2006/4/8

『還って来た男』『しとやかな獣』  映画

『還って来た男』
川島雄三はやはり最初から川島だったのだ。
1944年のこのデビュー作は、戦争中の作品でストーリーにも戦争の影があるのだけれども、全然、暗くない、川島流のとぼけた人情喜劇だったのだ。織田作之助が原作・脚本(え、脚本も書いているのか?)、佐野周二・田中絹代・笠智衆などが出演する松竹大船映画で川島がデビューしていたとは。
それにしても、戦争中にも庶民生活というのはたしかに営まれていたんだなあと感じ入る。

続けて、『しとやかな獣』を見たら、戦後の人間の方がよっぽど心が荒んでいるという気がしてくる(笑)。
『しとやかな獣』は個人的には世評ほどの傑作だとは思わず、若尾文子のものでは『妻は告白する』(増村保造監督)の方が傑作だと思っているのだけれども、とはいえほとんどひと部屋で展開する密室劇は斬新なものだったには違いないとは思う。
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