2017/12/31
今年のエンタメ振り返り 映画
暇なようで慌ただしい1年が終わる。
何より安倍政権が最低な年だった。来年こそはもう終わりにしなくてはならないと思う。社会がこんなふうに崩壊していくのを見ようとは思わなかった。格差社会、モラル崩壊。
それと、俊輔の衝撃的なジュビロ磐田移籍。こんなショックなことはなかった。まだ傷心。
ま、ともかく、エンタメ関係を振り返ってみよう。
見た映画は「ミラノスカラ座・魅惑の殿堂」「未来を花束にして」「ラ・ラ・ランド」「ムーンライト」「美女と野獣」「私はダニエル・ブレイク」「サラリーマン」「ダンケルク」「ドリーム」「否定と肯定」「希望のかなた」の11本だ。
METライブビューイング「パルシファル」、ROH「オテロ」(2回)は別。これをいれると14回か。
あまり見てないのに、ベスト、とか言うのはおこがましいが、毎年やっているので、一応考えてみる。
作品としては「ムーンライト」かな、芸術作品として完成度が高かった。
好きなのは「未来を花束にして」だ。
「ダニエル・ブレイク」、「ドリーム」、「否定と肯定」「希望のかなた」も社会的問題を扱って、製作者たちの志を強く感じた。
娘たちにベストを聞くと「マンチェスター・バイ・ザ・シー」、「モアナ」をそれぞれが上げた。
演劇は「ザ・空気」のみ。これ、本当に怖い話でした。現実が段々この演劇に近づいていく。
オペラは「蝶々夫人」「神々の黄昏」(いずれも新国立)コンサート形式「ワルキューレ第一幕」、「エフゲニー・オネーギン」
この中ではやっぱり、ペトレンコ指揮バイエルン国立歌劇場「ワルキューレ」です!!圧倒的だった。
ミュージカルは「ウェストサイドストーリー」。
オーケストラや楽器のコンサートは一度も行かなかった。オペラで満足しちゃったな。それと秋に来日オケも集中して、お金も時間もなかった。
ヨナス・カウフマンコンサートは今年もキャンセルだった。でも、あと1週間でコンサートだよ!
モスクワのジルベスタ―コンサートはキャンセルしてしまったみたいだけど、日本には来てくれるかなぁ。来てほしい〜。日本に来るためのモスクワキャンセルと思いたい。
来年はすでに「ホフマン物語」「コンサート形式ローエングリン」「アイーダ」のチケットを買ってある。
キーシンも来日予定だから、それにも行きたいな。
展覧会もあまり行かなかった。「ミュシャ展 スラブ叙事詩」、「エリザベス・ペイトンstill life展」「1968年無数の問いの噴出」のみ。
「運慶」に行きたかったし、「正倉院展」も残念だった(サッカー優先のため)。
でも、あんまり混んでいる展覧会には行く気がしないのも事実。
来年はアベがいなくなって、軍備強化をやめて国民の生活が第一になってほしい、日本の宝の憲法をなんとしても守りたい。
そして、みんな健康で、元気に過ごしましょう。私はミーハーを頑張ります。
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何より安倍政権が最低な年だった。来年こそはもう終わりにしなくてはならないと思う。社会がこんなふうに崩壊していくのを見ようとは思わなかった。格差社会、モラル崩壊。
それと、俊輔の衝撃的なジュビロ磐田移籍。こんなショックなことはなかった。まだ傷心。
ま、ともかく、エンタメ関係を振り返ってみよう。
見た映画は「ミラノスカラ座・魅惑の殿堂」「未来を花束にして」「ラ・ラ・ランド」「ムーンライト」「美女と野獣」「私はダニエル・ブレイク」「サラリーマン」「ダンケルク」「ドリーム」「否定と肯定」「希望のかなた」の11本だ。
METライブビューイング「パルシファル」、ROH「オテロ」(2回)は別。これをいれると14回か。
あまり見てないのに、ベスト、とか言うのはおこがましいが、毎年やっているので、一応考えてみる。
作品としては「ムーンライト」かな、芸術作品として完成度が高かった。
好きなのは「未来を花束にして」だ。
「ダニエル・ブレイク」、「ドリーム」、「否定と肯定」「希望のかなた」も社会的問題を扱って、製作者たちの志を強く感じた。
娘たちにベストを聞くと「マンチェスター・バイ・ザ・シー」、「モアナ」をそれぞれが上げた。
演劇は「ザ・空気」のみ。これ、本当に怖い話でした。現実が段々この演劇に近づいていく。
オペラは「蝶々夫人」「神々の黄昏」(いずれも新国立)コンサート形式「ワルキューレ第一幕」、「エフゲニー・オネーギン」
この中ではやっぱり、ペトレンコ指揮バイエルン国立歌劇場「ワルキューレ」です!!圧倒的だった。
ミュージカルは「ウェストサイドストーリー」。
オーケストラや楽器のコンサートは一度も行かなかった。オペラで満足しちゃったな。それと秋に来日オケも集中して、お金も時間もなかった。
ヨナス・カウフマンコンサートは今年もキャンセルだった。でも、あと1週間でコンサートだよ!
モスクワのジルベスタ―コンサートはキャンセルしてしまったみたいだけど、日本には来てくれるかなぁ。来てほしい〜。日本に来るためのモスクワキャンセルと思いたい。
来年はすでに「ホフマン物語」「コンサート形式ローエングリン」「アイーダ」のチケットを買ってある。
キーシンも来日予定だから、それにも行きたいな。
展覧会もあまり行かなかった。「ミュシャ展 スラブ叙事詩」、「エリザベス・ペイトンstill life展」「1968年無数の問いの噴出」のみ。
「運慶」に行きたかったし、「正倉院展」も残念だった(サッカー優先のため)。
でも、あんまり混んでいる展覧会には行く気がしないのも事実。
来年はアベがいなくなって、軍備強化をやめて国民の生活が第一になってほしい、日本の宝の憲法をなんとしても守りたい。
そして、みんな健康で、元気に過ごしましょう。私はミーハーを頑張ります。

2017/12/29
「希望のかなた」を見た 映画
横浜ジャック&ベティにフィンランド映画「希望のかなた」を見に行ってきた。
「希望のかなた」公式HPより
******
内戦が激化する故郷シリアを逃れた青年カーリドは、生き別れた妹を探して、偶然にも北欧フィンランドの首都ヘルシンキに流れつく。空爆で全てを失くした今、彼の唯一の望みは妹を見つけだすこと。ヨーロッパを悩ます難民危機のあおりか、この街でも差別や暴力にさらされるカーリドだったが、レストランオーナーのヴィクストロムは彼に救いの手をさしのべ、自身のレストランへカーリドを雇い入れる。そんなヴィクストロムもまた、行きづまった過去を捨て、人生をやり直そうとしていた。それぞれの未来を探す2人はやがて“家族”となり、彼らの人生には希望の光がさし始めるが…。
******

カウリスマキ監督作品だ。この監督の作品は見たことがない。作品について調べると、必ず監督についての説明がある。独特の世界があるようだ。
全体の感想で言うと、不思議な味、おかしいけど哀しい、後になって現実の重みがずしりと響いてくる作品と言う感じ。
ハリウッド映画にありそうな「テンプレート」「起承転結」とは違って、作家性というのかな、が強く感じられた。
不思議な味というのは、説明が少ない、話す人物を正面から撮る、音楽が不意に挿入される、ユーモアと深刻な話の落差、というところかな。
対話の時、話す人物を正面から撮り、終わると答える相手も正面から撮るというのは、小津映画風なのかなと思ったり(あんまり小津作品に詳しくない)。
挿入される音楽は様々なジャンルがあって、ロックや民謡、ジュークボックス、シリアの民族音楽、その中ではギター2本のフォークソングが好きかな。
あと、煙草モクモクだ。これ意識的にやっているのだろうか。この監督作品の特徴と言っているのを読んだような気もする。
つまらない感想だけど、主人公カリドが山田孝之(時に真田広之)に見えて仕方なかった
。
主人公のカリド以外の、ひとりひとりの人間もとても個性的に描かれていて、どの人の人生について知りたくなる。
ヴィクストロムという人は普通のおじさんのようでいて、なんか裏道人生があるような謎めいている。存在感がある。
難民の保護施設で一緒になるイラク青年(この人とても良い人!)、レストランの同僚、ヴィクソトロムの妻、商売仲間、ミュージシャンたち、様々な公的組織の人々もまた個性的だ。
この映画のテーマは困っている人(&犬)には自然に手を差し伸べる、ということだろう。
見るからに不審な青年に片言の英語で尋ねられたら普通通報だろうと思うが、自然に道を教える人、ネオナチに襲われた時、助けるホームレスたち。不法入国を助けるトラック運転手。もちろんフィクションではあるが。
難民問題は現在の欧州の最大の問題だと思う。右派・極右の台頭も目立つ。でも、カウリスマキ監督は人々の素朴な善意を描き、それこそが今の世界で一番必要なことだ、と訴えているようだ。
で、一方考えたのは日本のことだ。日本の難民政策はひどい。難民に認定される人自体が一桁だ。入管での扱いもひどくて、病気でも医療が受けられずに亡くなったり、暴力もある。
人権や、人々の善意、優しさ、を日本社会に求めるのは、絶望的な気がしてくる。
それでも、カウリスマキ監督のメッセージは受け止めなくてはいけないと思う。
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「希望のかなた」公式HPより
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内戦が激化する故郷シリアを逃れた青年カーリドは、生き別れた妹を探して、偶然にも北欧フィンランドの首都ヘルシンキに流れつく。空爆で全てを失くした今、彼の唯一の望みは妹を見つけだすこと。ヨーロッパを悩ます難民危機のあおりか、この街でも差別や暴力にさらされるカーリドだったが、レストランオーナーのヴィクストロムは彼に救いの手をさしのべ、自身のレストランへカーリドを雇い入れる。そんなヴィクストロムもまた、行きづまった過去を捨て、人生をやり直そうとしていた。それぞれの未来を探す2人はやがて“家族”となり、彼らの人生には希望の光がさし始めるが…。
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カウリスマキ監督作品だ。この監督の作品は見たことがない。作品について調べると、必ず監督についての説明がある。独特の世界があるようだ。
全体の感想で言うと、不思議な味、おかしいけど哀しい、後になって現実の重みがずしりと響いてくる作品と言う感じ。
ハリウッド映画にありそうな「テンプレート」「起承転結」とは違って、作家性というのかな、が強く感じられた。
不思議な味というのは、説明が少ない、話す人物を正面から撮る、音楽が不意に挿入される、ユーモアと深刻な話の落差、というところかな。
対話の時、話す人物を正面から撮り、終わると答える相手も正面から撮るというのは、小津映画風なのかなと思ったり(あんまり小津作品に詳しくない)。
挿入される音楽は様々なジャンルがあって、ロックや民謡、ジュークボックス、シリアの民族音楽、その中ではギター2本のフォークソングが好きかな。
あと、煙草モクモクだ。これ意識的にやっているのだろうか。この監督作品の特徴と言っているのを読んだような気もする。
つまらない感想だけど、主人公カリドが山田孝之(時に真田広之)に見えて仕方なかった

主人公のカリド以外の、ひとりひとりの人間もとても個性的に描かれていて、どの人の人生について知りたくなる。
ヴィクストロムという人は普通のおじさんのようでいて、なんか裏道人生があるような謎めいている。存在感がある。
難民の保護施設で一緒になるイラク青年(この人とても良い人!)、レストランの同僚、ヴィクソトロムの妻、商売仲間、ミュージシャンたち、様々な公的組織の人々もまた個性的だ。
この映画のテーマは困っている人(&犬)には自然に手を差し伸べる、ということだろう。
見るからに不審な青年に片言の英語で尋ねられたら普通通報だろうと思うが、自然に道を教える人、ネオナチに襲われた時、助けるホームレスたち。不法入国を助けるトラック運転手。もちろんフィクションではあるが。
難民問題は現在の欧州の最大の問題だと思う。右派・極右の台頭も目立つ。でも、カウリスマキ監督は人々の素朴な善意を描き、それこそが今の世界で一番必要なことだ、と訴えているようだ。
で、一方考えたのは日本のことだ。日本の難民政策はひどい。難民に認定される人自体が一桁だ。入管での扱いもひどくて、病気でも医療が受けられずに亡くなったり、暴力もある。
人権や、人々の善意、優しさ、を日本社会に求めるのは、絶望的な気がしてくる。
それでも、カウリスマキ監督のメッセージは受け止めなくてはいけないと思う。

2017/12/24
クリスマスイブなので 音楽
クリスマスイブなので、最近恒例の歌を。
今年12月14日ホセ・カレーラスのチャリティコンサート(白血病財団に寄付を呼びかける)に出演して、カレーラスと一緒に "Cantique de Noël - O Holy Night"を歌っている。
カレーラスって小柄な方なんですね。
ヨナス・カウフマンファンの「侘助」さんのtweet
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カウフマン&カレーラスがフランス語と英語で歌うCantique de Noël、サビハモりますよハモりますよ!な感じが可愛い。カウフマンがすごく嬉しそう。
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今年12月14日ホセ・カレーラスのチャリティコンサート(白血病財団に寄付を呼びかける)に出演して、カレーラスと一緒に "Cantique de Noël - O Holy Night"を歌っている。
カレーラスって小柄な方なんですね。
ヨナス・カウフマンファンの「侘助」さんのtweet
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カウフマン&カレーラスがフランス語と英語で歌うCantique de Noël、サビハモりますよハモりますよ!な感じが可愛い。カウフマンがすごく嬉しそう。
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2017/12/23
天皇杯決勝へ! サッカー(マリノス)
マリノスが天皇杯準決勝で、柏を破って決勝進出!!
めでたい。
古くからのマリノスサポは「日産対ヤンマー」の伝統の一戦、と喜んでいる。
延長を戦っての勝利だから、嬉しいぞぉ。今年はC大阪に勝ってないので、必ず勝ってACLに行こう。
これが国立競技場決勝戦なら必ず行ったと思うけど、埼スタだからなぁ。おとなしく家でテレビ観戦をします。
その前に行われた神戸対C大阪も終盤を見た。神戸が終了間際に1点入れて、これで勝ったなと思ったら、その1分後C大阪が水沼のゴールで追いついた。延長にCが2点入れて突き放した。
水沼も良い選手よの。神戸の監督は吉田さんなのね。
夜はクラシコ、レアル対バルサを見た。最初はレアル攻勢だったが、決める時に決められず、後半、メッシの個人技とスアレスの決定力だ先行。その後は、レアルは精彩を欠いて、更にPKを含め2点を決められた。なんと0−3でバルサの完勝。
スペインのサッカーを見てるとスピード感が全然違うように見えてしまう。メッシはそんなすごい迫力とも思えないのに、スルスルスルスル抜けてボールを保持して、しかも視野が広くて味方を必ず捉えて、決定機を演出する。すごいよなぁ。
今日は朝からジャック&ベティに映画(カウアリマキ監督「希望のゆくえ」)を見に行って、中華街に行って「山東」で水餃子と青菜炒めを食べ(+ビール)、家に帰ってマリノスの試合を見て勝って、、、だから良い一日だった。

一つ小皿に取ったので9個になってる。10個700円。皮がモチモチおいしい。

大皿から小皿に取った青菜。ニンニクの香り、シャキシャキ。カロチン(ビタミンA)がたくさん摂れた。
映画は不思議な味の、おかしくて、哀しくて、ドンと重いものが残る秀作だった。難民の事を考えると「良い一日」とノンキにまとめてはいけない、と反省。
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めでたい。
古くからのマリノスサポは「日産対ヤンマー」の伝統の一戦、と喜んでいる。
延長を戦っての勝利だから、嬉しいぞぉ。今年はC大阪に勝ってないので、必ず勝ってACLに行こう。
これが国立競技場決勝戦なら必ず行ったと思うけど、埼スタだからなぁ。おとなしく家でテレビ観戦をします。
その前に行われた神戸対C大阪も終盤を見た。神戸が終了間際に1点入れて、これで勝ったなと思ったら、その1分後C大阪が水沼のゴールで追いついた。延長にCが2点入れて突き放した。
水沼も良い選手よの。神戸の監督は吉田さんなのね。
夜はクラシコ、レアル対バルサを見た。最初はレアル攻勢だったが、決める時に決められず、後半、メッシの個人技とスアレスの決定力だ先行。その後は、レアルは精彩を欠いて、更にPKを含め2点を決められた。なんと0−3でバルサの完勝。
スペインのサッカーを見てるとスピード感が全然違うように見えてしまう。メッシはそんなすごい迫力とも思えないのに、スルスルスルスル抜けてボールを保持して、しかも視野が広くて味方を必ず捉えて、決定機を演出する。すごいよなぁ。
今日は朝からジャック&ベティに映画(カウアリマキ監督「希望のゆくえ」)を見に行って、中華街に行って「山東」で水餃子と青菜炒めを食べ(+ビール)、家に帰ってマリノスの試合を見て勝って、、、だから良い一日だった。

一つ小皿に取ったので9個になってる。10個700円。皮がモチモチおいしい。

大皿から小皿に取った青菜。ニンニクの香り、シャキシャキ。カロチン(ビタミンA)がたくさん摂れた。
映画は不思議な味の、おかしくて、哀しくて、ドンと重いものが残る秀作だった。難民の事を考えると「良い一日」とノンキにまとめてはいけない、と反省。

2017/12/21
今年のサッカー感慨 サッカー(マリノス)
こんなTweetを見た。
中澤佑二選手と全く同じ気持ちだ。
うーん。泣ける。今年のサッカーはもうこういう感想、感慨しかない。
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個人的にいろいろ終わってやっと振り返り。まずはスパサカ。中澤さんの思いも改めて聞いて何かがじんわり染み渡りました。もうとっくにわかってるって言われるかもしれないけど、今、近くで見られる全ての人に届けたい言葉。私もその幸せを少しでも多く感じたいと強く思いました(*´ー`*) pic.twitter.com/nxJwrkcAF5
— chava (@chavaryu) 2017年12月18日
中澤佑二選手と全く同じ気持ちだ。
そしてさっきのツイートに繋がる前のシーンでニクいなぁと思ったこの映像。アングル。中澤さんの言葉と相まってジーンときました( ;∀;)25番って映像古めだけど( ;∀;) それでもスパサカさん、これを選んでくれてありがとう。めちゃくちゃかっこいい!!! pic.twitter.com/xPq9dZaBkc
— chava (@chavaryu) 2017年12月18日
うーん。泣ける。今年のサッカーはもうこういう感想、感慨しかない。

2017/12/16
プレミアムシアターで 音楽
10日深夜0時つまり11日朝、から「プレミアムシアター」で、ヨナス・カウフマンさんのドキュメンタリーと今年7月のロイヤルオペラハウス「オテロ」の放送があった。
深夜だったので、録画して、後日見た。「オテロ」は映画館で見たから、3回目か。
ドキュメンタリー「輝けるテノール、ヨナス・カウフマン」
「オテロ」開演4分前に「刀」がないのに気付いて、楽屋まで走るカウフマン。階段を上ったり下りたりしてるんだよね。これ、他の人が取りに行くより本人が取りに行った方が早いのか。
いや、すごい余裕。「息切れしても戦闘から帰ったオテロらしい」って、あの登場場面は輝かしい声を響かせるところだよねぇ。大したもんだ。
全体を通して、本当に朗らかに笑う人だなあ、と思った。笑い声も美声で響く。あの、バイエルン・ミュンヘンの試合前の爆笑は何なんだろう?
「運命の力」のアリア、「ワルキューレ」の「ヴェールゼ」も聴けた。
イギリスのプロムス、レースのショーツが投げられたり、トランクスを投げ返したりの、裏話も聞けた。あの英国旗のトランクスはイギリス人バリトン歌手のプレゼントだったのか。そして、楽屋でショーツを持ち上げながら「困るよ、シャイなんだから」と言ってるのも面白かった。
おっかけマダムは世界中にいるね。「カウフマンのコンサートは行ったことあるの?」の質問に南仏マダムは「ア・ロット、ロンドン、パリ、ウィーン、ドイツ、スイス・・・」
73歳の女性は生涯の夢がかなったといい、写真を撮ろうとするが手が震えて撮れない。わかるなぁ。
でも
だそうです。
「オテロ」も映画館とカット割りが違うということも書いてらっしゃいます。
訳にも間違いがあるそうです。
それにしてもこのオテロという役は過酷。難しい歌ばかりだし、心理的葛藤も演じなくちゃだし、バカな男ではなく悲劇として説得力を持たせないといけない。「エベレストに登るようなもの」という言葉が改めて実感させられた。
イアーゴ役が、イアーゴがもっと陰湿で悪賢く、人の心を手玉に取る人間だということを演じられたら、よかったのになぁ。
重いオペラなので、そう頻繁に見る気にはならない、でも、すごい作品なので大事に見ていこうと思う。
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深夜だったので、録画して、後日見た。「オテロ」は映画館で見たから、3回目か。
ドキュメンタリー「輝けるテノール、ヨナス・カウフマン」
「オテロ」開演4分前に「刀」がないのに気付いて、楽屋まで走るカウフマン。階段を上ったり下りたりしてるんだよね。これ、他の人が取りに行くより本人が取りに行った方が早いのか。
いや、すごい余裕。「息切れしても戦闘から帰ったオテロらしい」って、あの登場場面は輝かしい声を響かせるところだよねぇ。大したもんだ。
全体を通して、本当に朗らかに笑う人だなあ、と思った。笑い声も美声で響く。あの、バイエルン・ミュンヘンの試合前の爆笑は何なんだろう?
「運命の力」のアリア、「ワルキューレ」の「ヴェールゼ」も聴けた。
イギリスのプロムス、レースのショーツが投げられたり、トランクスを投げ返したりの、裏話も聞けた。あの英国旗のトランクスはイギリス人バリトン歌手のプレゼントだったのか。そして、楽屋でショーツを持ち上げながら「困るよ、シャイなんだから」と言ってるのも面白かった。
おっかけマダムは世界中にいるね。「カウフマンのコンサートは行ったことあるの?」の質問に南仏マダムは「ア・ロット、ロンドン、パリ、ウィーン、ドイツ、スイス・・・」
73歳の女性は生涯の夢がかなったといい、写真を撮ろうとするが手が震えて撮れない。わかるなぁ。
でも
そうそうカウフマンのドキュメンタリー、このBBC向けのトレイラー第2弾に入ってるシーンはかなりカットされてたね。オテロ&歌のシーンをメインに据えたのかもしれないけど、可愛いオフショットがごっそりなくなってたのは残念… https://t.co/TmukADgQxm
— 侘助 (@wavisque) 2017年12月12日
だそうです。
「オテロ」も映画館とカット割りが違うということも書いてらっしゃいます。
訳にも間違いがあるそうです。
それにしてもこのオテロという役は過酷。難しい歌ばかりだし、心理的葛藤も演じなくちゃだし、バカな男ではなく悲劇として説得力を持たせないといけない。「エベレストに登るようなもの」という言葉が改めて実感させられた。
イアーゴ役が、イアーゴがもっと陰湿で悪賢く、人の心を手玉に取る人間だということを演じられたら、よかったのになぁ。
重いオペラなので、そう頻繁に見る気にはならない、でも、すごい作品なので大事に見ていこうと思う。

2017/12/15
「否定と肯定」を見てきた 映画
ららぽーと横浜に「否定と肯定」を見に行ってきた。

東京で1館、神奈川で2館しか上映してないと聞いた。これ、もっと多くの方に見てもらいたいです。
まさに日本の今の状況と同じです。だから示唆されるものが多かった。
この邦題、この映画が描きたかったことと真反対のことをしている。否定を肯定を並列に並べてはいけない。原題は「Denial」(否定・否認)だ。このDenialは複合的な意味で使われている。この語をもっと正面に掲げないといけないと思う。
韓国映画は「私は否定する」だったという。
映画は法廷ドラマだ。アウシュビッツに調査に行く場面以外はほとんど法廷と打ち合わせだ。
この脚本がよくできていて、たるみがない。結果がわかっていてもハラハラする。
映画で、リープシュタット教授がアメリカ人でイギリスの裁判にいら立つのもよく理解できる。一方、イギリスの弁護団の方針もよく理解できる。
このあたりの葛藤を難解ではなく、わかりやすく訴えてくる脚本と俳優が本当にうまい。
主演のレイチェル・ワイズは前もこういう硬派な映画に出ているなぁと記憶を辿ったら「ナイロビの蜂」だった。この時もあの時も知的で勇気がある役で、とても素敵。
トム・ウィルキンソンはふんわりした雰囲気だが、法廷ではゆるむことなく冷静に論理的にアーヴィングを追い詰めていく。「シャーロック」から二人、アンドリュー・スコットはモリアーティの雰囲気はみじんもなく、切れ者で、正義漢だ。マーク・ゲィティスさんはマイクロフトの尊大な感じとは全く変わって実直で誠実な人だった。
しかし何と言っても、このホロコースト否定論者のアーヴィングを演じたティモシー・スポールがとにかくうま過ぎ。本当にこういう人かと思ってしまう。こういう邪悪な人物を的確に演じてしまう俳優魂に感服する。
(「魔法にかけられて」のちょっとアホな家臣を演じてた人だよね。ハリーポッターは見てないので分からない)。
このアーヴィングの「ホロコースト否定論者」の手口は日本の歴史修正主義者と同じ。
ドアが左か右か、生存者の記憶が誤りだと「ホロコースト」自体がでっち上げになってしまう。議論で相手がその場で反論しないと、自分が正しかったと大げさに騒ぎ立て、のちに相手が事実を持って反論しても、最初に大げさに言ったことが世の中に出回ってしまう。「それでいくら儲けましたか」と被害者を侮辱する。それがアーヴィングの手口だった。
日本のネトウヨ、歴史修正(ねつ造)主義者もやっている。
南京虐殺百人切りはなかった・被害者数が諸説ある=南京虐殺はなかった、になってしまう。吉田証言は虚偽だった=従軍慰安婦は売春婦の商売だった、なってしまう。
*****
リープシュタットさんインタビュー「歴史を否定する人と同じ土俵に乗ってはいけない」〜『否定と肯定』
否定論者たちが女性をターゲットにしがちな傾向が今も広がっていると指摘する。「女性の記者やブロガーは、『殺してやる』『強姦してやる』『嘘つき』と攻撃され、『彼女に書かせるべきではない』と執拗に追いかけられる。女性だからだ。
否定論者は『否定』という言葉も使わず、『ただ歴史を正したいだけだ』と言う。まるで羊の皮をかぶった狼のようだ。
ナチスが台頭した時、『ユダヤ人差別はよくないが、ドイツを再び偉大にしてくれるのはいい』と人々は妥協した。でも基本的な信念は妥協してはいけない。たたかい続け、メディアも『嘘は嘘』だと言わなければならない・
*****
今も繰り返し、ナチス賛美は出てくるし、ホロコースト否定論も出てくる。でも、こうやって闘う映画がある。
日本では「南京虐殺・従軍慰安婦否定」は日本政府そのものが推進している。メディアは腰が引けてる。歴史ねつ造主義者は声高だ。NHKは「従軍慰安婦番組」をアベ、中川の恫喝に屈して改変してしまった。
本当に闘わなくてはならないと思う。
その他、感じたこと。イギリスの法廷の「カツラ」、伝統なんだろうけど、何か滑稽だ。それと法廷弁護士とそうじゃない弁護士の違いがわからない。

2014年ロンドンに行った時王立裁判所の前を通ったっけ。
法律事務所の新米の女性が出てくるが、彼女と夫?の場面の意味がわからない。ジャック・ローデン(「ダンケルク」で注目俳優)は最後まで気づかなかった。
とにかく、この映画を見られてよかった。邦題はトンデモだけど、公開してくれたことはありがとう!だ。
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東京で1館、神奈川で2館しか上映してないと聞いた。これ、もっと多くの方に見てもらいたいです。
まさに日本の今の状況と同じです。だから示唆されるものが多かった。
この邦題、この映画が描きたかったことと真反対のことをしている。否定を肯定を並列に並べてはいけない。原題は「Denial」(否定・否認)だ。このDenialは複合的な意味で使われている。この語をもっと正面に掲げないといけないと思う。
映画のポスターのオリジナルと日本版を見比べればわかるね。
— spark (@Yonge_Finch) 2017年12月11日
英語版は「ホロコーストが起きたことは全世界が知っている。これを彼女は証明しなければならない。」と書いてある。
「ナチスによる大量虐殺は、真実か虚構か」って冗談ではない。
これが日本のリテラシーのレベルだ。 pic.twitter.com/Oc9LvQJOd8
韓国映画は「私は否定する」だったという。
映画は法廷ドラマだ。アウシュビッツに調査に行く場面以外はほとんど法廷と打ち合わせだ。
この脚本がよくできていて、たるみがない。結果がわかっていてもハラハラする。
映画で、リープシュタット教授がアメリカ人でイギリスの裁判にいら立つのもよく理解できる。一方、イギリスの弁護団の方針もよく理解できる。
このあたりの葛藤を難解ではなく、わかりやすく訴えてくる脚本と俳優が本当にうまい。
主演のレイチェル・ワイズは前もこういう硬派な映画に出ているなぁと記憶を辿ったら「ナイロビの蜂」だった。この時もあの時も知的で勇気がある役で、とても素敵。
トム・ウィルキンソンはふんわりした雰囲気だが、法廷ではゆるむことなく冷静に論理的にアーヴィングを追い詰めていく。「シャーロック」から二人、アンドリュー・スコットはモリアーティの雰囲気はみじんもなく、切れ者で、正義漢だ。マーク・ゲィティスさんはマイクロフトの尊大な感じとは全く変わって実直で誠実な人だった。
しかし何と言っても、このホロコースト否定論者のアーヴィングを演じたティモシー・スポールがとにかくうま過ぎ。本当にこういう人かと思ってしまう。こういう邪悪な人物を的確に演じてしまう俳優魂に感服する。
(「魔法にかけられて」のちょっとアホな家臣を演じてた人だよね。ハリーポッターは見てないので分からない)。
このアーヴィングの「ホロコースト否定論者」の手口は日本の歴史修正主義者と同じ。
ドアが左か右か、生存者の記憶が誤りだと「ホロコースト」自体がでっち上げになってしまう。議論で相手がその場で反論しないと、自分が正しかったと大げさに騒ぎ立て、のちに相手が事実を持って反論しても、最初に大げさに言ったことが世の中に出回ってしまう。「それでいくら儲けましたか」と被害者を侮辱する。それがアーヴィングの手口だった。
日本のネトウヨ、歴史修正(ねつ造)主義者もやっている。
南京虐殺百人切りはなかった・被害者数が諸説ある=南京虐殺はなかった、になってしまう。吉田証言は虚偽だった=従軍慰安婦は売春婦の商売だった、なってしまう。
*****
リープシュタットさんインタビュー「歴史を否定する人と同じ土俵に乗ってはいけない」〜『否定と肯定』
否定論者たちが女性をターゲットにしがちな傾向が今も広がっていると指摘する。「女性の記者やブロガーは、『殺してやる』『強姦してやる』『嘘つき』と攻撃され、『彼女に書かせるべきではない』と執拗に追いかけられる。女性だからだ。
否定論者は『否定』という言葉も使わず、『ただ歴史を正したいだけだ』と言う。まるで羊の皮をかぶった狼のようだ。
ナチスが台頭した時、『ユダヤ人差別はよくないが、ドイツを再び偉大にしてくれるのはいい』と人々は妥協した。でも基本的な信念は妥協してはいけない。たたかい続け、メディアも『嘘は嘘』だと言わなければならない・
*****
映画「否定と肯定」によると、歴史修正主義者の詭弁に、一つしかない真実でも両論があるかのように描くことがあるそうだ。「強制連行はなかった」と「強制連行はあった」という論者を「平等」に両論併記する。これまた、〇〇新聞を連想してしまった。「プレスリーは死んだ」。否定するのは詭弁である。
— 今田真人(経済ジャーナリスト・脱原発) (@masatoimada2) 2017年12月11日
今も繰り返し、ナチス賛美は出てくるし、ホロコースト否定論も出てくる。でも、こうやって闘う映画がある。
日本では「南京虐殺・従軍慰安婦否定」は日本政府そのものが推進している。メディアは腰が引けてる。歴史ねつ造主義者は声高だ。NHKは「従軍慰安婦番組」をアベ、中川の恫喝に屈して改変してしまった。
本当に闘わなくてはならないと思う。
その他、感じたこと。イギリスの法廷の「カツラ」、伝統なんだろうけど、何か滑稽だ。それと法廷弁護士とそうじゃない弁護士の違いがわからない。

2014年ロンドンに行った時王立裁判所の前を通ったっけ。
法律事務所の新米の女性が出てくるが、彼女と夫?の場面の意味がわからない。ジャック・ローデン(「ダンケルク」で注目俳優)は最後まで気づかなかった。
とにかく、この映画を見られてよかった。邦題はトンデモだけど、公開してくれたことはありがとう!だ。
