機会となった。

昼は夫と待ち合わせて、国立西洋美術館の「すいれん」で。ランチが1,600円。スープ(ミネストローネ)、サラダ、牛肉ひれステーキまたは赤魚のポワレ、パンまたはライス、シャーベット、コーヒー(紅茶)。おいしいし、待たされない。お奨め。

国立西洋美術館は現在「ラファエロ展」開催中。これも見ていくことにした。(6月2日まで)
日本で初めての本格的なラファエル展だそうだ。

エル・グレコ展より若い人が多かった。混んでいた。

絵としてはラファエロの方が好きだ。きれい。ラファエロの方が古い時代なのに、こちらの方が新しく感じる。色が鮮やかで、人物像に親しみが持てるからかもしれない。

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大公の聖母 ラファエロの描く女性はとても美しいと思う。

今回は油絵・素描23点、その他版画、工芸、同時代の作家を展示している。ラファエロの作品が少ないなと思った。

エル・グレコ(73歳)に比べて若死(37歳)だし、法王や枢機卿の建物に描いたものは持ち出せない。また、ラファエロの作品は美術館の看板作品のことが多くて、なかなか借り出せないそうだ。

だから、ちょっと不満。

ラファエロの作品はボルゲーゼ美術館展にて「一角獣を抱く婦人」、ベルリンの至宝展で「聖母子像」を見た。

今回展示している「自画像」はイタリア旅行中にウフィツィ美術館で見た。パリ・ルーブル美術館でいくつか見たかもしれないが、ルーブルは作品が多すぎてあまり記憶にない。

(今、自分のblogを調べて分かったのだが、損保ジャパン美術館にラファエロの師「ペルジーノ」展を見に行っている。すっかり忘れていた)

それにしても、一日で、エル・グレコとラファエロの作品を見られるなんて、なんと贅沢なことだろう。散る間際の名残りの桜も見られたし、上野に行って幸福な時間を過ごせた。
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