2018/1/26

前川喜平さん講演会  政治

1月25日「前川喜平さん講演会」@ウィメンズプラザに行ってきた。クレヨンハウス主催なので、司会は落合恵子さん。

昨年11月末に知人から講演会について教えてもらって、すぐ申込み、友人と二人で行ってきた。満席だった。

落合さんからは「あったことをなかったことにはできない」が印象的でしたね、の言葉があった。

前川さん登場。以下、記憶で書いているので細かいところは誤りがあるかもしれません。

この講演会は「原発」に関する連続講演会なので、自分より同級生の吉原毅の方がよいのではないか、とまず話した。城南信用金庫顧問の吉原さんとはラグビー部(部員は15名未満)でスクラムを組んだ仲なのだそうだ。

加計学園については、ほぼ報道に出ている通りの話だったが、時系列に整理されると、もうこれは「加計ありき」以外の何物でもないと思う。

前川さんのお話で印象に残ったこと。

京産大が戦略特区に申請を出してきたことは想定外で、後出し的に、「獣医学部がない地域」「平成30年4月開学」と条件をつけた。

京産大は関西圏に獣医学部があるので、この条件に当てはまらない。しかし、今治の申請は「今治、四国」ではなく、「今治・広島」で出しているそうだ。中国地方が入っている。だとしたら、四国には獣医学部がない、という理由は当てはまらない。これもおかしな話。

30年4月開学をお尻を切ったのは「加計学園」ありきだから。既に獣医学部の建設が進んでいた。これは開学許可が自明でない限りできない。

京産大は山中教授の「ips細胞」との共同研究も開学目的に上げていた。これが通っていたら、日本の医学、獣医学はどれほど発展しただろうか。最近のips細胞論文ねつ造事件で山中教授が苦労していることも考えあわせると、どれだけの国益を損ねたかわからない。

しかも石破4条件もクリアしていない。石破さんは特区担当大臣を交代(普通の内閣改造の形で)させられた。

特区と言うのはそもそも小さな地域で始めて、効果が確かめられて、それが全国展開できるもの、なのだそうだ。例えば、不登校の生徒のためにカリキュラムの自由を認めた学校が特区で認可されて、これが成功したことによって、全国に広げられる。

しかし、獣医学部は全国から学生が集まり、全国に散らばっていく、これは特区の趣旨とは異なるものだ。

2015年4月、今治市の課長クラスが首相官邸に行って首相秘書官に会っている。一地方都市の課長クラスが官邸に呼ばれること自体異例。その上、首相秘書官が公務で役所に人を呼べば、これは上司の名代として会うことである。上司の指示がない限り、こういうことはない。つまり、安倍首相の指示であったことは明らか。

この秘書官は国会の参考人質疑で「記憶にない」を連発。前川さんは「お気の毒に」「辞めて、早く自由になればよいのに」

また、加計学園関係者もこの時の会合に行っていたことが後に明らかになった。

つまり、どんなに関係書類を隠し、官僚が「記憶にない」を連発しても、もうこれは「首相の意向」で「行政がゆがめられた」のは明確だ。森友と同じく首相の犯罪である。

もう一つ、前川さんが最も危惧すること。「独裁」「権力の私物化」

「司法」、最高裁判事はすべて安倍内閣が送り込んだ人ばかりになった。何しろ、加計学園監事で加計さんと立教同窓生が最高裁判事になっている。

「中央銀行」もそう。黒田日銀総裁に異論を唱える人たちは次々交代になった。中には「誰?」というような人も選ばれている。

「内閣法制局」が特に問題。この局長に慣例を無視して外務省からアベ友を起用した。その後は忖度する役人ばかり出世している。憲法よりも総理の意向。

閣僚も総理に任命権はあるが、業務の命令権はない。「総理の意向」があっても閣僚は自分の業務については信念で拒否すればよいし、それで更迭されるなら、そのいきさつを国民の前で語ればよい。しかし、そういう骨のある政治家がいなくなった。

検察警察も同じ。
伊藤詩織さんの勇気ある告発。この事件はアベ友の山口敬之逮捕を警察官僚が握りつぶした。
(検察警察官僚が安倍官邸に入っている。=安倍べったり)

メディアも同じ。加計問題で前川さんが記者会見をすると分かった途端、「風俗通い(誤報)」の報道が読売新聞に出た。官邸から流された情報をそのまま報道するのは、権力チェック機関たるメディアの独立を揺るがすものだ。

(安倍政権が発足してすぐ、高市が「停波宣言」を言ってメディアを脅かした。TBSの岸井さんを名指しで非難する新聞広告もあった)

3権分立も中立機関(国民全体への奉仕者)であるべき官僚機構も、メディアもアベのために危うくなっている。

そして教育の問題。ここもまたアベ政権の私物化。

今まで審議会、文部省には「中央教育審議会」(中教審)があった。しかし、安倍内閣では「教育再生会議」がその上にきた。教育を私物化した。今は「教育再生実行会議」がその中教審の上位で、中教審はその下で実務的な役割になってしまった。

「教育再生会議」は桜井よしことか、八木秀次(日本会議)が委員。前川さん「桜井さんを入れるなら、落合恵子さんを入れなくちゃ、バランスが取れないじゃないですか」

朝鮮学校の無償化除外問題。「こんな不合理なことはない」と前川さん。裁判になり、大阪は朝鮮学校勝訴だったが、東京は敗訴。

こんな不合理な決定は当然裁判所は認めないだろうと思ったが、裁判所も「忖度」。「結論ありきで、国側を勝たせるための屁理屈を並べた。産経新聞なんかを幾つも引用しているんですよ」

竹富島の教科書採択問題。これは広域採択で育鵬社教科書を使うようにされそうになった事件。これは教育委員会独自採択で、育鵬社採択は見送られた。(文部省の面従腹背かな)。

「道徳の教科化」問題。教育出版(育鵬社系)の教科書は「おはようございます」とお辞儀はどうすべきか、三択問題がある。@「おはようございます」と言いながら頭を下げるA言ってから頭を下げるB頭を下げてから言う。(聴衆はあきれたように笑う)

文部省は「道徳は考えることが中心で、正解を求める物ではない」との方針を出している。それなのに、このありさま。

教育勅語は論外。

前川さんは旧教育基本法の前文を暗記していて、それを述べた。この前文は全部削除された。旧教育基本法は現憲法(47年憲法)の精神と連動している。今の基本法は「47年憲法」を削除した代わりに「憲法」という言葉は入っている。つまり、「改悪した憲法」と連動できる仕組みになっている。

現憲法改悪は教育基本法改悪の時から始まっていたのだ。

★だから、私は危険を感じて、2006年、数十年ぶりに集会やデモに行った。8千人のデモをしてもメディアは報じなかった。

2006年11月14日の記事「再録:日比谷野音の集会

2006年11月16日の記事「11月16日と言う日」「暴挙!

2006年12月14日のblog「「緊急告知!国会前へ」「第4波ヒューマンチェーン

2006年12月15日のblog「心配でならない

その時よりももっともっと日本はひどくなってしまった。

前川さんは、今の教育は「国」優先、「国」があって「個」がなく、「国」があって「世界」がない、と言っていた。

「国」といっても、イコール「権力者」、自民党政権のことだ。或いは戦前日本で利を得ていた人々の子孫やその利につながる人々の事だと思うよ。

前川さんはたとえ教科書がおかしくても、その教科書を題材に批判的に取り上げることはできるはずだ、と言った。

しかし、教育の現場を覆う空気はそんなに生易しいものではない。何より、教師が疲れ切っている。そこをまずどうにかしないと。

追記:公務員には憲法を守る義務がある。公務員になる時に宣誓するそうだ。

だから、憲法違反の安保法制には反対である、と。安保法制反対の国会前集会にも足を運んだ。

SEALDsのコールも一緒に叫んだそうだ。講演の時「集団的自衛権はいらない」とラップ調で言った。「これ、耳につくんですよね」

そうそう、原発関連で、「もんじゅ」問題。「もんじゅ」は文部省管轄。文部省は今の「核サイクル」を維持する限り、「廃炉にはできない」という考えだった。

それが官邸の方針で廃炉が決まった。廃炉にするからには「核サイクル」は不可能になった。だとしたら、脱原発しか道はない。しかし政府・官邸は原発に執着する。再稼働し、原発輸出すら行おうとしている。まったく滅茶苦茶な話だとのこと。

でも、なんといっても、バカなアベに権力を持たすのがいけない。選挙で勝たないとどうにもならないのかなぁ。

前川さんのような真っ当な官僚が、活躍できる世の中でありますよう。

講演終了後、著書のサイン会があった。寺脇研さんも一緒だった。長い列ができていたので、私たちはサイン会には参加せず、帰ることにした。

前川さんの講演会はどこも満員だという。まともな意見を求める声は多いのだと思う。前川さんがその手腕を発揮できるような政治の場があるといいのに。
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