2010/6/28

2010年上半期ベスト5  映画

あまり見ていませんが、今年の上半期が終わるので(早いね・・)、今年上半期に見た映画のベスト5を。

『勝利を』(ベロッキオ)
ベロッキオ作品の中でも飛び抜けた強い印象の作品だと思いました。
もしかしたら、ベロッキオの難解な(?)作風自体は変わらないのだが、『夜よ、こんにちは』に続き、よく知られている事件や人物(ムッソリーニ)の話なので取っ付きやすくて分かりやすいということがあるのかな。

『夜の深み』(マヤ・デレン)
唐突にマヤ・デレンの特集に触れられて、ちょっと感涙。

『ローラーガールズ・ダイアリー』
もしかしたら、別に凄い映画とかではなくて、普通に手堅くよく出来たアメリカ映画なのかもしれないが、それが監督第一作なのだからやっぱり恐れ入る。

『ザ・ウォーカー』
うわっ、三隅みたいとちょっと興奮。でも、アメリカの監督って、ちゃんと最先端のCGみたいなのにも挑戦していて、その上で三隅へのオマージュもやっているわけだからやっぱり恐れ入る。

『夜光』
手法の上でも興味深いんだけど、有機農業の話というあたりも個人的には大いに興味を抱く作品。(もちろん、この作品は決して有機農業を肯定して都会から田舎へ・・みたいなことを言いたいわけではないとは思うけど。)

なお、ジャック・ロジエは『オルエットの方へ』も『メーヌ・オセアン』もほんとに凄い映画だったけど、でもやっぱり最高傑作は『アデュー・フィリピーヌ』なのかな・・という評価に変更はない感じがしたので今回は入れませんでした。
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2010/6/21

『罠を跳び越える女』『夜光』  映画

『ザ・ウォーカー』が三隅研次の「心ある模倣」ならば、アップリンクで2本、続けてみた関西の自主映画作家、桝井孝則監督の『罠を跳び越える女』『夜光』はストローブ=ユイレの「心ある模倣」だと言えるのかもしれない。
もっとも、短編『罠を跳び越える女』は色を抜いたモノクロに近いカラー映画にしている点などを含めてややスタイリッシュな方向ばかりにストローブ=ユイレを模倣しているようにもちょっと思えないことはなかったのだれども(でも、たまたま個人的には出演している港健二郎氏がよく知っている方だったので、普段のこの人とこの映画に出ているこの人との間のズレを興味深く見ることが出来たという、この映画独自に見ることが出来た点が個人的にはあったのではあるけれども)、続く中編『夜光』の場合は、ストローブ=ユイレの手法を参照しつつ、やはり関西弁であるというのが極めてユニークな味わいをもたらしていると思うし、色も変にスタイリッシュにしなくてカラーであるというのが、なんていうか、生の現実感みたいなものを出しているようにも思える。そもそも有機農業の話なのであるから、やはり野菜の映像などはどうしたってカラーでなければと思うのだけど、野菜とか花だけではなく、ヒロインの女の子の服が赤かったりするのも、目に心地いいことはたしかなのでは・・。なんていうか、ストローブ=ユイレを意識した、ぎこちないタッチの作品なのに、妙に愛らしいところもあるというのか(なんて、ちょっと失礼な言い方だったら、すみません)、そういうところが「心ある模倣」だと言えるのではないかと思ったし、こんな風に短編『罠を跳び越える女』から中編『夜光』へと展開している映画作家というのはちょっといいなと思ったのだけど・・。
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2010/6/21

『ザ・ウォーカー』  映画

これは最高。
こんなに見事な『座頭市』シリーズへのオマージュ作品って、ちょっと信じられない。ビジュアル面、音面だけではなく、物語の面でも見事に『座頭市』にオマージュを捧げているが、それもただストーリーをなぞっているとかいうものではなく、『座頭市』の物語の精神を引き継ぎつつ、全く別の新しいストーリーに転化してしまったという。
模倣は映画の常というか、基本ではあるけれども、いい模倣、悪い模倣があるとも言われていて、でも何がいい模倣で、何が悪い模倣なのか、その区別はなかなか難しいものだけれども、要するに心ある模倣かどうかということなのかな。この映画は十分に心ある模倣だと言えるような気がします。
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2010/6/20

『プレシャス』  映画

この映画が素晴らしいと思ったのは、すがすがしい形で「虐待の連鎖」を断ち切る物語であったこと。
父親から性的虐待を受けて育ったプレシャスは、そうして妊娠して産まれた子供を、自分が受けたのと同じように虐待するのではなく、逆に愛して育てようとする。そうすることで、プレシャスは、自らの傷からも抜け出そうとしているのではないかと思う。聡明な「虐待の連鎖」の断ち切り方。
もちろん、いい先生や、いろいろな人との出会いがあったからこそ、プレシャスはそうすることが出来たのかもしれないが・・、でも、最終的にはやっぱり自分の心の持ち方だったのではないか・・。
自分はひどい虐待をされてきた、だからそれをまた他人にも繰り返す・・そんな風な物語があまりにもあまりにも巷には溢れているのだけど・・(虐待だけじゃなくて、暴力の連鎖とか、復讐とか・・)、どうしてそういう展開にならないといけないのか・・、それが現実なのだとしても、それを抜け出す方向性を見出すためにそもそも物語というものがあるのではなかったのか・・。『息もできない』がどんなにリアルな力作だったとしても、その物語の終着点にはどうしてもやり切れなさが残ってしまったり・・。そんな風につい思ってしまう僕は、心がちょっと弱くなっているのだろうか・・。もっと、とことん、現実を、人間世界を、見つめないといけないのだろうか・・。しっかりしろ、俺!
まあ、またちょっと書いていることが混乱してきたけど、そうした中、この『プレシャス』は一服の清涼剤であったとは思う。
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2010/6/16

ワールドカップに特に関心はないけれども・・  スポーツ・将棋

*サッカーのワールドカップというのには特に関心はないのだが、このニュースにはちょっとあれれと・・

(ニュース)
北朝鮮のW杯放送、実は合法的映像だった
6月15日23時15分配信
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2010/6/14

野中さん、平野さん、マスコミへの機密費、受け取った人達を実名公表して  時事問題

先程、テレビ朝日のたけしのテレビタックルを見てたら、政治評論家の三宅久之氏が平野貞夫氏に、『週刊ポスト』などで報道されているマスコミへの機密費使用の問題について噛み付いていて、あんたが具体的に誰と誰という記者名を明らかにしていないから、私などが疑われて困っている、どうして実名をあかさないのかといったことをたずねていて、平野氏がいや、実名をあかすことは出来ない・・と答えて、それで番組は流れて終わってしまったのだが、これは本当に三宅さんの言う通りだと思う。別に三宅さん個人がどうだったか・・ということをこえて、マスコミが平気で政治家と癒着してお金を受け取っているということ自体が大問題で、本来、マスコミあげてキャンペーンして追及して(もちろん過去の自分達の間違いを認めて国民に対して謝罪した上で)、マスコミは安易にお金を受け取らないように変わって行かなければいけない類いの問題だと思う。
そのためにも、受け取った記者や評論家の個人名をまず実名を公表するべき。野中さんや平野さんが、そうしたことを過去にしてきたことを認めながら、実名まで明らかにしないので、この問題がうやむやになっていて、大手のマスコミも沈黙して取り上げない状態になっているのではないか。実名が出てくれば、マスコミもまったく取り上げないわけにはいかなくなってくると思う。
野中さん、平野さん、こうしたことをばらしてしまったんだから、実名まで公表して下さい。ここまで言ってしまった以上は、そうする責務があなた達にはあると思いますよ。
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2010/6/10

『ザ・コーヴ』を見た  映画

なんか、変な盛り上がりの中、話題の映画『ザ・コーヴ』を見に行きました。僕は事前にローソンでチケットを買っていたので入れたけど、当日券ではかなり難しかったのでは。中野ゼロ小ホールには会場に入れない人達が溢れていました。結局、映画館で上映中止になったことがかえって宣伝になっているのかも・・。
でも、主権・・なんとかの会って、その反対している人達も来てて、ビラを配ったりしていたんですが、それはいいと思いました。街宣とかをしているのかと思ったら、そうではなくビラを地道に配っていたので。自分達の主張を社会に訴えたいのであれば、電話とか街宣とかで上映中止を求めるんでなくて、こういう風に、上映している映画館の前で、私達はこの映画の内容に反対します、この映画の内容のここが間違っています・・ということを指摘したビラを配ったほうがいいように僕は思うんですけど。そのほうが、映画を見た人も、ドキュメンタリーなのに、そんな間違った内容のものとはひどい、あなた達の主張に共感します・・と賛同してくれるのではないだろうか? 街宣とかで上映中止を求めても、過激な右翼団体が不当な表現の自由を侵害する行為をしている・・と思われるだけで終わってしまい、主張内容をまともに聞いてもらえないのでは・・。

まあ、それはさておき、『ザ・コーヴ』という映画そのものはどうだったのかと言うと・・
いやー、率直に言って、僕は非常に面白かったです。
ほんと、やっぱりアメリカ映画だなあ・・というのか、イルカ救済を訴える、真面目な社会派ドキュメンタリーであるはずなのに、わくわくするスパイアクションもののように見せて行く・・っていう。音楽もわざと不快な音楽を流して。はっきり言って、これでは内容についてもどこまで真実なのか?って見る人は眉唾に思うかも知れないし、そういう意味ではかえって逆効果かも?と思うんだけど(個人的には、以前から書いているように、水銀汚染の問題は、単にイルカ漁の善し悪しの問題をこえて、食の安全の問題だと思うので、もっときちんと取材して欲しかったと思うところもあるのですが)、でももしかしたらこんな風な作り方をしなくて切々と訴えたほうがアピールするかもしれないドキュメンタリーなのに、こういう作り方をするところが逆に面白いなって・・。アカデミー賞で、『ビルマVJ』よりも、こっちのほうが評価されるっていうのは、アメリカらしいなーと僕は思います。内容とか以前に、社会派ドキュメンタリーであってもわくわくするエンターテイメントとして作っているもののほうを評価してしまうという感じで・・。いや、むしろ、そこまでエンターテイメントというのか、ショービジネスに徹している・・というのか、根っからショービジネス性が身についている(映画を作る側も、見る側、批評する側も)という感じのところがアメリカの凄さであるとは思います。
そもそもこれは水族館でのイルカショーとかにも反対する内容のもので、内容的にはそういうショービジネスに反対するもののはずなのに、それを訴えるのに、そういうショービジネスの見せ方で見せてしまうという・・。そこが矛盾しているとも言えるんですが、その矛盾、混乱ぶりが、我々が生きている社会の矛盾、人類の矛盾をあらわしているのかもしれないなあと・・。そういう意味では『アバター』とか『第9地区』とかに通じるものがあるのかもしれません。結局、「人間ってなんて自分勝手で矛盾だらけの生き物なんだろう」と思ってしまうっていう・・。(イルカ漁以上に、水族館でのイルカショーのほうが、イルカをかわいいと騒いでいるようで、実は凄いイルカ虐待をしているものとも言えるわけで、実はより矛盾したものなのかもしれない・・とも思ったりします。)
ちょっと僕は、簡単にこれは否定できないですね・・。否定できないっていうのか、自分もそういう矛盾をかかえた人類のひとりだと思いますから。「うーん、たしかに、僕自身だって、矛盾だらけで人間社会の中で生きているわけだからなぁ・・」なんて、つい思ってしまうし・・。
もしかしたら、この映画が日本で受け入れられるかどうかっていうのは、イルカ漁に対する賛否ということだけではなく、社会派ドキュメンタリーでもこういう風にエンターテイメントにして作ってしまう、ある意味では不真面目(生真面目な日本人から見ると)とも言える作り方のものを受け入れられるかどうかっていう問題なのかもしれない・・なんて、ちょっと考えてしまいました。(というのは、考え過ぎか?)
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2010/6/9

『ローラーガールズ・ダイアリー』  映画

これは典型的なアメリカ映画の傑作であるわけだが、ミア・ハンセン=ラブ(『あの夏の子供たち』)とともにドリュー・バリモア、すげえなと思ったわけだが、それでも僕が個人的に、あれっと一番、ひっかかったところは、ああ、アメリカ映画だなと思うところではなくて、ちょっとスコリモフスキの『早春』を思わせるところがあったことなのだった。プールでの交歓シーンと、車のキーを落して探すところ(『早春』のダイヤを思わせる)がそれなのだけど、そういう意味ではこのガールズものは無条件に楽しいし、母娘関係をしっかり描いている(というのか、単に反発するっていうだけではなくて、愛憎が混じった微妙な関係性として描いている)ところもいいとは思ったんだけど、これとは別に恋愛ものをじっくりドリュー・バリモアが監督して撮ったらどんな映画が出来るのか、見てみたい気持ちになる。
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2010/6/5

「ザ・コーヴ」上映中止、相次ぐ  映画

(ニュース)
イルカ漁映画に抗議電話殺到、渋谷の上映中止
6月4日0時23分配信
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2010/6/2

映画「ザ・コーヴ」上映とシンポジウムのお知らせ  映画

創出版主催の、アカデミー賞長編ドキュメント賞を受賞した映画「ザ・コーヴ」上映とシンポジウムのお知らせ。
 
http://www.tsukuru.co.jp/tsukuru_blog/2010/05/post-118.html

僕はまだ見ていませんが、すでに見た人の間では映画に対する評価は賛否、分かれているそうですが、とにかく、まず上映されないことには賛否の議論も始まらないのでは。上映中止にだけはして欲しくないですね。
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