2008/3/2

『ボーフォート ―レバノンからの撤退―』  映画

シネマート六本木で。
レバノンでのイスラエル軍兵士の戦闘を描いた戦争映画だが、ヒスボラら、敵の姿はまったく登場しない。まさに、まったく見えない敵からの時たま、ある攻撃に対して、要塞にこもって戦い続ける兵士たち。監督のヨセフ・シダーは実際に従軍していた人らしいので、おそらくかなりリアルに現実の戦場のありさまを再現しているのではないだろうか。
実際の戦場ではただひたすらその場での「戦闘」があるだけで、兵士たちのひとりひとりには戦争の全体像とか、勝っているのか、負けているのかといったことは分からないのかもしれない。それが従軍した兵士たちひとりひとりの目の前にある現実なのかもしれないと思う。
ただ、この映画でちょっとあれっと思ったのは、それでは兵士たちひとりひとりは本部からの無線による情報によってしか戦争の「全体像」を把握できていないのか?というと、そうではなく、テレビが置かれていて、イスラエルのテレビ局が流しているニュースを時たま、見ているのである。キャスターが撤退することになるかもしれませんと言ったり、死んだ兵士の父親が出てきて「後悔している」と語ったりしているニュース番組を見ているのだ。戦争映画で、要塞にこもって戦う兵士たちが普通にテレビを見ているというのはけっこう、今まで戦争映画であまり見たことがなかったシーンかも。考えてみれば、第2次世界大戦とか、その時代を描いた映画ではテレビなんかないのは当然だし、ベトナム戦争などでもアメリカは本国から遠く離れて戦争をしているわけだからアメリカ本国のテレビ放送は見れない。しかし、レバノンでの戦争はイスラエル本国のすぐ隣で行われているわけだから電波も届いて放送を見れるということか。
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