2006/2/8

マキノの次郎長もの2本立て  映画

新文芸座で『次郎長遊侠伝 秋葉の火祭り』『次郎長遊侠伝 天城鴉』(ともに、1955年、日活)鑑賞。
実は今日は誕生日でまた1年、年をとってしまったかと頭が痛いのだが、やっていることは結局、昼間から映画館でマキノの次郎長ものの2本立てを見ているという相変わらずの生活ぶりなのだった。
しかし、やはりマキノ、至福の2本立て。単純にこんなに至福の物語が語られる日本映画が果たして今、あるのだろうかと・・。
特にこの2本は話が続いているというのか、『次郎長遊侠伝 天城鴉』は『次郎長遊侠伝 秋葉の火祭り』から派生した物語のようなので、2本、続けてみると増幅されてしみじみと出来るようだ。
『次郎長遊侠伝 秋葉の火祭り』は平行する人物のエピソードがどのように収斂していくのかと思ったら火祭りでの決闘シーンに収斂していく見事なマキノの群像ものの手さばき。
特に、森繁久弥が演じる森の石松が吃り(どもり)なのが妙に印象的だったのだが、『次郎長遊侠伝 天城鴉』はこの吃りが話の軸になっていた。
『次郎長遊侠伝 秋葉の火祭り』が傑作というのは以前から噂に聞いていたのだけど、『次郎長遊侠伝 天城鴉』もかなりの作品。もしかしたら『秋葉の火祭り』よりもいいかも(注1)。『秋葉の火祭り』の美しいラブシーン(ラブシーンといってもいちゃついたりしているものではない、事情があって結ばれぬ2人の節度を保った悲恋なのだ・注2)が『天城鴉』では反復されるほか、吃りをマキノお得意のミュージカル(オペレッタ)に結び付けたシーンもあり、やはり美しい作品なのだった。

(注1)
『次郎長遊侠伝 天城鴉』はアクションシーンは少ない。アクションものというよりゆったりとしていてオペレッタ的な要素も取り入れた作品と言えるかと思うが、『次郎長遊侠伝 秋葉の火祭り』は大立ち回りのアクションシーンがあり総合力で高く評価されているのだろうか。

(注2)
この2作でヒロインを演じているのが北原三枝であるが、日活入社前の石原裕次郎がこの『次郎長遊侠伝 秋葉の火祭り』を見て北原三枝に特別な感情を抱き、のちにロマンスに発展したというエピソードもある。
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