2017/7/23

ウエストサイドストーリー  音楽

毎年1回、娘たちとミュージカルに行くことにしている。

今年はウェストサイドストーリー@シアターオーブ。

シアターオーブは気に入っている。東横線渋谷駅直結だから。

ウェストサイドストーリーは映画も何度も見たし、サウンドトラックは飽きるほど聴いた。

だから、もう今更ステージを見なくてもいいかな、と思っていた。でも、娘たちに聞くと「行きたい」という。なので、行くことに決めた。映画とステージとどれほど違うのか、という興味もあった。

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最初から、ダンスの振り付けは映画と同じなのね。二つの対立する不良グループの一触即発の雰囲気は映画ではニューヨークの街でダイナミックに描かれていた。舞台では何しろ狭い。でも逆に狭い分エネルギーがあふれている。目の前での若いダンサーたちの踊りは大迫力。

肉体の動きの美しさ、本当にダンサーにあこがれるなぁ。

リフは映画のラフ・タンブリンのお茶目な悪がき風のイメージが強くて、今回の長身ハンサムのリフには違和感がある。俳優さんのせいではありません。私が悪い。でも、白人金髪はいかにもニューヨックッ子なので、これで良いのだ。

トニーも長身ハンサム。テノールの歌は力強かった。マリアの声がねぇ。細くてビブラート多め。私の好きな声ではないのよ。でも姿は美しく、清純なマリアにふさわしかった。

このミュージカルがブロードウェイに登場した時どれほどの衝撃を持って受け止められたのだろうか?ダンス、歌(歌詞)、音楽、セリフ。

効率的な舞台装置・舞台転換にも大・大感心。

バーンスタインの音楽はもう聴きなれ過ぎているが、でも大傑作だよねぇ。現代音楽、ジャズ、ラテン、そして美しいアリアの数々。マリア、トゥナイト、ワンハンドワンハート、サムホエア。

姉がサウンドトラックのLPを借りてきたので、それを当時のテープレコーダー(オープンリールだった)で録音し、もう、それはそれは毎日聴いた。

歌詞もコピーなんてなかったから書き写したのかな?そして辞書で意味を調べた。

The most beatiful sound I have ever heard なんて文法の教科書の出てきそうと思ったものだ。

ダンスパーティの、マリアとトニーが出会うシーン。二人が向き合って、両手を真横に伸ばし、膝をくるりと回し、指を鳴らす。これ、友人たちと真似しました(笑)。

マネといえば、指ぱっちん?は流行りましたねぇ。小学生でも一生懸命練習した。

ステージを見ながら、いろんなことを思い出していた。とにかく、「ウェストサイド物語」が日本のエンタメ界、いや若者に与えた影響はとても大きかった。

高校時代、学校の映画鑑賞で「サウンドオブミュージック」を見に行った。同級生たちはみんなこの映画に夢中になり、誰かがギターを弾き「エーデルワイス」を英語で歌ったりしていた。でも、私はそれには染まらず、断然「ウェストサイドストーリー」派だった。

ステージと映画の違いもいくつかあった。映画で決闘の後アイスが歌う「クール」は決闘の前にリフが歌う。←これは1964年にブロードウェイの引っ越し公演で映画のアイス役タッカー・スミスがリフ役で歌ったと姉から聞いていた(姉はこの公演を見に行っている)。」

I feel pretty、 クラプキ巡査殿、アメリカ、も歌う順番が違った。アメリカは映画ではシャークス団の男女の掛け合いだが、舞台版は女性たちだけだった。

私は、この「アメリカ」と「五重唱(tonight)」が良かったなぁ。「アメリカ」はダンス、「五重唱」は歌、の大迫力。盛り上がった!大拍手、そして私も「ヒュー」なんて言ってしまった。

決闘の悲劇の後休憩。この後半は前半に比べるとやや興奮度が落ちる。そりゃ悲劇だから、気分は沈む。

前半だって、溌剌とした若者たちの姿を見てると、「あぁ、この若者たち3人も死んでしまうのね」と胸を衝かれる思いがしたのよ。

「ロミオとジュリエット」と違う点は「ジュリエット=マリア」が死なないところ。

ラストシーン、マリアが二つの不良グループたちに「殺したのはあなたたち」と銃を向けるところ、がマリアの一番の見せ場なんだけど、このマリア役の方、ちょっと弱かったかな。映画はなんてたった顔のアップがあるから表情豊かに演じることができるけれど、舞台では難しい。最後の盛りあがりに欠けたのはそういう点もあった。

十代で見た時は「クラプキ巡査殿」の歌詞の意味はよくわからなかった。大人になって映画を見た時「親はジャンキー、アル中」「マリファナ」という言葉に「えぇ、当時からなのか」と思ったものだ。「社会的ビョーキ」「福祉問題」とか歌詞の中に出てくる。

そして、「移民」問題。1950年代の問題が今なお、生きてる。ウェストサイドストーリーがブロードウェイで2009年にリバイバル公演されたのがわかる。アメリカのエンタメ界は「人種」「移民」問題を取り上げ、それを克服しようとしてきたのだとも思う。

シアターオーブは見やすい劇場と思うが、今回は前の席の女性の頭が邪魔になった。この女性落ち着きがなく、首をやたら右左に曲げるのだ。そのたび、頭が邪魔にならない位置に私も頭を動かす。ほんと、困った。それと、トニーとマリアの結婚式の真似事「ワンハンドワンハート」の美しいシーン。この前席の一人がガサゴソやった挙句席を立って出て行った。本当に興を削がれたよ。

カーテンコール、スタンディングの人は数人だった。「キンキーブーツ」の時は終わった途端、ウワーっと皆立ち上がったのに、ちょっと意外だった。娘は「最後がしんみりだから、盛り上がらないせいでしょ」と言った。そうかもしれない。

終了後家路につく人たちと見ると、若い人たちが多かった。完売公演で、相変わらずの人気。それはよくわかる。

次はどんなミュージカルを見ようかなぁ。
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