2015/8/5

池澤夏樹さんが冬の旅を  音楽

家に帰った時、夫が「喜びそうな記事があるよ」と「図書8月号」を見せてくれた。

池澤夏樹さんの「『冬の旅』からウェルエテルへ」

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ヨナス・カウフマンというテノール歌手がいる。
ミュンヘン生まれで四十代なかば。
声質や歌唱力はもちろん立ち姿から挙止ふるまいに至るまでほれぼれするような男(後略)

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彼がシューベルトの「冬の旅」全曲歌うのを一時間十五分、陶然として聴いた。

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ぼくには音楽評論の力などかけらもないから、今回もただ気持ちよく彼の声に浸ったとだけ言っておこう

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「陶然とした」うんうん。「ほればれするような男」そうそう。

あの川崎に池澤夏樹さんもいらしたのだろうか。同じ空間にいたのだろうか。

とにかく嬉しい。

ヨナスさんの「冬の旅」CDを買って聴いている、のも同じですね。

文章はこの後、「冬の旅」の詩について論じ、同じように恋に破れた青年としてゲーテ「若きウェルテルの悩み」について語る。

私も最近「若きウェルテルの悩み」を再読した。これも池澤さんと同じ!なんてね。

私はヨナスさんがオペラ「ウェルテル」を演じているから読んだのだが、池澤さんは「恋に破れて絶望する若者」を共通項として読んでいる。

ゲーテは自分とウェルテルに一定の距離があって、自分とウェルテルを同一視していない。これを25歳で書いたゲーテはやっぱり偉い、と言っている。

(私は「若き・・・」を読んで、まず(日本語だけど)、自然や人物描写に感心した。)

この「図書」には斎藤美奈子さんの「文庫解説を読む」シリーズが毎月載っている。
これがまぁ面白い。毎回大笑いだ。今回の「走れメロス」もおかしい(笑)。ほんと鋭い。

これ一つにまとめて本になるんでしょうね。文庫解説を安易に引き受けて書いた人たちは恥をさらすことになるね
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