2021/2/10
これ、私が「100de名著の感想(1)」でも触れたことだ。少年を描く方が自由という話。
野中モモさん。翻訳家・ライター
萩尾先生のは今もそうというわけではなくて70年代の話ね。女の子だと木に登ったり汚い言葉を使ったりするのにいちいち言い訳がいる、男の子だとそれがない、「女の子はこうしなきゃいけない」って枷の存在に漫画を描いていて気づいた、と。
— 野中モモ (@momononaka) February 6, 2021
100分de萩尾望都https://t.co/DrxURIP9un https://t.co/50rqCyEtLh
私はこの話で萩尾先生がまず「木に登る」を出してきたことにぐっときたんですよね。女の子だって木登りぐらい( "おてんばな子" じゃなくたって)したいしするだろう。なのに社会の圧力の積み重ねで "そういうキャラづけ" とされてしまうところ、確かにある。 https://t.co/KUjXibrTZx
— 野中モモ (@momononaka) February 9, 2021
そうなんですよね。
イギリス児童文学の作家のフィリッパ・ピアスが、子どものころ、女子には禁じられていた木登りをする男子が羨ましかったと言っていること、そして後に「男の子を多く主人公に選んだこと」について、猪熊葉子さんが『大人に送る子どもの文学』に書いておられるのを、思い出しました。
— Ritsuko.S.H. (@RitsukoSH) February 9, 2021
へぇ、そうなんですね。
フィリッパ・ピアスは「トムパ真夜中の庭で」の作者だとのこと。
twitterは面白い。いろんなことを教えてもらえるから。

2021/2/10
3人目中条氏の推薦は「バルバラ異界」。
この作品は読んでいない。
SFについて、萩尾さんは「自分の想像力を広げようと思えば、SFが一番描きやすい」「現実的な話を書いたこともあるけれど、うまくいきませんでした」と言っている。
でも私は「現実的な話」の「ゴールデンライラック」は好きなのだ。発表された当時、普通の男女の愛だったので、萩尾ファンからは歓迎されなかった。でも人物描写なんかさすがですよ(初出の雑誌から切り抜いて、今でも持っている)。
私は空想力や想像力に乏しいので、SFやファンタジーは苦手だ。前にも書いたが、ル=グウィンの「闇の左手」を読むのにとても苦労した。
なので、このSF作品についての感想はなし。
(ていうか、萩尾望都さんといえばSFなのに読めない私はファンとは言えないな)
「残酷な神が支配する」についての言及もあった。
サディスティックな父親だ登場する。私はこのマンガは辛くて途中で読むのをやめてしまった。
このマンガについて萩尾さんは「『なぜこの父親はこんなことをするのだろう』と思いながら描いていた。このマンガを描き終わって、私はずっと『社会が怖い』『大人が怖い』『男が怖い』と思ってきたが、そういうものがなくなっていることに気がつきました」と語った。
私は不思議な話を聞くなと思った。そういうものなのかなぁ。その構造がよくわからない。
4人目は夢枕獏氏
満を持して「ポーの一族」。
私が「ポーの一族」を初めて読んだのは20代の初めだったと思う。
異様な緊張感に満ちていて、耽美的、儚げで、悲劇的な作品だった。
当時の少女漫画として異色だった。いや、レベルの違う作品だった。
異端者を描いた作品。吸血鬼は闇の存在だが、人間社会を離れては存在できない。その孤独を描いている。
その後、「BL」、「少年愛」、「美少年」とか言われて、なんか違うなと思った。
この番組では「ポーの一族」については作品の説明、宝塚の上演・主演女優の話が多くて、議論そのものから特に刺激を受けたものはなかった。
でも萩尾さんの話は心打つもので、その発言をメモに取ったほどだ。
*****
この主人公は社会で異端であること、嫌われ、否定されているのだけれど、この人は心を持っている。
私は本当に落ちこぼれで、どうしてちゃんとできないの、とずっと親から言われ続けて・・、日本の教育文化背景の中では、やはり、失敗したり、ダメだったりした子には心があると思っていない。
だから、何を言ってもいい、どんな教育をしてもいい、それが許される。バカだとか、ダメだとか、死んじまえとか言っても。
でも言われる子は辛いですよね。
あの、やっぱり心があるんだから。
そういうものとしてエドガーを描きました。
*****
この言葉、ズシンと胸に来ませんか。
ハッとしました。そうか、そうだったのか。
(萩尾さんの心の傷の深さにも→それをあれだけの物語へ昇華してしまう才能に畏怖の念を覚える)
一度終わった「ポーの一族」は最近続編が出て、更にまた新作が予定されているそうだ。
でも、何だろう、私はもういいやって感じなんですね。今、もてはやされて、宝塚の作品にもなって(宝塚調が苦手なのでごめんなさい)。
なんか違うよ、と思ってしまう。
この感想を書いていて、私が萩尾作品を読んだのは大昔で、途中からは作品を全く追ってないことに改めて気が付いた」
ところで、萩尾望都さんには「私の少女マンガ講義」があるそうなので読んでみたいと思う。

2021/1/3
ウィーンフィルの「ニューイヤーコンサート」
放映時間にはゆっくり見ることができないので、録画して後で見た。
無観客コンサート。昨年はカウフマンさんが客席にいたっけ。
拍手やブラボーはない。でも前半の終わりと最後にあらかじめ登録していた人たちがネットを通して拍手した。テレビでは拍手している人々の姿が多画面で流れたが、オーケストラの人たちは見ることができたのだろうか。音は流れたよね。
ラデッキーマーチの客席手拍子はなかった。
いろいろ様変わりのニューイヤーコンサートだった。
ムーティの言葉
ムーティのコメント、素晴らしいな。
— 鈴木睦 (Mutsumi Suzuki) (@623Vln) January 1, 2021
『音楽家は武器を持っています、しかしそれは人を傷つける武器ではありません。幸せをもたらすための武器なのです』『音楽家はただの職業ではありません、使命なのです』
NHK「ニューイヤーオペラコンサート」
Twitterの音楽ファンTLは批判的な言葉が並んだ。
この番組は日本人歌手主体の公演になった場合の地雷を事前に察知するために見ております
— 侘助 (@wavisque) January 3, 2021
確かに。
音程がおかしい(上がりきらない)、崩して歌う、発声が変、声量不足など感じる歌手がいた。
「椿姫」、「見よ恐ろしい火を」「花の歌」、「ある日青空を眺めて」は途中で聴くのが嫌になった。
中村恵里さんの仮面舞踏会、麦屋秀和さんニュルンベルグのマイスタージンガーが良かったかな。
来年は中村恵里さんはもっとトリの方へ、今回不参加の藤村美穂子さんは大トリでお願いします。
で、お口直しにROHの「アンドレア・シェニエ」を見てます(聴いてます)。
箱根駅伝はいつも各区1回くらい、経過を知りたくて見る。アナウンサー絶叫調や御涙頂戴的エピソード挿入が好きじゃない。今回は創価大学がトップになってから気分悪いので見なかった。
で、Twitterで最終区、駒沢が創価を抜きそうだというのでテレビをつけた。駒沢がトップに立つところから優勝するところを見た。
創価の選手たちには悪いけど、創価学会=公明党の悪行を思い出すと応援できないのよ。
天皇杯は見た。
高校サッカーも花園ラグビーもやってる。アメフトも。
そうして見ると高校野球中止は気の毒だった。あの頃は一般人はそう気軽に検査できなかった。
「逃げ恥」は娘が見てた。選択的夫婦別姓や無痛分娩など内容的には攻めていたそうだけど、着地点は現状追認の生温いものだったそうだ。
あ、そうだ、歌舞伎版「風のナウシカ」。6時間の大作を3時間ずつ2日間で放送した。アニメ版と違って、劇画を原作にしてしているので、長いのだ。
私は断片的に見た。
アニメの最後の方、王蟲の怒りをおさめて、ナウシカが「その者青き衣を纏いて金色の野に降り立つべし」の場面。
子ども王蟲の作り物の目が赤から青に変わたり、歌舞伎の早替わりでピンク色衣装から青い衣装に変わったりした。
クシャナ殿下の七之助さんは美しかった。クロトワはアニメの人物の雰囲気そのままだった。
メーヴェは宙乗りだったそうなので見たかったな。
引かれた幕には風の谷の伝説を描いたタペストリーと同じ意匠だった。
2日目、見た戦いの場面は連獅子だった。カッコ良かった。
音楽はナウシカのメロディを歌舞伎の鳴り物で演奏していた。これがとても風情があった。サントラが欲しいと言っている人もいた。
断片的でも面白かったので全編通して見てもいいな。
この超大作の脚本、舞踊、立ち回り、音楽、衣装、大道具小道具、演出、どれだけの労力や資金をかけたのだろう。歌舞伎界の底力に平伏。
そうそう昨年の紅白。もともと私はあまり関心がなくて、いつもクラシック回顧番組を見てる。だけどsuperflyは聴いた。
ジャニーズだのなんとか坂だの、嫌なんだよね。
そうそうWOWOW「刑事モース」も録画して見た。放送されるのを楽しみにしてた。
今回のモースは魅力的な女性に弱いという欠点、人の気持ちより「事実・真実」を重視してまう頑固さ無神経さが以前より増してたな。
このドラマは一つの事件だけでなく同時進行でいくつかの事件が描かれるので、何回か見ないと理解できない。サーズデイ警部との対立もよくわからんかった。
HDDの残りが少なくなったので録画は消去してしまったが、再放送があるからもう一度見よう。
テレビじゃないがラジオ番組高橋源一郎「飛ぶ教室」正月特別版も「らじるらじる」で聞いた。
彼が学生運動で捕まり、勾留延長が言い渡された時に来てくれたガールフレンドって、私の同窓生かな?そう聞いたことがある。「ミス◯高校」と言われた人。
この特別版、ゲストは瀬戸内寂聴さん伊藤比呂美さんヤマザキマリさん、ブレイディみかこさん。
面白い話はいろいろあったが、緊急事態宣言下、stayhome期間中はロイヤルホストのメニューを見ること、生協のカタログを見るのが楽しみだったという話は可笑しかった。
長々書いてしまった。つまりあんまりテレビは見てなかったていうことかな。

2020/12/2
それでも、見てることは見てる。
報道関係はTBS「報道特集」、テーマによってはNHK特集、出演者によってはBS TBS「報道特集1930」くらい。
よく見るのは登山番組、日本百名山、日本トレッキング紀行、グレートトラバース、NHK制作のヒマラヤ登山番組(登山家・カメラマン中島健郎さんファン)。
鉄道番組は夫が「鉄っちゃん」なので付き合いで見ることがある。
旅番組は「ブラタモリ」や「こころ旅」、「世界ふれあい街歩き」(再放送を含め)はよく見てるかな。
(芸人や若手タレントの旅番組はつまらないので見ない)
音楽番組は「ららら♪クラシック」「題名のない音楽会」「駅ピアノ・空港ピアノ・街ピアノ」。演目よって「クラシック音楽館」「BSプレミアムシアター」、WOWOWの「METライフビューイング」「ブロードウェイミュージカル」。
ドラマは今、再放送1999年大河ドラマ「太平記」、手作業しながらの「ながら見」で再放送の「科捜研」「相棒」。
最近は海外ドラマは見ないなぁ。
料理番組もたまたまやっていれば見る「グレーテルのかまど」。かつて放送していた「コウケンテツの世界幸せご飯紀行」などは好きだ。
で、今お気に入りは「大和尼寺精進日記」です。これ、今年の3月で番組終了していて、今は再放送です。
住職、副住職、お手伝い、地元の方、女性ばかりケラケラ、ワハハと笑いながら、季節ごとの精進料理を作る。美味しそうです🥰
とにかく朗らかなのか、とてもよい。毎月最終週日曜日が楽しみだ。編集した短い番組もあるが見逃すことが多い。
こうやって見ると再放送が多いな。
それとNHKが多い。しかもEテレ、BSだね。NHKはニュース番組が酷すぎる。バラエティもつまらない。資金力、人材、潜在能力が高いのだから、ちゃんとした番組を制作して欲しいと思うことしきり。

2020/8/14
「山の日」近辺は山番組が多かった。
百名山、トレッキング紀行、グレートトラバース。早朝のナレーションの入らない山番組も見る。空撮物も見る。
鉄道でも山方面に行くものは見る。八ヶ岳とか、奥多摩とか、立山方面の鉄道だ。
バス旅でも山の中に入るものは見る。そういえば天城越えなんかも見たなぁ。
あ〜、旅行に行きたい。
今年は最初の予定は上高地だった。
行きたかった。
仕方ないので、インスタで「上高地インフォメーションセンター」とか「槍ヶ岳山荘」とか「#北アルプス」「#尾瀬」とかフォローしたよ。
テレビ番組とインスタで、旅行へ行きたい気持ちを慰めている。

2019/10/25
ところがたまたまアマゾンプライムをつけたところ、なんと見られるではないか。
で、第1話から第5話まで、見ました。
第1話から、もう怖くて胸が痛くて、見るのが辛かった。どうしても福島第一原発のことが思われた。それとJOC事故で亡くなった作業員のお二人のこと=NHKで被爆治療のドキュメンタリーを見たことがある。
第1話、冒頭の男性の行動、それが解き明かされるのは第5話だ。
平和な日常生活のある日、爆発音とともに原発から黒煙が上がり、青い光がまっすぐ上に放たれる。消防団員が呼び出される。
慌ただしく動き回る原発作業員、恐怖にひきつる顔、無能な幹部、何も知らず現場に行く消防隊員。
twitterで感想を的確にまとめてtweetした方がいる。こういう文章、どうしたらかけるのだろう。引用させてもらいます。
スターチャンネル『#チェルノブイリ』第1話鑑賞。そうか…「世界」が終わる瞬間の始まりというのは、こんなにも静かに淡々と、目の前の光を覆う「闇」となって押し寄せてくるのか。希望の欠片もない光景と醜悪の極みの様な権力者の愚行の数々。妥協の余地もない「地獄絵図」の序章を見た。絶望。 pic.twitter.com/nllISKxmz4
— takeman75 (@takeman75) 2019年9月25日
『#チェルノブイリ』第2話鑑賞。時間が経過するに連れていよいよ世界に「拡散」されていく事故の惨状と、新たな「壊滅」のカウントダウンに、胃袋の奥を掴まれる1時間の地獄。ラスト10分、聴覚に染み入ってくるノイズ音と画面から徐々に消えていく「光」に、本気で吐き気を催しそうに。恐ろし過ぎる。 pic.twitter.com/V3oF543Aqn
— takeman75 (@takeman75) 2019年10月2日
事の重大さが次第に分かって行く。次々襲い掛かる危機。主要人物(核物理学者レガノフ、ソ連閣僚会議副議長シチェルビナ(この二人は実在人物)、核物理学者ホミュック)がこの事故から人々をどう守ればよいのか、覚悟を決めていく。
『#チェルノブイリ』第3話鑑賞。日本に生まれた者として、絶対に目を背けてはいけないと肝に銘じながらも、中盤のあまりに惨過ぎる光景には、さすがに精神的な負担がきつ過ぎた…。そして深い土の下に隠されていく、名もなき人間の尊厳と真実の証。どれだけの「叫び」が、あの地に残されたままなのか。 pic.twitter.com/7qahDFJKLa
— takeman75 (@takeman75) 2019年10月9日
ここに映る炭鉱夫たちの心意気と勇気。また、水蒸気爆発を防ぐために決死隊としてプールのバルブを開けに行く原発作業員の献身。こういう人たちによって更なる大事故が防がれた。
被曝した作業員、消防夫たちの描写がリアルで恐ろしい。目には見えない放射線によって人の細胞が破壊され、人体が破壊される。遺体は鉛の棺に入れられ、棺が置かれた穴はコンクリートが流し込まれる。残酷、無残で、目を背けたくなる。
第4話は、途中で見るのが怖くなってしまった。
『#チェルノブイリ』第4話鑑賞。事故発生から数ヶ月が経ち、名も無き末端の兵士達によって粛々と行われる「敗戦処理」の現場。無感情にならなければ、とても正気を保てない「作業」の数々を耐えた先には、またあの地獄の底からの「ノイズ音」が、耳の奥に突き刺さり…もう神経が限界。あと残りは1話。 pic.twitter.com/0vC8enso8H
— takeman75 (@takeman75) 2019年10月16日
チェルノブイリの事故にはそもそもこの原子炉の欠陥があったのではないか、それを科学者たちが追及する。
第5話。事故の裁判が中心になる。何故事故は起きたのか。
『#チェルノブイリ』第5話。惨劇を引き起こした「悪役」は、誰なのか。誰かがその報いを受けるべきと願う「懲罰願望」に、冷や水をぶっか掛ける苦い真実。主要キャスト3人の感傷を一切排した「プロフェッショナル」な佇まいに、全身の毛が逆立つ。この絶望的な事実に「感動」が入り込む余地は、ない。 pic.twitter.com/X2JWbNV5FB
— takeman75 (@takeman75) 2019年10月23日
事故の原因について、レガノフ博士の説明は分かりやすかった。
チェルノブイリ最終話も安定のクオリティ。 pic.twitter.com/EmQiHoEDwd
— HyperParadise (@pregnant_boy) 2019年10月24日
チェルノブイリ第5話みた。最終話は保身と隠蔽とその結果の話。「嘘をつくたび真実へのツケがたまる。ツケは必ず支払わされる」レガソフの証言とラストのモノローグが刺さって痛い。私たちも同様であって、311からずっと目にしてきたことだ。#チェルノブイリ pic.twitter.com/8S5pfXJs2E
— taka.pea (@oceanchildhigh) 2019年10月25日
第5話の、余命1年と言われたシチェルビナが、手の上を這う小さな青虫を見て「美しいな」とつぶやく場面は印象的だった。
恐ろしいドラマで、人間の醜さも描いていたが、それを超える無名の人々の勇気、献身、人間の良心を描いていたと思う。
エミー賞リミテッドドラマで10部門受賞した。
脚本も、撮影も、俳優たちも素晴らしい。
みんな英語をしゃべっているのに、髪型、服装、佇まいがソ連人に見える。
官僚はいかにも官僚らしく冷たく、狡猾だ。原子力発電所の幹部や、市、州の幹部、KGB、ソ連幹部だ。功名心に走り、事故後は事実を理解せず、あるいは理解した上で隠蔽する。それは個人の問題ではなかった。第5話ではそのことが語られる。
原発作業員は作業員ではあるがインテリ風味、消防隊員は普通の家庭人で無防備、炭鉱夫は炭塵にまみれた男くささ、兵士は戦争のせいかどこか人生への割り切りがある。炭鉱夫も消防隊員、兵士も仲間意識は強い。
科学者は人としての良心、科学者としての真実への忠誠心と、一方、国への恐れで葛藤する。
脚本・演出と、それに応える俳優陣、どれだけ層が厚いのか、どれだけ才能ある人々なのか。
美術、衣装も見事だった。建物も、人々の服装も、いかにも旧ソ連らしい。重厚だが殺風景な部屋、調度類。
(旧ソ連の建物はよく知らないが、旧東欧「グッバイレーニン」や「善き人のためのソナタ」に出てくる建物、内部によく似ていた)
被曝して日に日に崩れていく肉体の描写、特殊メイクもすごい仕事だと思う。
不気味な音楽や効果音、その音だけで恐怖を感じる。
これ、全日本人に見てもらいたいと思う。私ももう一度、第1回目を見ようと思う。
「原発は人の手には負えない」。声を大にして言いたい。
ソ連崩壊はチェルノブイリがきっかけだったとゴルバチョフは言ったそうだ。(日本は3.11後、アベのショックドクトリンで滅茶苦茶にされている、と思う)。
それにしても、こういうドラマを作るアメリカの底力には改めて尊敬の念を覚える。

2019/5/22
しかーし、きっつーい!!
エログロ。
人の区別がつかない。名前を覚えられない。どの王国の誰やら、誰の家来やら、大混乱。
我慢してドラゴンが生まれるところまで見ることにした。
ウキペディアやどなたかが紹介してくれた人物相関図を見ながら、どうにかたどり着いた。もうヘトヘト。
もともと戦争物は苦手だし、画面が暗いのも苦手だ。「ホビット」も第一作で挫折、マーベル物もキャプテンマーベル以外は見てない。
で、やめることにした。
ということを娘に言うと、「これからが面白いのに」だって。
(娘はなにしろロケ地のドーブロブニクにまで行ってしまったのだ)
その上、私のTL上では「ゲームオブスローンズ」の最終シーズンだ、最終回だと大騒ぎ。娘たちもいろいろ語り合っている。
そうかぁ。
やっぱり見ておいた方がよいのかなぁ。
と、迷いつつ、
暇な時はついアマゾンプライムをつけてしまう。そして、また少しずつ見ているのだ。
だって、今見るべきテレビ番組がない。本当につまんないよね。
ニュースもワイドショーも嘘ばかり。ましてバラエティはくだらない。教養番組ですら、ガザガザしてて浅くてお粗末。再放送の刑事ドラマや時代劇、韓流ドラマ、ファンには楽しいかもしれないが、部外者には面白くない。あとは通販番組。
というわけで、いつまで見続けられるかわからないが、今のところ見てる。
なんか、世界のエンタメ界ではもはや「シェイクスピア」のように引用されたり、パロディがつくられているそうだ。伝説のドラマになってしまっているのだ。
