2006/6/30

金英男さん記者会見、朝鮮日報の記事(2)  ニュース

(ニュース)
金英男さん拉致した工作員「本当にかわいそうだ」
 29日午前6時45分、金光賢(キム・グァンヒョン)さん(68)は通勤途中だった。
 自ら拉致し北朝鮮に連れ去った当時坊主頭の高校1年生だった、金英男(キム・ヨンナム)さんが前髪の薄い中年になって韓国から来た老母、崔桂月(チェ・ゲウォル)さんと金剛山で28年ぶりの「涙の対面」を果たした翌日だった。
 この拉致事件は当時対韓工作員だった金光賢さんがもたらした悲劇だが、本人は沈黙を守った。黒いズボンに長袖のワイシャツをまくり上げた姿の金さんは自身が拉致した金英男さんが崔桂月さんの大切な「末っ子」だったということが日本政府のDNA鑑定で明らかになった2カ月前よりも、さらにやつれており、歩く姿もつらそうに見えた。
 金光賢さんは周囲の視線を気にする様子でしきりに当たりを見回していた。足早に先を急ぐ彼は、記者たちの方を振り返りながら短く答えた。
 「これ以上話すことはない。もう(私を)放っておいてほしい」
 鍾路にある職場へ向かう地下鉄に乗った彼は、周囲の視線を避けるように窓の外を見つめ、唇をきつく結んでいた。
 その時、金光賢さんのそばに座っていた会社員が新聞を広げた。見出しには「金英男さん、28年ぶりに母と対面」の文字。彼はちらっと横目でその新聞の記事と写真に目を向けた。
 地下鉄が停車すると、彼がやっと重い口を開いた。「昨日少しテレビで見た。ほんとうにかわいそうだし、残念なことだ。最近糖尿病と高血圧が悪化して耳がよく聞こえないから、画面と字幕しか見ていないが・・・」
 それからしばし沈黙し、口ごもりながら話を続けた。「金英男さんもそうだが、自分の意志とは関係なく起きてしまったことだ」
 金英男さんと母の崔桂月さんが金剛山で涙の再会を果たした28日、金光賢さんは妻の母の49回忌を上げていた。彼は妻の母を「お母さん」と呼んだ。
 「お母さんが何でこんな目に遭わなくてはならなかったのでしょう。私のせいでこんなことになったのではないかと心が痛みます」
 地下鉄が乙支路入口駅に到着し、車両を降りた金さんはつらそうに駅の階段を上がった。会社に近づいてきた時、彼が握手を求めてきた。名刺を渡そうとしたが、受けとらなかった。
 「必要ない。私を放っておいて欲しい。ただ見守っていてくれさえすればいい」
 そして通勤ラッシュの人混みの中に消えていく前に、彼は「(金英男親子の件は)自分とは関係ないことだ」と言った。
 北朝鮮ではこの日、金英男さんが記者会見を行い、「自分は北朝鮮に拉致されたわけではない」と主張した。
 拉致実行犯と拉致被害者のなんとも皮肉な運命。両者とも韓国と北朝鮮で、自身の生き残りをかけ、本能的な「防御」を行っていた。
 金光賢さんは当時北朝鮮で対南工作員の侵入・復帰業務を担当する「301海上連絡所」に勤務しており、1980年6月に工作船に乗って忠清南道大川の海上から侵入を試みて捕らえられ、後に韓国に亡命した。
 当時の取調べでは、金さんは「金英男さんを群山仙遊島海水浴場で拉致した」と供述していたが、最近のインタビュー(4月15日付本紙)では「自分は甲板で仕事をしていただけで、金英男さんを見たことがない」と話している。
チョン・ヒョンソク記者

【社説】27年11カ月ぶりに姿を現した金英男さん
 28日、金剛山南北離散家族対面会場で北朝鮮による拉致被害者の金英男(キム・ヨンナム)さんとその母が対面した。
 当時高校生だった金英男さんは1978年8月、全羅北道群山近郊の仙遊島海水浴場に遊びに行ったきり、行方が分からなくなっていた。それから実に27年11カ月後、金英男さんはその姿を現した。
 82才の母、崔桂月(チェ・ゲウォル)さんは、失踪時、坊主頭の高校生だった息子が、前髪の薄い45才の中年になって現れた姿を見るやいなや、胸に抱きよせて顔をなでながら号泣した。
 北朝鮮が1994年に死亡したとしている横田めぐみさんと金英男さんとの間に生まれたウンギョン(ヘギョン)さんと、再婚した妻との間に生まれた息子のチョルボン君も、初めて見る韓国の祖母に正式にあいさつをした。
 ある日突然失踪した末っ子の息子を死んだものと思い、法事を行いながら長い年月を過ごしてきた母、生きていながら便りもできないまま南派(対韓工作)スパイの教官として青年期を送った息子、そんな2人にとってこの日はこの上なくうれしい日であったと同時に、限りなくわびしい日だったのではないだろうか。
 韓国民は紆余曲折を経て実現した親子の再会に目がしらを熱くしながらも、この日姿を現した金英男さんを通して、北朝鮮に対する認識を新たにしたことだろう。
 北朝鮮はこれまで拉致被害者の存在自体を認めようとしなかった。だが、日本に対しては小泉政府のねばり強い圧迫と説得に屈服し、13人の日本人を拉致した事実を認め、現在までにそのうちの家族5人を帰国させたが、同じく拉致された韓国人については相変わらずの知らぬ存ぜぬだった。
 当時高校生だった金英男さんが自分の足で北朝鮮に行ったはずがない。北朝鮮で姿を現した金英男さんの存在は、過去に北朝鮮が韓国の人々を拉致してきたという明白な証拠となる。それゆえ、北朝鮮は今や拉致犯罪について謝罪し、残りの拉致被害者をすべて帰国させるべきだ。
 28日午後、金英男さんが記者会見を行うという。本人が自主的に北朝鮮に渡ったと発言するかもしれないし、2004年に横田めぐみさんのものだとして日本側に引き渡した遺骨がにせ物だったという日本の主張に反論し、本物だったと主張するかもしれない。また、韓国に帰してくれると言っても帰らないというかもしれない。
 しかし、いったい誰がその言葉を信じるだろうか。
 北朝鮮は今回の対面行事を機に拉致問題の幕引きを図ろうとする可能性が高い。韓国政府がまたしても北朝鮮の思惑に乗せられるようなことになれば、今度は国民が黙っていないだろう。
(6月29日)

【社説】 「うっかり寝込んでしまい、目が覚めたら北朝鮮にいた」
 1978年8月に全羅北道群山近郊の仙遊島海水浴場で行方が分からなくなった金英男(キム・ヨンナム)さんが27年11カ月ぶりに北朝鮮で姿を現し、母との対面を行った後で記者会見を開いた。そして自分は北朝鮮の工作員に拉致されたわけではなく、事故で海を漂流し、北朝鮮に渡ることになったと説明した。
 チンピラのような先輩が女友達に貸した録音機を返してもらってこいと殴ったため、しばらく隠れていようと木製の小船に乗ったがうっかり寝入ってしまい、目が覚めてみると大海原に浮かんでいたという。
 そしてちょうど通りかかった北朝鮮船舶に救助され、北朝鮮に行ってしばらく滞在しているうちにそこでの生活が気に入ってそのまま暮らすようになり、今は党の懐に抱かれ、ほんとうに幸せに暮らしていると主張した。
 前妻の横田めぐみさんが北朝鮮当局の発表したように1994年に病院で自殺したのは確かで、日本側に引き渡した遺骨も横田めぐみさんのものに間違いないとし、日本側で持ち上がっている疑惑を一蹴した。
 金さんには、このように話す以外に選択肢がないのだろう。そうした事情を理解できないわけではない。
 本当に悪いのは、金さんの背後でこうしたでっち上げのシナリオを読み上げるよう強制した人々だ。
 エンジンのない木製の小舟が群山近海から南北境界線までの数十、数百キロを自然に流されたという話を誰が信じるだろうか。もしそうではなく、キムさんの言う「目が覚めてみたら大海原だった」というその場所が群山からさほど離れていないところだったとすれば、それは北朝鮮の船舶が特定の目的を持って南方限界線を越えてきていたと自白したことになる。
 また、それほど幸せに暮らしてきたという人が、自分の行方が分からなくなって母がどんなつらい思いをしているかを知りながら、30年もの間1通の便りも送らなかったということがあり得るだろうか。
 話しているキムさんも、聞いているわれわれも、やるせない気分でいっぱいにさせられる、間の抜けた演劇のような会見だった。
 韓国政府はこの「茶番劇」を観覧して、これからどうしようと考えただろうか。「ああ、そういう事情だったのか」と言いながら、平然とまた背を向けてしまうのだろうか。
(6月30日)
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2006/6/30

金英男さん記者会見、朝鮮日報の記事(1)  ニュース

*本日の「朝鮮日報」の記事。
韓国メディアも金英男(キム・ヨンナム)さんの「拉致ではなかった」という発言には信じられないという見解のよう。
韓国の人達には、実際問題として仮に北朝鮮の現政権が崩壊したとしたら北朝鮮の人達を韓国が面倒をみるなどということは無理だというリアルな問題があり、北朝鮮に対して融和政策をとるのが無難という考えもあるものと思われるが、しかし、本来は被害者なのに「拉致ではなかった」というような発言をしないといけない、まさに北朝鮮政権に翻弄されている犠牲者である金英男さんの姿を見て複雑な思いを抱かずにはいられない人は多いのではないだろうか?と思う。

(ニュース)
北の工作員は拉致を認めているのに…
 北朝鮮は29日、金英男(キム・ヨンナム)さんの発言を通じ、金さんを拉致したのではない、と主張した。
 金さんは記者会見で、西海岸の仙遊島海水浴場の沖合に漂流したところを北朝鮮の船舶によって救助され、北朝鮮に向かったと説明した。
 しかし、このような説明は、これまで解明された客観的な事実と照らし合わせてみると、北朝鮮が拉致した事実を隠し、この先の問題についても一切遮断するために作り上げた“でっち上げ”に過ぎない、との指摘がある。
 北朝鮮が金さんを拉致したことは、1980年6月にスパイ船に乗って南下してきたところを捕まった北朝鮮工作員金光賢(キム・グァンヒョン)さんが認めている。
 金光賢さんは今年4月に行われた朝鮮日報とのインタビューで、「拉致は工作組によって行われたが、結果的には金英男さんの拉致に一役買った」と話した。金光賢さんは当時、金英男さんを拉致したスパイ船に一緒に乗っていた人物だ。
 国家安全企画部も、1997年にチェ・ジョンナムさん夫妻の工作員事件を捜査する途中で、金英男さんが拉致された事実を確認している。これは、北朝鮮が1977年と1978年に高校生5人を拉致したことからみても、疑いの余地はない。
 金英男さんの主張にはもっともらしい面もあるが、偶然的要素があまりにも多く、作り上げられた内容という感が否めない。
 カネを払って借りた木の船に乗ったという点や船の中で眠ってしまったという主張、両親が南で暮らしているにもかかわらず北朝鮮に残留することを希望したという点などが納得しがたい部分だ。
 もし、金英男さんの主張が事実だとしても、分別のない高校1年生を連れていき、北朝鮮で生活させたとすれば、これは明白な拉致行為だと指摘される。
東京=鄭権鉉(チョン・グォンヒョン)特派員 
キム・ミンチョル記者

金英男さん「未来志向的な観点で報道してほしい」
「わたしの問題はこれで終わりにしてほしい」
 金英男(キム・ヨンナム)さんは29日午後4時、母の崔桂月(チェ・ゲウォル)さんの車いすを押しながら、金剛山ホテル2階の会見場に到着した。この車いすは金さんが贈ったもので「Dr.K」という米国製のものだった。
 金英男さんは上部に淡い色の入った眼鏡を掛けていた。前の日に、28年ぶりに母に対面した際にはこの眼鏡は掛けていなかった。日本政府が2004年に平壌で金さんに会った後、作成し配布したモンタージュでも金さんは眼鏡を掛けていた。
 約30分間に及ぶ会見の途中、金さんは時折舌で唇をなめたが興奮した様子は見せなかった。金さんは会見を行う理由について「わたしについて好ましくない評判が広まっているので、正確な事実を知らせるため」とした。
 金さんは現在の夫人パク・チュンファさんについて「党の学校で勉強している」とし、「義父は平壌市人民委員会副委員長」と話した。金さんは自身の職業について「統一部門関連事業で重要な職責に就いている」と語った。
 金さんは日本人拉致被害者の横田めぐみさんと結婚した経緯について1986年に日本語を習った際に親しくなったと説明した。
 また娘のウンギョンさんが以前「ヘギョン」と伝えられていたことについて、「ヘギョンは幼名」とし、「(実名が)公開されるのはよくないと思いヘギョンと呼んだ」とした。また「『めぐみ問題』が持ち上がる前までは母親の話はしなかった」と話した。
 日本政府に対しては強硬な表現で非難を重ねた。金さんは「(日本は)遺骨をあちこち分けて、ニセモノという卑劣で幼稚な主張を展開した」と話した。
 金さんは韓国にいたころの記憶を尋ねる質問に「月明公園に行って遊んでいたことを思い出す」とし、「インソク」という故郷の友人の名前を口にした。
 その上で「故郷は良いものだが、故郷を離れ、別のところへ行って仕事をするようになることも人の人生にはままあるものだ」とした。
 金さんは「党の懐に抱かれて暮らせて、本当に幸せ」などと北朝鮮での生活を表現した。
 金さんは会見を終える前、記者団に向かって「未来志向的な観点で今回の対面結果を報道してほしい」とし、「以前さまざまな事件があったが6・15南北共同宣言をきっかけにすべては過去の話となった。今になってささいなことで過去の歴史を掘り返すのは誰の得にもならない」とした。また金さんは「8月のアリラン公演の際に平壌に来て、一度わたしの暮らしぶりを見てはどうかと母と姉に話した」と語った。そして「わたしの問題はこれで終わりにしてほしい」と話を締めくくった。
アン・ヨンギュン記者

「会見は北の政治ショーに過ぎない」
韓国の拉致被害者家族、失望感隠せず
 北朝鮮拉致被害者の家族団体は北朝鮮側が設けた金英男(キム・ヨンナム)さんの記者会見について「失望した」と話した。
 北朝鮮拉致被害者家族会の崔成龍(チェ・ソンヨン)代表は「拉致被害者問題の解決は拉致事実の認定が出発点」とし、「28年前に高校生だった金さんが自分の意志で北朝鮮入りしたという話を誰が信じるだろうか」と話した。
 北朝鮮拉致被害者・脱北者人権連帯の都希侖(ト・ヒユン)事務総長も「北朝鮮拉致被害者の家族の心情を政治的に利用したショーに過ぎない」とし、「政府は自国民保護という原則にのっとってこの問題を解決していくべきだ」と話した。
 北朝鮮拉致被害者の家族らは、今回のように離散家族対面行事に拉致被害者を含めて対面させる方式には問題があるとした。
 崔代表は「強制的に拉致された人と、戦争による離散家族は問題の性格も解決方法も異なる」とし、「加害者が先に謝罪を行い、送還を前提として問題に当たるべきだ」と話した。
 都事務総長も「北朝鮮側の言いなりになるのでなく、強い姿勢で交渉に臨むことが必要だ」と話した。
 高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)教授は「北朝鮮が金英男さんを通じて、すべての拉致被害者が自主的に北朝鮮に渡ったか、やむを得ない事情で北朝鮮に渡ることになったと主張したものであり、送還要求をはねつけたもの」と評価した。南教授はまた「韓国も日本のように拉致当時の状況について具体的な資料を収集し、北朝鮮と交渉しなければならない」とし、「今回のように家族再会を優先していては問題は解決できない」と話した。
 政府当局者はこれについて「政府の目標も同じ」とし、「しかし北朝鮮が拉致自体を認めない状況で、家族にとって最善の方法を選択したもの」と話した。
 南北は「特殊離散家族」という名称で離散家族対面行事が開かれるたびに23人ずつ、合計26家族104人について非公式の対面を行ってきた。韓国はこれまでに計83件の対面を申請したが、北朝鮮側は残りの人々について「死亡」または「確認不可能」と通知してきたとされる。
アン・ヨンギュン記者
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2006/6/29

金英男さん記者会見にヘギョンさんは出席せず  ニュース

*日本時間午後4時から金英男さんが記者会見を行う。キム・ヘギョン(ウンギョン)さんは欠席という報道。北朝鮮当局の監視下での記者会見のため、どこまで真実が明かされるのかは不明だが、とにかく、北朝鮮側が韓国人拉致被害者を表に出して来たのであり、今後の韓国内の世論に影響を与えるものと思われる。

(ニュース)
金英男さん家族が個別対面 午後に記者会見
 【ソウル29日共同】横田めぐみさんの夫の可能性が高い韓国人拉致被害者、金英男さん(44)は29日午前、母の崔桂月さん(78)、姉の金英子さん(48)と、北朝鮮・金剛山のホテルの部屋で個別に対面し、2日目の日程に入った。韓国取材団によると、午後4時(日本時間同)から約30分間、英男さんの記者会見が行われる。めぐみさんに関する新たな情報が明らかにされるかどうかが注目される。
 会見には金英子さんが同席するが、めぐみさんの娘キム・ヘギョンさん(18)や、英男さんが再婚したとされる妻パク・チュンファさん(31)とその間に生まれた息子キム・チョルボン君(7つ)は出席しないという。
(共同通信 6月29日12時49分更新)

金英男さん記者会見、北朝鮮による拉致否定
 【金剛山29日聯合】北朝鮮拉致被害者の金英男(キム・ヨンナム)さんは29日、第14回南北離散家族面会行事が行われた金剛山ホテルで記者会見を行い、自身の北朝鮮居住の経緯について拉致疑惑を否定するとともに、偶然の機会で北朝鮮に渡ったと主張した。
 金英男さんは同日、高校1年生だった1978年8月5日、全羅北道群山の仙遊島海水浴場に遊びに行った際、先輩とのハプニングに巻き込まれた。一時身を隠そうと付近にあった小さな船に乗り、少しだけ漕ぎ出したところで寝てしまい、目を覚ますと島も海水浴場の灯りも見えなかったという。島に戻ろうと必死で船を漕いだが島は見えず、夜が明けると大海にいたと当時の状況を説明した。
 発見した船に救助を求め乗り込んだが、「島に戻るのは難しいので自分たちのところに行き、後で家に帰るのはどうか」と言われたという。北朝鮮の船であることを後で知り、到着した場所は南浦項だった。当時は恐ろしくもあり心配で、最初の数日間は食欲もなかったが、次第に北朝鮮側の人たちとも親しくなり心も打ち解けた。ここで勉強をして故郷に戻ればいいのでは考え、それから28年という歳月が流れた、と話した。
 英男さんは現在の自身の職業について「特殊部門、具体的には統一部門関連事業をしている」と明らかにした。
(YONHAP NEWS 6月29日17時34分更新)

会見で“めぐみさんは死亡”
横田めぐみさんの夫である可能性が高いとされてきた韓国人拉致被害者のキム・ヨンナムさんは、29日午後、北朝鮮のクムガン山で開かれた記者会見で、めぐみさんは1994年に死亡したと述べました。ヨンナムさんは、めぐみさんについて、「仕事を通じて知り合い、日本語を学んだ。結婚して3年後に子どもにも恵まれたが、その後、健康状態が悪くなった。看病のかいなく、めぐみは94年4月13日にみずから命を絶った」と述べました。
(NHKニュース 6月29日 17時9分)

*金英男(キム・ヨンナム)さんの記者会見はあまりに北朝鮮側の主張にそった内容。
韓国内では日本に対する不信感もあり、この内容を信じたい、日本の側が嘘をついているのではないかと考える人もいるかもしれないが、しかし、証言通り、船が遭難して助けられたのならばどうしてこれまで戻ってこなくて音信不通だったのか、また他の多くの拉致被害者もみな、そうした事情で拉致されたわけではないとでも言うのかなど、疑問が沸いてくることはふせぎようがないだろう。
また横田めぐみさんの死についても、遺骨は本物であると強調されるとかえって嘘なのではないか?という疑問が沸く。
つまり、あまりに北朝鮮側の主張にそくした内容であるため、逆に信憑性が疑われてくるのではないだろうか?
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2006/6/29

イスラエル・パレスチナ情勢、泥沼化か  イスラエルとパレスチナ、中東

*イスラエル、パレスチナ情勢、泥沼化の様相。

(ニュース)
パレスチナ:ハマス・ファタハ合意 パレスチナ内部の結束、優先 互いに不安抱え妥協
 【エルサレム樋口直樹】パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスが、穏健派アッバス議長の支持母体であるファタハとの間で27日に合意した政策文書は、イスラエルとの共存を柱とする一方、同国の承認を明記しないとの条件を付けた玉虫色の合意だ。イスラエルの軍事的圧力を受け、アッバス議長との対決を避けたいハマスと、住民投票の実施に不安を抱えるファタハとの妥協の産物と言える。
 アッバス議長が提唱する政策文書の原案は、イスラエル占領下のヨルダン川西岸とガザ地区のみを領土とする「ミニ・パレスチナ国家」構想の受け入れなど全18項目で構成される。議長はハマスに文書の受け入れか住民投票による決着かの2者択一を迫り、ハマスとファタハの代表が協議を重ねていた。
 両者の合意内容の詳細は不明だが、「すべての障害は取り除かれ全項目で合意に達した」とのファタハの声明に対し、ハマス側は「合意文書にはイスラエルの承認を認めない明確な条項が含まれている」と強調。イスラエルの承認を意味するものではないとの立場を確認した。
 ハマスが政策文書の修正・受け入れに動いた背景には、国際社会からの孤立化やイスラエルとの戦闘激化がある。イスラエル兵拉致事件を契機に同国との軍事的対立が深まるなか、パレスチナ内部の結束を優先したと考えられる。
 一方、ファタハ側には住民投票への不安感がつきまとった。最近のイスラエルとの戦闘で14人もの民間人が犠牲になり、民衆の反イスラエル感情の高まりがハマスの追い風になっていた。世論調査によると政策文書への支持率は約7割を超えるが、実際に住民投票が行われた場合、賛成票を投じると答えた人は過半数に満たなかった。今回の合意で、アッバス議長は近く、住民投票を実施するかどうかを検討する。
 対イスラエル政策をめぐってはハマス内部でも穏健派と強硬派による路線の違いが浮かび上がっている。「共存」政策の受け入れと停戦破棄やイスラエル兵の拉致という相反する事態は、和戦両派に揺れるハマスの現状を映し出したものだ。
 ハマス軍事部門カッサム隊がイスラエル兵の情報と引き換えに、イスラエルで収監されている女性や子供の囚人釈放を求めた時、政治部門が支配する自治政府のハマド報道官は「拉致に関する情報はない」と強調。アラビア語のほかヘブライ語と英語で「兵士の安全を守り、釈放する」よう異例の声明を発表した。
 ハマスは、今年1月の評議会(国会)選挙で大勝し現実路線への転換を迫られてきた。ハニヤ自治政府首相は、アッバス議長との連携を保つことで事態の軟着陸を目指しているが、イスラエルとの戦闘が激化する中、首相が強硬派の説得に失敗すれば、自治政府の崩壊につながる恐れもある。

パレスチナ:ハマス・ファタハ合意 合意文書の要旨
 ロイター通信が伝えた、ハマスとファタハの合意文書の要旨は次の通り。
 一、(イスラエルによる)占領の正当性は容認しない。
 一、エルサレムを首都とする、1967年に占領されたすべての土地で構成される国家創設を要求する。
 一、パレスチナ人民の唯一の合法的な代表として、PLO(パレスチナ解放機構)の地位を強化する。
 一、(パレスチナ人民には)67年に占領された土地で、さまざまな手段による集中的な抵抗の権利がある。
 一、パレスチナ人にとり公正で、パレスチナ人の権利を保護する国際的決議に基づいた包括的な政治プラン(の策定)を要求する。
 一、パレスチナ人民やアラブ諸国、世界各国の支援を得られる、統一されたパレスチナ政府(の創設)を追求する。
 一、(イスラエルとの)交渉はPLOとパレスチナ自治政府議長の権限。
 一、(イスラエルの)占領に対し、パレスチナ人民のより高次の利益を考慮に入れた、最適な抵抗手段を模索。【共同】
(毎日新聞 2006年6月29日 東京朝刊)


ガザ全域に戦線拡大=ハマス閣僚ら拘束−イスラエル軍
 【エルサレム29日時事】パレスチナ自治区ガザ地区南部の空港などを制圧したイスラエル軍は29日、戦車や装甲車両によるガザ地区北部への侵攻を開始した。一方で、イスラム原理主義組織ハマスの影響力が強いガザ市内のイスラム大学などに対する空爆作戦も展開、戦線は一気にガザ全域に拡大した。
 また、パレスチナ治安筋によると、イスラエル軍はこれまでの軍事作戦で、自治政府の閣僚らハマスの幹部多数を拘束した。25日にハマスの軍事部門などに拉致されたイスラエル兵の救出に向け、攻勢を一気に強めた形だ。 
(時事通信 6月29日11時1分更新)

ハマス幹部ら30人拘束か=パレスチナ政権に打撃−イスラエル軍
 【エルサレム29日時事】イスラエル軍は29日未明、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸と東エルサレムで、自治政府を率いるイスラム原理主義組織ハマスの幹部ら30人以上を拘束する作戦を展開した。地元メディアが伝えた。拘束された幹部の中には、閣僚やパレスチナ評議会(議会)議員も含まれるという。既に財政危機や内部対立で機能不全に陥っていたハマス政権にとっては、さらなる打撃となる。 
(時事通信、6月29日13時1分更新)
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2006/6/29

カネミ油症 高脂血症治療薬、治験へ  公害・薬害・環境・医療問題

(ニュース)
高脂血症治療薬で治験へ カネミ油症で研究班
 ダイオキシン類が混入した食用油を摂取し、西日本を中心に約1万4000人が健康被害を訴えたカネミ油症で、厚生労働省の全国油症治療研究班(班長・古江増隆九州大大学院教授)は23日、福岡市で会議を開き、ダイオキシンを体外に排出する効果が期待される高脂血症治療薬による治験(臨床試験)を行うことを決めた。
 古江教授によると、治験には医療用医薬品のコレスチミド(成分名)を使用する。ダイオキシン類のほとんどは体内で脂肪に溶けるため、脂肪を排出する効果があるコレスチミドの投与で、ダイオキシン類の血中濃度低下が期待できるという。
 血中濃度の高い油症の患者を対象に、来年にも投与を始める。
(共同通信社 2006年6月23日)
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2006/6/29

『出草之歌』  映画

シネマアートン下北沢で『出草之歌(しゅっそうのうた)  台湾原住民の吶喊 背山一戦(ぺいさんいつぁん)』、見てきたぞぉ〜。やっぱり僕も(自称)左翼の端くれ。これは左翼魂(なんだ、それ)が燃えたぎらないわけにはいかない。
内容が内容のため、左寄りの人には絶大のおすすめをしておくが、右寄りの人にはおすすめしていいのかどうかは分からない。とりあえず右寄りの人にも見てほしいとは思うのだけれども、もしかしたら(右寄りの人が見たら)ものすごく不快な思いをして怒りを覚える作品かもしれないので、そうかもしれないと思いながらおすすめするものではないだろうとも思う。
その内容というのは、靖国神社に合祀されている先祖の霊を分祀して我々のもとへかえしてほしいと訴えている台湾の原住民の人達の活動を追いかけたものである。
と書くと、朝日新聞とかの主張にそのまま一致しているもののように思われるかもしれないが、念のために、この台湾原住民の人達はかつての日本の支配も批判しているが、同時に戦後の漢民族による支配にも批判的なのであり、彼らが望んでいることは原住民の自治区をつくることであって、中国に支配されることでもないのだということは付け加えておこう。(ちなみに僕は以前にも書いた通り、左寄りの人間でありながら台湾の独立に関しては支持する者です。)
それはさておき、この映画作品(DV作品)を見てガーンとなったのは、彼らが自分達の民族の主張をする運動の上でベースになっているのは民族に伝わる「歌」なのだということ。この作品はそこに焦点を当てて、彼らの歌をたっぷりと聞かせる。そして、子供達にそうした歌を伝えている姿も描かれる。彼らは子供の時分から少数民族の自分達の誇りを主張する「歌」に接して体感して覚えて引き継いでいっているのだ。まさに「抵抗の文化」として歌があるのであり、それがあまりにも感動的だ。
もうひとつ、台湾の原住民の人達が「我々は狩猟文化を持っていますが、狩猟をする場合、雌や小さな子供は決して獲りません。獲物が正しく繁殖しているかを見極めて狩りをします。また獲った獲物は自分だけで独占せず、部落全体のものとして皆で分け合います。」と語る話も興味深い。もともと原住民というのは自然とともに生きているもので、食糧として他の動植物を食べているはずだから、そのための狩りはしたわけだけれども、でもたとえば毛皮などのために狩りしたりはしないということだろう。自然のサイクルの中で自分達が食するための狩り(そこでは自然のサイクルを壊さないことも意識されている)と自分達の私欲のための狩りとは違うのだ。毛皮などのために他の動植物を犠牲にするのはまさに資本主義的なあり方なのであり、資本主義を絶対視する観点からはそうした私欲のために他の動植物を狩りしている人間の奢りは見えて来ないのではないだろうか?
7月7日までシネマアトーン下北沢でレイトショー上映。
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2006/6/29

C型肝炎訴訟、国が控訴  公害・薬害・環境・医療問題

(ニュース)
C型肝炎訴訟、国が控訴=「有用性否定は誤り」
 薬害C型肝炎訴訟で大阪地裁が21日に国と製薬会社三菱ウェルファーマなどの賠償責任を一部認めた判決を不服として、国は28日、大阪高裁に控訴した。三菱ウェルファーマは「控訴するかどうか、現時点で検討中」(広報・IR部)としている。
 判決は、青森県で血液製剤フィブリノゲンによるとみられる肝炎集団感染が起きた後の1987年4月以降の同製剤投与について、国の責任を認めた。これに対し、厚生労働省は「集団感染は、64年の製剤承認当時から一定割合で起きると想定し得た事態が起きたまでで、それで製剤の有用性を否定するのは誤った判断だ」(医薬食品局総務課)としている。 
(時事通信、6月28日19時1分更新)
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2006/6/27

イスラエルとパレスチナの戦闘、激しさを増す  イスラエルとパレスチナ、中東

*一方、パレスチナ武装勢力がイスラエル兵を誘拐したのに対してイスラエルは強行措置をとる模様。戦闘は激しさを増してきているようだ。

(ニュース)
人質救出へ地上戦準備、イスラエル「ハマス幹部暗殺」も示唆
 【カイロ=森安健】イスラエルのオルメルト政権は25日夜、安全保障担当の緊急閣僚会議を開き、パレスチナ武装勢力に誘拐されたイスラエル兵を救出するため、ガザ地区への大規模な地上戦を準備することを決めた。首相府は会議後、声明を発表し「人質の安否は自治政府の責任だ。いかなる個人、組織も免責されない」と指摘、兵士に危害を加えればハマス政権幹部の暗殺もあり得ることを示唆した。
 オルメルト首相は同会議で兵士の解放とひき換えにパレスチナ人拘束者を釈放する「人質交換」に応じないとも明言した。
 パレスチナの前与党ファタハ系の武装勢力「アルアクサ殉教者旅団」は同日、イスラエル軍がガザに侵攻すれば生物・化学兵器で応じると宣言した。イスラエルによる暗殺を恐れ、ハニヤ首相、ザハル外相らハマス政権幹部は25日午後、表舞台から姿を消し、潜伏生活に入った。
(日経 2006年6月26日)
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2006/6/27

ピンク・フロイド、イスラエルの「壁」撤廃を訴える  イスラエルとパレスチナ、中東

*ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズがイスラエルの「壁」撤廃を訴える。

(ニュース)
ピンク・フロイド元ボーカル、中東の「壁」撤廃訴え
 【エルサレム=三井美奈】1970年代にアルバム「ザ・ウォール(壁)」を大ヒットさせた英ロックバンド「ピンク・フロイド」の元ボーカル、ロジャー・ウォーターズさん(61)が22日、イスラエル中部でコンサートを開き、同国が建設を進めるパレスチナ側との「分離壁」撤廃を訴えた。
 ウォーターズさんは、アラブ系住民とユダヤ系住民がともに生活するネベシャロム近郊の屋外会場で、集まった約5万人の観客に向かって、「君たちが壁を壊し、隣人と平和を実現してほしい」と主張し、往年の名曲を披露した。
 ウォーターズさんは1990年にも「ザ・ウォール」にちなみ、「ベルリンの壁」跡地で壁崩壊を記念するコンサートを開き、約20万人を動員している。
(2006年6月23日14時41分
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2006/6/26

『ハーダー・ゼイ・カム』  映画

渋谷、アップリンクXで『ハーダー・ゼイ・カム』(1973年、ジャマイカ映画)。伝説のレゲエムービーをついに見る。
はっきりいって粗っぽい編集のつなぎだし、ストーリー展開も強引だけど、それがかえってリアルな臨場感を生み出している。ある種のへタうま? こういうテクニックをこえたところで成立しているような映画っていったいどうすれば出来るのだろうか?
ジミー・クリフ(もちろん歌も)が演じる主人公の青年の、ワルでもどこまでも陽気で前向きな姿がすごい。警官を殺して追われる身になっても「俺は有名になるって言っただろう」。
ラストシーンも鮮烈。
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2006/6/25

コレット  

一昨日、映画『青い麦』を見た延長で、ふと『青い麦』の原作者、コレットのことが気にかかり、図書館で工藤庸子『プルーストからコレットへ』(中公新書)を借りてくる。
コレットというと、49歳のヒロインが25年下の青年と恋仲になる『シェリ』で知られるのだが(コレットが凄いのは、実人生でも自分よりも25年下の、別れた夫が別の女との間にもうけたその息子と恋仲になってしまい、小説の世界を実践していることだ)、『青い麦』で16歳の少年を誘惑する夫人は自分の姿を重ねているようだ。
フランスがさすがだと思うのは、これほどスキャンダラスな作家を、20世紀のフランスを代表する作家のひとりとして高く評価していること。やっぱり恋愛の国なのだ。
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2006/6/25

『ポルノの女王 にっぽんSEX旅行』  映画

新文芸坐で『ポルノの女王 にっぽんSEX旅行』(中島貞夫監督)。
なんだ、これは。タイトルもすごいが、内容も70年代東映ならではのとんでもない怪作(快作ではなくどこまでも怪作・笑)。この監督、時たま、変な映画、撮るよなー。
スウェーデンのポルノ女優、クリスチナ・リンドバーグを招いて、プログラムピクチュアのノリででっちあげてつくってしまったような作品なのだろうが(ストーリー自体、たまたまスウェーデンからやってきた女子大生を間違えて車に乗せてしまい、そのまま成り行きで誘拐、監禁してしまうというあっけにとられるいい加減さなのだ)、主演が荒木一郎で、なんとも70年代的な飄々とした青年を演じている。荒木一郎って歌だけでなく役者だったんだねー。とにかく70年代的なけだるい雰囲気が流れ、根拠がない展開もそうした雰囲気ですべてOKになってしまうという・・。(女がスウェーデンからきたと知ると男の態度が変わるっていうのはおかし過ぎるし。)特にクライマックスで絶妙のタイミングで荒木一郎の歌が流れるシーンには場内、大爆笑。
新文芸坐では今日から「脇役列伝」という特集上映でフランス文学者の鹿島茂先生の著書からセレクトした作品群が上映されるのだが、怪作揃いで鹿島先生ってすごい。(鹿島茂先生の講談社現代新書『悪女入門 ファムファタル恋愛論』は全女性におすすめの著書です、なんて。全日本女性がファムファタルになったら日本は没落するってば・笑)
この特集で7月6日上映の『偽大学生』(増村保造監督)は僕が見た増村作品の中でも『清作の妻』『遊び』とともにベスト3クラスの作品です。
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2006/6/23

クロード・オータン・ララ  映画

フィルムセンターで『たそがれの女心』(マックス・オフュルス監督)、『青い麦』(クロード・オータン・ララ監督)。
マックス・オフュルスの華麗なる世界もすごいが、クロード・オータン・ララ、こうした「思春期青春もの」を撮らせると最高!
夏のバカンス、海、年上女性とのひと夏の体験。なんていかにも見たら自分が好きそうな映画だと思っていたけれども、実際に見てみたら冒頭の台風が吹き荒れる海岸のシーンから良くて、良くて、参りました。
映画史的にはクロード・オータン・ララの映画は「詩的リアリズム」と言われてヌーヴェルヴァーグの作家たちに否定されたものであることは知っているけれども、たしかにヌーヴェルヴァーグの映画とは違いシナリオに重きを置いている映画であるとは思うのだけれども、しかし改めて実際に見てみると、ヌーヴェルヴァーグのトリュフォーの映画や、ヌーヴェルヴァーグ後続世代のユスターシュの映画に通じる「みずみずしい思春期青春もの」であるようにも見えるのだ。というか、これこそフランス映画です。
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2006/6/23

カネミ油症患者の流産率は2倍  公害・薬害・環境・医療問題

(ニュース)
カネミ油症患者の流産は2倍
この調査は、厚生労働省の研究班が去年、カネミ油症の被害者が多い福岡県と長崎県の患者の女性を対象に行ったもので、回答があったおよそ300人について、妊娠や出産の状況などを調べました。その結果、昭和43年に油症が発生するまでの10年間、およそ7%だった患者の流産の割合は、発生後の10年では19.5%となり、一般的な流産の割合に比べ2倍近く高いことがわかりました。また、早産の割合も油症が発生する前は1.8%でしたが、発生後は6%余りと3倍以上になっていました。研究班の班長で、九州大学医学部の古江増隆教授は「流産や早産の増加には、油症の原因となったダイオキシンかPCBが影響していると考えられる。今後、患者の血液中の濃度を分析し原因を特定したい」と話しています。患者に流産が多いことはこれまで支援団体が指摘していましたが、厚生労働省の研究班が、油症と流産の増加の関連を認めたのは初めてです。カネミ油症をめぐっては、救済策が不十分だとして、被害者らが国に医療補償の改善などを求めており、今回の結果はこうした議論にも影響を与えそうです。
(2006年6月23日18時8分、NHKニュース)
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2006/6/21

C型肝炎訴訟、国と製薬2社に責任  公害・薬害・環境・医療問題

(ニュース)
<C型肝炎訴訟>国と製薬2社に責任、賠償命じる 大阪地裁
 出産時などに止血剤として投与された血液製剤「フィブリノゲン」などでC型肝炎に感染したとして、患者らが国と製薬会社に賠償を求めた薬害C型肝炎集団訴訟の初めての判決が21日、大阪地裁であった。中本敏嗣裁判長は「国の権限不行使は著しく不合理であり違法だ」と述べ、国と製薬会社の責任を認め、原告13人(請求額計7億5900万円)のうち9人に計約2億5600万円の支払いを命じた。うち4人は製薬会社のみに賠償を命じた。危険な血液製剤を放置した国の不作為を厳しく批判する内容で、国が150万人以上とされる感染者全体の救済措置を迫られるのは必至だ。4人の請求は棄却した。
 判決は、国と三菱ウェルファーマ(旧ミドリ十字)、子会社「ベネシス」の製薬2社に対し、慢性肝炎の原告4人に1人約1600万〜約3600万円(請求1人6600万円)、発症していない感染者の原告1人に約1500万円(請求3300万円)の賠償を命じた。また、製薬2社だけに対し、原告4人に約1300万〜約3600万円の支払いを命じた。原告側は一部でも国の法的責任が認められたことで「勝訴判決」ととらえている。
 中本裁判長は、原告のC型肝炎ウイルス(HCV)感染と血液製剤投与の因果関係を認めた。そして、青森県の産婦人科医での集団感染が発覚した87年4月時点で、フィブリノゲンがC型肝炎ウイルスに汚染されていることを認識しながら、国が承認取り消しなどの権限行使を怠ったのは違法と判断した。
 大阪訴訟の原告31人のうち、近畿、中国、四国の原告13人が今年2月、先行結審していた。訴えなどによると、40〜50代の女性12人は81年8月〜88年5月、出産時の大量出血などで止血剤として血液製剤「フィブリノゲン」を投与された。20代の男性1人は85年4月、新生児出血症のために投与を受けた第9因子製剤「クリスマシン」の投与を受けた。国側は「フィブリノゲンなどは時々の医学的知見で有用性が認められており、承認・審査など国の対応に問題はなかった」などと全面的に責任を否定していた。【前田幹夫】
 ■ことば(薬害C型肝炎集団訴訟) C型肝炎はHCV感染で起きる肝臓病で、血液を介して感染する。急激な炎症で肝細胞が壊死(えし)し、死亡する場合もあるが、多くは自覚のないまま慢性肝炎となり、10〜40年後に高い確率で肝硬変や肝がんに進む。訴訟は02年10月、感染者16人が国と製薬企業に損害賠償を求めて大阪、東京の両地裁に提訴。その後、福岡、名古屋、仙台の3地裁へも相次ぎ、現在係争中の5地裁の原告は96人。8月には福岡地裁での判決も控えている。
(毎日新聞、6月21日14時0分更新)
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