2005/5/2

鄭琳さんへの返信  時事問題

以下はトラックバックして頂いた鄭琳さんへの返信です。

>しかし、kusukusuさんの書いたように大陸の人は台湾人を憎むことはありません。100人を聞いても、90人がそう答えるだと思います。僕も初めて、台湾人が日本軍と一緒に侵略戦争を参加したと聞きました。 また、kusukusuさんの思ったように、日本に対して好感を持っていないと思います。何しろ、それは不平等条約による占領ですから。台湾の人々を暴力で鎮圧したから。

レス、有難うございます。
そうですか。僕は日本からの視点で台湾と中国の関係を考えていたものだから、つい台湾人が日本軍に参加した過去のことに目がいってしまうのですが、中国の人達にはあまりその問題に対する意識はないのですね。あまりそういう歴史は教えられていないのかもしれないけれども。
ただ現在はそういうしこりは残っていなくても、太平洋戦争後に中国共産党と台湾との関係にこれは何らかの影響を及ぼしていたことだったのではないかと考えているのですが、そこらへんの事実関係はどうなのでしょうか。
僕が少し、日本からの視点で考え過ぎてて、視点が偏っているところがあるかもしれません。

日本の文献によると、台湾から20万人が日本軍に参戦して3万人が戦死したそうです。
また日本は台湾の元日本兵に対して補償もしていないようです。1987年に「1人あたり最大限200万円の慰撫金または見舞金を支給する」という措置をとったことはあるようですが、それぐらいで、日本の戦死傷者に対する補償を定めた援護法、恩給法の対象には台湾から日本軍に参加した人達はなっていないようです。
なお、台湾から参戦して戦死した人達も靖国神社には祀られているそうです。
台湾の人達はこうした問題をどうとらえているのでしょうか。
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2005/5/2

『9Songs』  映画

『9Songs』
ノーライトのデジタルビデオ撮影のようだけど、照明なしでもこれだけ作れるようになってきたのか。
この手法を思う存分使って、プライベートの男女のセックスをとことん描写した作品。はっきり言って、ほとんどロマンポルノだな、これ。
『イン・ディス・ワールド』で巨匠になったのに、相変わらずこういうものを撮るマイケル・ウィンターボトムの姿勢はいいと思うし、支持したいのだが、シナリオなしに現場で台詞を作って行ったという描写はあまりにリアルで、ここまでリアルだと映画である意味があるのかという気がしてきてしまう。これなら、現実の恋愛やセックスをすればいいのではないかと。

これは本当に以前からの僕の疑問なのだが、恋愛もので描写がリアルでよく出来ているというのは分かるんだけど、リアルであればあるほど、そういう「恋愛もの」にどういう意味があるのだろうか?と疑問が沸いてきてしまう。
たとえば、チャン・ソヌ監督の映画で、『LIES/嘘』が必ずしも特に僕の中で評価が高いわけではないのも、やはりそういう疑問はどこかで感じてしまう映画からかもしれない。
あるいは、『エターナル・サンシャイン』にどうしようもない違和感を感じてしまったのも、妙にリアルさを追求したもののように思えたからだ。
つまり、「恋愛もの」っていうのはそもそもリアルな描写を追求するべきものなのだろうか?
だって「恋愛」というもの自体、ファンタジーとしての要素があってこそ、成り立つものなのではないか? 相手のことを冷静に分析して、ここはいいけどここは悪いなんて言ってたら恋愛じゃなくなってしまうのではないだろうか? とにかく、何がなんだか、分からないけど、その相手は世界で唯一の自分にとっての存在なのだという「思い込み」があってこそ、恋愛が成り立つわけなのだから。そういうファンタジー性がなければ恋愛ではないのではないか?
かといって、まるっきり嘘っぽい話だったら、そんなの、ありえねーと思って白けてしまうだろうし、そういう嘘っぽい「恋愛もの」にも感情移入できないだろう。
とすると、優れた「恋愛もの」とは、スムーズに共感できるような嘘であるもの、というようなことになるのかもしれないが、これが具体的にはどういうものなのかがなかなか分からなくて微妙なのである。
たとえば『エターナル・サンシャイン』などは、良かったという人の感想を聞くと、もしかしたら他の人にとってはまさに「スムーズに共感できるような嘘」として成立しているものだったのかもしれないと思うわけだけど、僕には決定的にこれには乗れないという感覚的に微妙な何かがあったのだ。この何かというのが自分でもよく分からない謎なのである。
まあ、「恋愛」というものが謎であるわけで、「映画」というのも実に謎が多いものだから、「恋愛映画」というのが果てしなく謎の領域にあるものであることは当たり前なのかもしれないけれどもー。
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2005/5/2

「映画の日」で4本  映画

1日は「映画の日」なので映画鑑賞。

『無法松の一生』(フィルムセンター)
『エレニの旅』(日比谷シャンテ)
『ウィスキー』(シネ・アミューズ イースト/ウエスト)
『9Songs』(シネ・アミューズ イースト/ウエスト)

『無法松の一生』
フィルムセンターでは「映画の日」は関係ないか。
他に『赤西蠣太』ぐらいしか、まともに見てないからよく知らないが、かのハスミシゲヒコ氏は必ずしも伊丹万作を高く評価していないようで、結局、「脚本の人」だみたいなことを言っているよう。
たしかに、伊丹万作脚本の『無法松の一生』は、脚本の映画として優れていると思うのだけど、山中貞雄の映画のように擁護できるものではないということだろうか。
なんて言っても、やっぱり涙が溢れて来るわけだけど。
客層が、子供連れやお年寄り、本当に老若男女という感じで面白かった。

『エレニの旅』
アンゲロプロスの新しい三部作の第1作らしい。
格が違う映画なのは間違いない。
特に、音楽の饗宴はすごい。音の使い方はますますすごい領域に入ってきたよう。
でも、途中までは最高に面白い映画なのだが・・。
結局、2時間50分でこれだけのストーリーを語るのは無理があったのでは。はっきり言って短すぎる! あまりに膨大なストーリーなので三部作にしたそうなんだけど、それでも第1作だけでも足りないのだ! 終盤は駆け足になってしまっている。
とはいえ、そういう意味で失敗作というのは、失敗するにしても格が違う失敗の仕方かもしれないが。

『ウィスキー』
ウルグアイ映画って、たぶん初めて。ウルグアイ自体、そういえばサッカーがけっこう強いらしいということぐらいしか、思い浮かばない。
カウリスマキみたいな、とぼけた中年男女の恋愛もの。ディテールがけっこう味わいがあって、タイトルの「ウィスキー」の意味が分かるところとか、いろいろ謎を残すところがあって、見た人それぞれがいろんな解釈をできるようになっている作りも味わいがあるものかも。
ただし、個人的にはこの点で釈然としないところが残ったのだけど。つまりは、ラストが個人的には釈然としなかったのだ。そういう意味では個人的には微妙さが残る作品。
この微妙さをニュアンスのある味わいに転化できた人は楽しめるかもしれない。





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