2020/10/6

ネット配信  音楽

ウィーン国立歌劇場の無料ネット配信で「ドン・カルロス」を見た。

あらかじめ登録しておくと、見られる。字幕で日本語も選べる。

10月5日0時からライブ配信、さすがに最初の30分くらいしか見られなかった。

この配信は10月8日まで見られる。

5日の昼間に途中まで、夜も途中まで。だって5時間超のオペラだから。6日にようやく見終わって、ついでに2回目を飛ばし飛ばし見た。

今回はフランス語版「ドン・カルロス」。イタリア語版とは微妙に違うらしい。歌手たちも大変よね。イタリア語、フランス語の歌を覚えるわけだから。混ざったりしないかな。

このフランス語版は2〜3年前フランスで、カウフマン、テジエ、ヨンチェバ、ガランチャ出演で上演された。なんか病的な感じだったので、あんまり見なかった。ガランチャさんがフェンシングする姿で歌っているところとラスト、エリザベッタが毒を飲んで死んでしまう&カルロスは頭にピストルを当ててた(と思う)場面くらいだ。

というわけで、今回が初めてちゃんと見た。

以下、ミーハーのくだらない感想です。

(10/8追記:この作品の感想を主にTwitterで、検索してみた。オペラ通の方々は演出について触れてる方が多かった。歌詞と演出の関係、そしてイタリア語版とフランス語版の違いや音の響きの違いとか、教えられることが多かった。ミーハー感想は恥ずかしいけど、これしか書けない)

*****
何が驚いたかって、フランス語版にはバレエがあるというから、当然バレーリーナが躍るのだと思ったら、その場面はオペラ歌手がパントマイムでホームパーティを演じてた(寸劇)。



カウフマンのバレエには思わず声を出して笑ってしまった。

この場面が終わった時、ヤケのヤンパチみたいな「ブラボー!」が飛んでいた。

寸劇(エボリの夢)の音楽はとてもきれいだった。。全体的にオーケストラは迫力があってよかった。

舞台装置はとても質素シンプル。衣装も最初こそ王政下のようなドレスだったけど、途中からは現代のフォーマルウェアになっていた。

第3幕2場。「広場へ向かう国王、王妃たちがウィーンオペラ座の階段を上ってくる、それを取り囲む報道陣」同時中継風映像が流れた。そして、国王たちは現実の貴賓席に現れるという演出があった。

確かバイロイトのタンホイザーでもこういう演出があったと思うけど、流行なのかな。

ロドリーゴとの友情の二重唱。とってもかっこいい音楽なんだけど、この時二人が這い這いしながら近づいていく。これは低い壁か何かあって、国王たちに見つからないようにしているという設定なのかな。なんか滑稽だった。

このカルロスは「自由のために闘う」という気はない王子だよね、たぶん。

出演歌手はカウフマン以外知らなかった。

エリザベート役の方は気品があって美しかった。演技も上手だった(国王との結婚を承諾するときの泣き顔やラストシーンの涙とか)。声はちょっと細いかな。

ロドリーゴ役の方は背が高くがっちりしていて、佇まいが役にあっていた。明るめのバリトンの声だったと思うけど、いい声だった。

エボリ役の方は細くて背が高くて、きつめの美貌。エボリのエキセントリックな感じにあっていた。動きもきれいだった。こういうメゾソプラノ歌手がいるのかと驚いた。今も売れている方なのかな。これからもいろんな劇場から呼ばれるだろうと思った。

カウフマンはもう歌いなれている役。こういうウジウジ系の役はお手の物だと思う。ちょっと咳をしてたり、声がかすれた箇所があった。輝かしい高音や柔らかい弱音は相変わらず素晴らしい。

でもねぇ、でもね。

バイエルン「詩人の声」グラーフェネック「美しき水車小屋の娘」ではすっくっと立って歌う姿が「あれ、少し引き締まった?」と思ったが、2018年5月ウィーン「アンドレア・シェニエ」の頃と変わってなかった。

悩める若き王子でなく、悩める小太りおじさんだった。

ザルツブルグのドン・カルロは、一番痩せていた時だと思うけど、本当に美しかった。若々しい、恋に悩む、そして無鉄砲な若者だった。だから悲劇性も高まった。

ロイヤルオペラやバイエルンのドン・カルロもかっこよかった。

(どうでも良い話だけどカルロスのふんわり袖のシャツ、ベスト、半ズボン、ブーツという衣装は太って見える。このベスト(ちゃんちゃんこみたい)、半ズボンはダメだ)

この「ドン・カルロス」を見たら、やっぱりザルツブルグの「ドン・カルロ」を見たくなった。

NHKで放送したザルツブルグの「ドン・カルロ」を録画して持っていたのだが、そのブルーレイが行方不明になってしまった。そのブルーレイにはロイヤルオペラの「トスカ」も入っていたのに(まだ見つからない(涙))。

どうしても映像が欲しかったので、アマゾン?タワーレコード?でブルーレイを買った。

このブルーレイ、日本語字幕がなくて中国語韓国語字幕がある。買った時期が悪くて日本語版は売り切れてしまったのだろうか。

うん、このドン・カルロ、ハルテロスさんもすてき。やはりアリア「世のむなしさを知る神よ」は今回のウィーンの方よりハルテロスさんの方が好きだな。

そしてカルロとエリザベッタ二人だけの場面は惚れ惚れする。二重唱が美しくてうっとりする。

で、このブルーレイ、NHKで放送したのと微妙に演技が違いますね。

念のため「♪ららクラシック」で放送したザルツブルグ「ドン・カルロ」の一場面と比較した。確かに違う。収録日が違うのかもしれない。

ということがわかるくらい、NHKザルツのドン・カルロは見まくったのだ(カルロ登場場面だけ)。

このドン・カルロを見た感想。「やっぱり今のカウフマンさん、もう少し痩せてくれないかな。そしたらまた楽しくドン・カルロを見られるのに」。でももう、この役は卒業かしら。

見た目のことばかり言うのはルッキズムでよくないな。音楽を楽しまないとね(反省)。

まだ視聴できるので、ちゃんと音楽を聴きます。

10/8追記:3回目の鑑賞。時間がなかったので、カルロスの出る場面だけ。このオペラはやっぱり好き。話は??のところもあるけど、登場人物のそれぞれの葛藤が壮大な時代背景の下描かれている。音楽も印象的なものが多いし。天上にいるかのような美しいメロディがある。いつか、実演を見たい。
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