2019/5/29

運命の力2回目  音楽

朝、川崎でスクールバスに並んでいた小学生たちが襲撃されて、死傷者が出ているというニュースが飛び込んできた。悲しくて悔しくてならなかった。カリタスは子どもの友人たちがかつて通っていた。小学生が襲われたなんて、孫の事を考えると他人事ではない。怖しい、悲しい。

そんな時、オペラでもないだろと思いながら、チケットは購入してあったので貧乏性な私は5,000円が惜しくて行くことにした。

前回と同じく権米衛でおにぎりを買って行く。ちょっと大きい過ぎるのだけど、とてもおいしいのだ。

平日の昼頃だけど今回も客席は半分以上埋まっていた。男性が多いかな。

前回、見逃した、拳銃が暴発した後のドン・アルヴァーロがどうしていたのか、確認しようと思った。

このレオノーラとアルヴァーロの駆け落ち、黒人の使用人たちがアルヴァーロに協力的だった。伯爵家の人々よりもインディオ混血のアルヴァーロに肩入れしているようにと思った。

カラトヴァ―ラ伯爵が撃たれた後、アルヴァーロを逃そうとしたのは黒人の使用人だった。そこまでは確認できたが、その後はどっと村の酒場場面の人たちが流れ込んできたので、カウフマンさんを見失った。なんかね、カウフマンさんの細かい演技をあまりカメラがとらえていないような気がした。

この第1幕、アルヴァーロとレオノーラの恋愛関係があまり描かれていない。レオノーラはアルヴァーロが現われても困惑してて、あまり嬉しそうじゃない。



そうなんだよね。このヨナスさん、野性的、野卑で、いい感じ。ハルテロスさんとの息もぴったり。レオノーラは嬉しそうだし。

ROH版では、レオノーラの信仰心、罪悪感が中心に描かれていたように思う。

2回目もネトレプコさんの歌唱力に圧倒された。細かい技巧も張り上げた声も中音部も高音部も、優しい弱音も本当に見事だ。

改めて、ネトレプコさん中心のプログラムだと思った。

だから、つまりアルヴァーロの屈折や怒りがちょっと弱い、ちゃんと描かれてないと思った。アルヴァーロも野性児というより大人で教養人、精神性重視のようだ。

(これは考えたくないけど、カウフマンさんが太って《「良い意味で熊ちゃんになり」なんて言われてた》、野性味が薄れたからかもしれない。太った分、声の迫力は増していると思うけど)。

舞台美術家のインタビューもあった。

舞台はカラトラーヴァ伯爵邸基本で、少し変化させて様々な場面に対応する。この意図は説明されたけれど、いまいち分からなかった。

この伯爵邸で起きたことが二人の運命を決めたからということなのかなぁ。伯爵が倒れて呪いの言葉を吐く場面が何度も映像で映し出される。

もらったチラシ。
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2回見て、音楽は素晴らしい。歌手たちも素晴らしい、ただ華やかな酒場やカーニバル場面、神父のコミカルな場面、オペラらしくすべてを取り入れてるけど、チグハグだなぁと思った。テノールとソプラノの絡みも少ないし、二重唱も第一幕だけ。変なオペラだよねぇ。

しかし、とにかくカウフマンさんとテジエさんのバチバチはもっと見たい、聴きたい。凄まじい歌唱だと思う。そして激しい場面だけ出なく、弱音のところでも聴きごたえがある。

私がよく参考にさせていただいているiltrovatoreさんの感想
https://iltrovatore1853.jimdo.com/鑑賞記/運命の力-roh-2019-3/

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例えピアニッシモで歌っていてさえ、3階の奥に座っていた私の耳の側で歌われているが如く極めて明瞭に美しく聞こえます。なんとも心奪われる感動的な響き。この様な響きは超一流の歌手でなければ味わえません。至福の時を過ごしました。
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そうそう、2回目の「 君は天使の腕に抱かれて」の一番好きなとろけるような呼びかけ「Leonora mia」のところで、

ポリ袋をガサガサする奴がいた よりによって、一番好きなところで何故無様な音を出すかなぁ。振り返って睨んだけど、暗がりでわからなかった。

この歌の終わるまでガサガサ音がしてた。他の場面だったら許すけど、もうほんとに腹立った。

この歌ね


ところで、この舞台、NHKで放送しないかなぁ(希望)。ミュンヘン版「運命の力」はブルーレイを持ってて、何度か見たけれど、英語字幕なので、よくわからない。

なので、ROH「オテロ」や「アンドレア・シェニエ」を放送したNHKBSプレミアム、お願いします。もちろんクラシカ・ジャパンでもいいです(クラシカ・ジャパンに失礼だね)。

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2019/5/25

ROH「運命の力」  音楽

楽しみにしていたロイヤルオペラハウス「運命の力」ライブビューイング、初日24日に早速行ってきた。

新横浜駅で権米衛のおにぎりを購入、ステンレスボトルには麦茶を入れてきた。映画館へ飲食物持ち込みが禁止なのは知っているけれど、映画館の食べ物は貧相だし高い。オペラの長丁場、おにぎりで腹ごしらえが一番いいと思ってる。

今回はプレミアムシアターなので、プレミアムシートでゆったりできる。普段1,100円の所、5,000円払うのだから当然だよね。

METライブビューイングでも3,800円なのに、5,000円。高いのはネトレプコ&カウフマンのせい?オペラ自体即完売で、転売で40万円になったというから、強気の設定なのね。

客席は5〜6割の埋まっていた。男性女性半々くらい。

ライブビューイングの良いところは解説が入るところ。ヴェルディと教会の関係など参考になった。指揮のパッパーノの話はピアノ入りでわかりやすい。出演者の話も興味深い。ネトレプコさんは喉にも良いって言っていたな。



序曲。これ、有名な曲。最初の管楽器の音は難しいなぁと思う。カウフマンさんコンサート、サントリーホールでも音がイマイチだった。

あの「運命」のフレーズは印象的。オペラの中で何度も現れる。

この序曲の間、舞台ではカラトラーヴァ伯爵家の暗く寒々しい食卓風景が描かれる。家父長的な、抑圧的厳格な父親像だ。

幼いレオノーラと弟がミケランジェロの「ピエタ」のポーズ、兄のドン・カルトが祈る。と、弟は突然亡くなる。

数年後、レオノーラは外の世界への関心を示すが兄が暴力的にそれを制す。この二人がネトレプコ&テジエになっても冷たい兄と戸惑う妹の関係は同じ。

(この二人の関係をどう描きたいのかはよくわからなかった)

そして、この「ピエタ」ポーズが最終盤にまた出て来るけれど、意味不明だった。

この序曲が終わると、ネトレプコさんの歌。恋人と駆け落ちすることになっているが、父親への想いが断ちきれない。

ドン・アルヴァーロ登場。最初から100%とカウフマンさんが言う通り、ハイテンションだ。そして、悲劇が起きる。

前半はレオノーラ中心なので、完全にネトレプコさんが制圧。凄まじい歌唱力だ。ブラボーの声が鳴りやまない。2幕の最後、「天使の中の聖処女」の歌は本当に美しかった。修道士の男声合唱をバックに歌い上げる。

この後はカウフマンさんとテジエさんのバチバチ。

第3幕序盤、ドン・アルヴァーロ「君は天使の腕に抱かれて」。このイントロのクラリネット、パッパーノさんがショパンの夜想曲のようだ、と解説していた。

この時、舞台は娼婦を買う場面が挿入された。相手はプレツィオジッラ役の人。これ不要だと思った。(すぐに戻り、アリアになるけれど)

長大で難しいアリア。よくこんなの歌えるよねぇ。

「Leonora mia, soccorrimi」の「Leonora mia」が優しく美しく歌われて、ジーンとしてしまう。ここCDで聴いても好きなところ。

カウフマンさんのこの役を見ていると、「西部の娘」より全然いいなと思う。苦悩を抱えた役を演じさせると他の追随を許さないね。

そして、男声二重唱。カウフマンさんとテジエさんの声の相性がよくて、最高。カウフマンさんの高音の輝かしさが余計に引き立つ。

テジエさんのアリアも大きなブラボーだった。

この後、アルヴァーロが自分の運命を呪い、宗教に救いを求めるようになる場面の説得力がレオノーラに比べて、弱いような気がする。

第4幕、メリトーネ修道士のコミカルな歌も魅せた。第2幕からグァルディアーノ神父(フルラネット)の真摯で重厚な佇まいはオペラ全体を締めていたと思う。

あくまで復讐を果たそうとするドン・カルロとアルヴァーロの対決、バチバチ。

これ、ミュンヘンの二人の対決の方が良かったように思うのねぇ。カウフマンさんの運動神経の良さが発揮されて、アルヴァーロの心の迷い、逡巡、そして怒りが見事に表現されていたと思う。

そう、それとミュンヘンの黒髪長髪のアルヴァーロはインカ王族の血をひく若者を的確に表していたと思う。野性児で、誇りと差別への怒り、屈折した思いを抱える人物像が明確だったと思う。

4幕2場レオノーラのアリア「神よ平和を与えたまえ」。有名曲。この時もブラボーが鳴りやまなかった。

アルヴァーロがレオノーラに気づく場面、歌はカウフマンさんの切迫感ある歌唱なので、もっと焦点を当ててほしかったな。なんかさっと流されたような気がする。

そして、レオノーラが聖母マリアになりアルヴァーロが横たわる場面、必要だったかな?上にも書いたが、よく意味が分からなかった。

第2幕からレオノーラは聖母マリアに仮託されていたと思う。ベールのかぶり方とかポーズとか。あ、第1幕の「ピエタ」からか。

このオペラの酒場やカーニバル。オペラとしては必要らしいのだけど、なんか全体としてはチグハグ。

ロンドンでこのオペラを見た方の感想で「プレツィオジッラ」役が声量不足で格下、とあった。映画で見た時はこの方、美しいしスタイル良いし、何より動きのキレがよくて、魅力的だと思った。

でも、あとでBBCのネットラジオで聴いた時は声だけなので、指摘通り、声量不足、確かに精彩を欠いていた。

カーテンコール。最初出て来た時、カウフマンさんとテジエさんは観客の反応に「やったぜ!」のようだったが、ネトレプコさんは表情が硬かった。「役から抜けるのにちょっと時間が必要」と「アドリアーナ・ルクーブル」でも語っていた。

カーテンコールで赤いバラの花束が投げ入れられた。これは前にもこのblogに書いた通り。でも、本当に、投げてくれた方、ありがとう!同じ気持ち。

私のツィートが英国ロイヤルオペラライブユーイング公式さんにリツィートされた。嬉しいような恥ずかしいような。



これ、メリトーネ修道士役コルベッリさんが拾ってカウフマンさんに渡した。みんながカウフマンさんが花束をもらうのは当然と思っている所がなんかいいな。

主役三人の歌を聴くだけで、5000円の価値はあった。←金額にこだわる。

星野珈琲店で一休みして、新横浜行きバス(1時間に1本になっていた。前はもっと本数が多かった)で帰宅。

あー楽しかった!!

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2019/5/13

ワーグナーを聴きに  音楽

10日前に行くことに決めて、チケットを購入した。

新日本フィル特別演奏会〈横浜みなとみらいシリーズ〉第9回
指揮 上岡敏之

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ワーグナーアーベント

歌劇「タンホイザー」より「序曲とバッカナール」(パリ版)
楽劇「トリスタンとイゾルデ」より「前奏曲と愛の死」
楽劇「神々の黄昏」より第1幕「ジークフリートのラインへの旅」第3幕「ジークフリートの死と葬送行進曲」
舞台神聖祝典劇「パルジファル」より「第1幕 前奏曲と第3幕 フィナーレ」

客席は満席とはいかなかったが、まずまずの入り。ワーグナーなので、男性が多かったかな。

私の前には小学生。小学生でワーグナーを聴くというのは音楽一家なのだろうか。最後まできちんと姿勢を崩さず鑑賞していた。

ワーグナーと言えば、私は「タンホイザー序曲」くらいしか知らなかった。2015年6月までは。

あの、「ローエングリン第3幕への前奏曲」だって、2012年ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(ティーレマン指揮)のアンコールで演奏された時、名前がぱっと浮かぶわけではなかった。

聴いたことがあるなとは思ったが、近くの若者たちが「ローエングリンだ!」と喜んでいたので分かったのだ。

というわけで、これらの曲、私が知った(聴いた)のはすべてヨナス・カウフマンさんのおかげです。

1曲目。このタンホイザー、大好きです。好きなメロディの箇所は、ジーンとしてしまう。
2曲目。愛の死。これ官能的ですよね。

音が小さめの時は、つまり楽器が数種類、あるいは弦だけ、木管だけの時はとても音が美しい。

だけど、全楽器が大きな音で混ざり合う時、ちょっと濁ってるかなと思った。もっとクリアーな音の方がいい。

そこはちょっと残念だった。

でも第1曲目からブラボーが出た。

指揮者上岡さんは小柄な方だった。でも大きく身体を動かして指揮する方で、膝をぐっと深く折って楽器に指示する姿はびっくりしてしまった。スクワットが軽く50〜100回くらいできるだろうと思ってしまった。

休憩後、神々の黄昏とパルジファル

「神々の黄昏」はオペラを見に行ったよ。でも「ジークフリートのラインへの旅」は場面は思い浮かぶのだが、曲の記憶がない。修業が足りない。

「ジークフリートの死と葬送行進曲」は、オペラの場面が思い浮かんだ。そして、ライトモティーフが演奏されると、「指環」の各場面が思い浮かんだ。長い旅を思って、何だか胸が詰まってしまった。

ヴァ―タン、ブリュンヒルデ、ジークモント、ジークリンデ、ジークフリート、ヒロインヒーローたちの物語を思い起こて、涙が出てきてしまった。

「パルジファル」。音楽が素晴らしいことは分かっていた。もう音に浸りましたね。

涙がぽろぽろこぼれて困ってしまった。初めてMET「パルジファル」」を聴いた時、宗教的、天上の音楽、と思った。本当にそうなのよね。

天上の音楽と言っても「天国」の天使がいっぱいいてラッパが鳴り響くようなのではなく、どこか半分眠っているような、漂うような感じ、「涅槃」の音楽?と思う。自分に一番古い記憶の、茫洋とした、心地よい、何かに包まれている感覚になる。陶酔のようで微妙に違う。

カウフマンさんがMET「パルジファル」をやった時、「オーケストラの団員の中にはナチスとのからみで、ワーグナーは嫌いと言っている人たちもいたが、練習していく中で、その音楽の美しさに魅せられてしまうんですよ」と言っていた(と思う)。

時々引用させてもらうウィーン在住の「はっぱさん」が「麻薬のような音楽」、「感情への語りかけがこんなに強い音楽って他に例を見ない」と書いていたが、まさに。

もう虜でしょう。

横浜の聴衆は音が消えても、指揮者が緊張を緩めるまでは、静寂を保ったまま、近くの人のおなかの「ぎゅるる」という音が聞こえるくらいだった。

拍手もフライングブラボーもなかった。つまり、それくらい皆集中して聴いていたし、音の余韻に浸っていたのだと思う。

お隣の方もしばらく立ち上がれない様子だった。そして私に「パルジファルは素晴らしかったですねぇ!」と感に堪えない表情で話した。「このオケ、こんなに成長しているとは、びっくりしました」と常連らしい感想もあった。

私はただ「泣いてしまいました」としか言えなかった。

ずっと音楽が身体中に会って、よその世界が入らない感じ、余韻に包まれっぱなし。そのまま日常に戻れない感じだった。

トイレで鏡をみると、目が泣きぬれていて、恥ずかしいレベル。
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帰り際にホール入口の写真を撮った。

後でレビューを読んだら、辛口のものもあった。「繊細さが足りない」とか。でも若い団員の多いオーケストラ、こんなに音楽に浸らせてくれてありがとう、しかない。

昨年夏、ミュンヘン歌劇場のペトレンコ指揮、カウフマン、パーペ、ゲルハーハ、シュテンメ、コッホという「パルジファル」はどんなに素晴らしかったのだろうか、と思わずにはいられない。聴きに行けた人羨ましすぎるよー。

もし今後日本で「パルジファル」が上演されることがあったら、絶対に行くよ〜!

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2019/4/19

久しぶりにオペラ  音楽

昨年の7月以来の新国立劇場。冬の間はコンサートに行きにくい。風邪をひいたり雪が降ったりする可能性がある。早々チケットを取るのは怖くてできない。

ようやく気候も良くなったので、行くことにした。チケットを取ったのは3月になってから。

「フィレンツェの悲劇」&「ジャンニ・スキッキ」を見に行った。二つとも初めて観る。

フィレンツェを舞台にした二つのオペラと言う組み合わせ。「ジャンニ・スキッキ」は「私のお父さん」という有名アリアがある、ということくらいしか知らない。

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フィレンツェの悲劇は登場人物が3人だけ。夫と妻と妻の愛人。夫はかなり横暴で妻を機織り人としてしか見ていない。愛人は支配階級の男、つまり彼にとって不倫は単なる遊び。その三角関係の挙句に愛人が殺され、妻も殺されるのかと思いきや、夫の強さに惚れ直すという、急転直下の終幕。

開演前に、「シモーネ(夫)役のレイフェルクスが体調不良だが歌います」との告知があった。確かに声の伸びがいまいちだったかな。でも73歳と聞いてびっくり。本当かな。

妻ビアンカ役の齋藤淳子さんの立ち姿がとても美しかった。声楽家の方の立ち姿が美しいのは腹筋のちからかしら。

初めて聴くせいか、音楽もあまり印象に残らなかった。というか、分かりやすい音楽でないので私には難しかった。

ついで「ジャンニ・スキッキ」。そもそも新国立劇場に久しぶりに来たのは、タイトルロールのカルロス・アルバレスさんを「絶対に聴くべし」というのを読んだからだ。

現代を代表するバリトン歌手。

「フィレンツェの悲劇」がくすんだ色合いだったの比べ、「ジャンニ・スキッキ」は明るい色彩。登場人物の衣装は1950年代。プレスリーに似た人もいる。

舞台は巨大なデスク。上にインク瓶やら書籍、文房具が並んでいる。デスクの引き出しが巧みに使われる。

プッチーニのこのオペラの音楽は明るく軽やかに聴こえた。

登場人物も多くて、にぎやかで、この二つのオペラを並べたのは面白かった。

コメディなので、時々笑いが起きた。

有名アリア、二つ。
リヌッチョの歌う「フィレンツェは花咲く木のように」は、カウフマンさんの「プッチーニアルバム」にある。あ、この場面で歌われるのかと思った。

「私のお父さん」砂川涼子さん、可憐なラウレッタ。ブラボーの声が沸き起こった。

アルバレスさん、登場の時、黒サングラスであやしげな雰囲気満載。纏うオーラが違う感じ。

軽妙な演技だが、重厚でもあり、(日本人歌手たちもとてもよかったと思うが)、格の違いがあった。物語的にも、スキッキに皆騙されるわけだから、小粒感で良いのだ。

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二つとも1時間くらいの短いオペラだ。

とても満足して、久しぶりのオペラ、楽しかったなぁと思った。

「のだめカンタービレ」作者の二ノ宮さんのtweet



上野樹里さんが来てたのか、会ってみたかったな。

帰りに
「トゥランドット」のチケットを買おうと思ったが、何と4日間公演完売とのこと。自分の予定が決まってからなんて思っていたが、見通しが甘かった。




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2019/3/27

注目の公演  音楽

この春一番注目のオペラ公演初日・2日目が無事終わったようだ。

何しろ、チケットは一瞬で完売、転売では正規料金の10倍になったとか。

ロイヤルオペラハウス「運命の力」(ヴェルディ)。何しろビッグスター、ネトレプコ、カウフマン11年ぶりの共演だ。

この超人気公演、ファンの方々はチケット入手してらっしゃる。すごいなぁ。

「着物でオペラinロンドン」⇒「運命の力by Verdi カウフマン&ネトレプコ共演
カーテンコールの素敵な写真が沢山あります。
「1年以上も待った甲斐のある超一流のパフォーマンスで、大スターの存在感と歌唱力を堪能しました」

椿姫ロンドン様は11年前のカウフマン&ネトレプコ共演「椿姫」も御覧になってらっしゃる。二人ともまだ細くて美男美女そのもの。既に大スターだったネトレプコと国際的に活躍し始めたカウフマン、旬のお二人をご覧になったのね。
 
⇒「椿姫

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これに比べるとお二人とも、体格がよくなった。それだけパワフルな声が出るようになったのね。テジエさんと3人貫録十分だったようね。

また、私がいつも参考にし、いろいろなことを教えてくださる「ヨナス・カウフマンとオペラの魅力」のiltrovatoreさんも初日公演をご覧になっています。

⇒「運命の力 ロイヤルオペラハウス2019.3.21公演

「カウフマン、ネトレプコ、テジエの歌は、例えピアニッシモで歌っていてさえ、3階の奥に座っていた私の耳の側で歌われているが如く極めて明瞭に美しく聞こえます。なんとも心奪われる感動的な響き。この様な響きは超一流の歌手でなければ味わえません。至福の時を過ごしました。

今回の公演は歌唱的に穴が一つも無かったです。どの場面も素晴らしく滅多にないハイレベルな歌が続き、始めから終わりまで感動的でした」とのことです。

いいなぁ。羨ましい。私はたぶんTOHO系映画館でライブビューイングがあると思うので、それを見ることになると思う。また、3回くらい見に行ってしまおうかな。

ところで、カーテンコール、赤い花束がカウフマンさんに投げ込まれました。その瞬間の連続写真がこちらのtwitterに(ボケしゃしんだけど)。投げ込んだのは日本女性だったとか。



ところで、お子様誕生おめでとうございます。



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2019/3/18

ツィメルマン・リサイタル  音楽

16日(土)、クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル@みなとみらいホールに行ってきた。

プログラムがショパンとブラームスなので、聴きに行こうと決めた。
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チケットは完売。

客席は女性がやや多いかな。若い人も多い。ピアノを習っている小学生も親と一緒に来ている。

プログラムは
ショパン:4つのマズルカOp.24
     第14番ト長調 Op.24-1
     第15番ハ長調 Op.24-2
     第16番変イ長調Op.24-3
     第17番変ロ短調Op.24-4
ブラームス:ソナタ第2番 嬰へ短調Op.2
     
ショパン:スケルツォ 
     第1番ロ短調 Op.20
     第2番変ロ短調Op.31
     第3番嬰ハ短調Op.39
     第4番ホ長調 Op.54

ツィメルマンさん楽譜を持って登場。

音が響いた途端、優しい音だなと思った。

マズルカの第15番は大好き。この演奏を聴いていたら涙が出そうになった。

でも、確かに音は優しいし「独特の温もりと懐かしさがある」と解説にあるくらいなのだが、なんか音がぼやけていると感じた。

速い音のつながりの時は濁って聴こえた。

私は最近キーシンや反田恭平くんのコンサートに行っているせいか、ピアノ演奏はもっと音がクリアで歯切れがいいものと思っていた。

音も小さいし、ミスタッチもあった。

ブラームスは初めて聴くので、あんまり印象に残らなかった。

休憩時間。若いカップルの男性が「ブラームスは初めて聴くからさー」と言いだすと、女性が「私なんか練習しすぎてうんざりするぐらい」。聴衆には音大生が多かったようだ。

近くの女性二人組は「阪神大震災の時に来日してくれて、その時は今よりずっと若くてきれいだった」「友達が『震災で打ちひしがれていたけれど、あなたの演奏で元気が出そうです』と伝えたら、ツィメルマンさんも嬉しそうだった」と言っていた。ファンで、首都圏近郊から横浜までいらしたようだ。

後半はショパンのスケルッツォ。第2番は私もよく知ってる。これが一番良かったかな。

2曲弾いて、いったん舞台袖にもどった。最後2曲弾いて終わり。

ツィメルマンさんは何度も出てきて胸に手を当てて感謝の意を表したり、特に1階席前の方の方々には両手で指示して感謝した。2、3階席、後ろの席にも何度も頭を下げていた。

アンコールがあるかなと思って拍手したが、ライトがついたので、今日はないのだとわかった。

「体調がイマイチなのかな」と周囲の人たちが言っていた。2月中に来日して、全国を巡演し横浜が最終だったそうだ。体調がベストなら、きっともっと切れ味のある演奏が聴けたのかな。

でも、解説によると「キャッチ―な言葉がすぐ出てくるようなピアノは決して弾かない」、「聴き手が即座に求めたくなるような特質を表層に出すことなく」、「時間の推移とともにじわじわと作品の内側からにじみだ出してくるものを優しく育みつつ、しっかりつかみ取って決してはなさない」のがツィメルマンなんだそうだ。

うーん、よくわからない。

確かに、「わぁー、何この技術!」とか「なんて音だろう!」というのはなかった。

穏やかで、優しい。けどね、ぼやけてたんだよね。この演奏が彼の味、なのかもしれない。でも「ピアニストの個性」というには、私の理解力が追いつかない。

私は、やはりキーシンって素晴らしいなと思ってしまった。あんなに、音が上にも横にも前にも広がる、クリアで強靭、かつ繊細で柔らかく、音のない間にも音楽がある。そして精神性を感じられる。

だから、次もキーシンを聴きに行こうと思った。他のピアニストは、そうだなぁユジャ・ワンは聴いてみたい。

演奏が終わって、ドアの方へ上がってくる人波の中に見覚えのある紳士がいた。

控えめに「小出先生」と呼びかけてみた。小出裕章氏は一瞬周囲を見回してから、私に気づいた。「はい、小出です」

「ちょっと前に講演でお話を聞かせていただきました」と私が言うと、「あぁそうですか。今日は良い演奏会でしたね」と言って、客席の階段を上がって行かれた。

こんなところで小出氏に会うと思わなかったし、「良い演奏会でしたね」という一言も嬉しかった。

終了が19時だったので、簡単な食事をして帰ろうと思った。タカナシミルクレストラン。
まず一杯。
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そして、卵でなく生クリームのカルボナーラ
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美味しかったです。

みなとみらいの夜景はきれい。
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やはり生の音楽はいいなぁ。次は何を聴きに行こうかな。
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2019/2/27

METライブビューイング  音楽

METライブビューイング「アドリアーナ・ルクヴルール」を見に行ってきた。

当日朝ネットでチケットを取った。真ん中より後ろはほぼ予約済み、映画館に入ると3/4の入り、という感じ。たくさん入っている。ネトレプコファンかしら。

このオペラはあまり詳しい筋は知らなかった。ネトレプコさんとラチヴェリシュヴィリさんが出演することが鑑賞の決め手だった。

ラチヴェリシュヴィリさんはウィーンオペラ座「アイーダ」で聴いて、なんて素晴らしい歌手だろうと思っていたので、2人の共演を見た(聴き)たかった。共演はベチャワ。

詳しくはこちら⇒https://www.shochiku.co.jp/met/program/857/

知っている歌が多かった。ヨナスさんとネトレプコさんのミュンヘンコンサート、バーデンバーデンコンサートなどで聴いていた。

このライブビューイングのよいところは、ストーリー、役について、また音楽的な観点の説明(インタビュー)があるところだ。

アドリアーナと公爵夫人との丁々発止、歌の競演には圧倒された。ネトレプコさんの大スターのオーラ、ラチヴェリシュヴィリさんの迫力。ドラマチック!



話は三角関係のドロドロ。劇場支配人のミシュが救い。

カーテンコール。最初一人で出てきたネトレプコさんは固い表情、笑顔がなく、「まだ役に入り込んでいるのだろうな」と思った。全体の挨拶が済んで最後に出てきた時は笑顔があった。

終わった途端、隣の方が「素晴らしかったですね〜。こんなによいオペラとは思わなかった」と話しかけてきた。私は「堪能しました」と答えた。

帰路、まだオペラの世界から抜けきれなくて、ボーッとしていた。

ロイヤルオペラハウスの、ゲオルギューさん、ヨナスさん出演の「アドリアーナ・ルクヴルール」のブルーレイが出ているはず。
そして昨年ラチヴェリシュヴィリさんとヨナスさん共演の野外コンサート(イタリアンナイト)のブルーレイも出ている。両方とも買おうかなあ。
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