2015/12/4

METライブ「タンホイザー」  音楽

12月3日は秩父夜祭の日。だが、朝から大雨。行くのを止めた。ぽっかり時間が空いたのでMETライブビューイング「タンホイザー」(横浜ブルグ)を見に行くことにした。

上映時間が4時間半とか聞いたので、どうしようかなと迷っていた。時間ができたし、評判も良いようなので、行くことに決めた。タンホイザーは序曲が超有名、他にも巡礼の合唱や「星の歌」など美しい曲がある。

謳い文句は「官能の虜になった恋人を救う究極の純愛」


序曲がやっぱり素晴らしい。映像も演者をアップでとらえていて、クラリネット奏者が息継ぎをするのもリアルにわかる。一緒に息継ぎをしてしまう程だ。

美しいメロディーに涙もにじんでしまう。

ところが、この序曲の一番聴きどころで隣の客がレジ袋をガサゴソ、ゴソゴソ。もう〜やめてよ。

この人、遅れて入ってきて、それだけでも困り者なのに、よりによって私の隣に座ったのだ。

で、ガサゴソがこの時だけでなく、第2幕も3幕4幕も、「ここぞ」という場面で続いたのだ。歌合戦、エリザベスのアリア、「巡礼者」達の合唱、ヴォルフラムのアリア、ウットリ聴いていると山場でゴソゴソ、ガサガサ。何故そんなにレジ袋を触る必要があったのだろう?勘弁してください。

演出は古典的というのか、当時の衣装や舞台装置なので安心感があった。現代風演出だといろいろ考えてしまう。

第一幕はタンホイザーが「愛の女神ヴェーヌスが支配するヴェーヌスベルクへ赴き、愛に溺れる日々」。バレエダンサーがエロチックなバレエを踊る。ちょっと長すぎですわ。
(ワーグナーのオペラは全部長いのだが)

ヴェーヌスのミシェル・デ・ヤング。メゾソプラノの方がやっぱり好きだなあと思って聴いていた。

タンホイザー役のヨハン・ボータは「アイーダ」で2回見た。声は明るくきれいなテノールで声量がある。

ヴォルフラム役のペーター・マッティは「パルシファル」でアンフォルタス役を演じた。でも見かけが全然違って、ヒゲがなく黒髪7・3分けでもないので、同じ人とは思えない。アンフォルタスでは傷ついて、ずっとヨレヨレだったのに、この役は騎士だし友情に厚く誠実、長身で素敵だった。でも声を聴いているうち「アンフォルタス」に思えてしまって困った。

エリザベス役はエヴァ=マリア・ヴェストブルック。「ワルキューレ」でジークリンデ役、ヨナス・カウフマンと共演していた。「顔は可愛らしいのに巨体」と評されていたが、ボータと並ぶと細く見えた。歌唱は見事でした。

王様のヘルマン役、ギュンター・グロイスベック。ドイツ語が一番ちゃんと聞こえた(って、私はドイツ語は分からないが、子音が一番はっきり聞こえたのだ)。資料を見たらオーストリア人とあって、納得した。

指揮のレヴァインさんは車椅子だった。健康問題は大丈夫なのだろうか。

ボータがもう少し細くて、もう少しドイツ語らしく聞こえたら、良かったのになぁ。そして、何度も言ってしまうが、やっぱり太過ぎるわ。「恋愛」してるのも滑稽に見えちゃう(肥満差別?)。

演技ももっとできるといいと思うけど…。それに動きも少ない。

(まぁボータに限らずみんな立って歌うのが基本)

彼はきれいな声で歌をホール中に響かせ、ちゃんと最後まで歌い切れればそれでいいのかな。

家に帰って、ヨナス・カウフマンの「Inbrunst im Herzen」を聴いたら、やっぱり歌のニュアンスが複雑でさすがだなぁと思った。ファンなので。

でもタンホイザーはやってもらいたくない。

ワーグナーはオペラにハマる前はあまり好きじゃなかった。メロディーがつかみどころがなく、ダラダラつながっていってメリハリがないと思っていた。めまいがする時「キーン」というような音が聞こえることがあるけど、その音のつながりのようにも聞こえていた。

でも聴いているうちに、「ワーグナーいいかも」と思えるようになってきた。ローエングリンも、ワルキューレもタンホイザーもきれいな曲が沢山ある。

まだ、「トリスタンとイゾルデ」「ジークフリード」「神々のたそがれ」は壁が高くて、何度か挑戦しているが最後まで行きつかない。

そうそう、休憩時間にMETのワーグナー作品の紹介があった。「パルシファル」、「ワルキューレ」のヨナスさんが大画面に映った。

上映している頃はオペラにあまり関心がなく(とにかく2015年6月1日がオペラ記念日なので)、見ていないのだ。

大画面で、いい音響で見たかったな。

がっ、もし大画面だと、パルシファルではおなかの肉(やっぱオペラ歌手だもの)が、ジークモンドではよだれダラダラを見ることになったので、まぁいいか。

(よだれは歯列矯正のせいらしい)
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