2007/11/4

『股旅三人やくざ』  映画

『股旅三人やくざ』(1965年、沢島忠監督)
脚本:笠原和夫(第1話)、中島貞夫(第2話)、野上龍雄(第3話) 撮影:古谷伸
出演:仲代達矢、桜町弘子(第1話) 松方弘樹、志村喬、藤純子(第2話) 中村錦之助、入江若葉(第3話)

クリックすると元のサイズで表示します

浅草名画座で。
有名な作品だが、初見。
ストーリー的には笠原和夫脚本の第1話がやくざの男と女郎の女の哀しみを描き出していて圧巻だったが、沢島忠監督の本領が発揮されているのは、やはりコメディタッチの第3話なのだろうか。第1話は加藤泰監督でも撮りそうな感じがするけれども、第3話のようなものは時代劇にモダンなコメディやミュージカルを盛り込み東映時代劇ヌーヴェルヴァーグと言われた沢島忠監督ならではのもの。
第3話の冒頭、中村錦之助が大根をかじっている口元のアップ。最初はアップすぎて誰だか、分からない。カメラが引いてようやく中村錦之助だと分かる。大根をかじって辛かったのか、川の水を手ですくって飲む。ふと顔を上げるとすぐ近くの橋の上から子供が川に立ち小便している。「こら、馬鹿野郎!」と怒る錦之助。あわてて逃げる子供。・・
もう、見事な出だしだが、このシーンのようにカメラワークも凝ってるし、画面の構図は決まっていてかっこいいし、その意味では加藤泰や三隅研次のように「美学」を感じさせるのだけれども、同時にマキノ雅弘のような軽快さもあって・・。つまり、加藤泰のような「美学」とマキノ雅弘のような軽快さのどちらも兼ね備えたような作品を撮っていた監督が沢島忠であり、その意味で稀有な監督だったのかも・・。
0



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ