2011/12/29

NHK番組が言う「被ばくでガンになるリスクを実際の半分に減らしていた」というのは?  原爆・原発問題

前記事にもある、昨晩のNHK番組『低線量被ばく 揺らぐ国際基準』で、

「1980年代後半、ICRPが「政治的な判断」で、被ばくでガンになるリスクを実際の半分に減らしていた事実が浮かびあがってきた。」

と説明されていましたが、これはどうも下記のことについて言っているものではないかということを教えて頂きました。

NHK番組の中でははっきりそのようには言っていなかったようでしたが、「線量・線量率効果係数(DDREF)」のことではないかとのこと。

線量・線量率効果係数(DDREF)
[Dose and dose-rate effectiveness factor]
 (単位線量当たりの)生物学的効果が
低線量・低線量率の放射線被ばくでは
高線量・高線量率における被ばくと比較して通常低いことを一般化した、判断によって決められた係数。(ICRP 2007勧告 「用語解説」)

この「線量・線量率効果係数(DDREF)」が、同じ被曝量でも、一度に浴びたときに比べて、100mSv以下の線量をより何度にもわたって浴びた時の方が、影響は小さく1/2になるのではないかという考えのもとに、1990年勧告で公式的に低線量・低線量率の放射線被ばくでは影響は1/2になるとして採用されたそうです。
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2011/12/29

マーチン・トンデル氏  原爆・原発問題

先程、NHK番組『低線量被ばく 揺らぐ国際基準』を見たところなのですが、その番組にも出演されていたスウェーデンのマーチン・トンデル氏が1月28日に高木学校特別講演会で講演されるそうです。

http://takasas.main.jp/event_120128.php

僕はこの日は予定があり行けそうにありませんが、参考までお知らせします。
後日、ユーストリーム配信もされるようです。
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2011/12/28

『風にそよぐ草』  映画

市川崑の『億万長者』、原爆を題材にしたコメディだったのね。見てみたい・・。

『風にそよぐ草』(アラン・レネ)
なんていうか、オリヴェイラの『ブロンド少女は過激に美しく』と並んで、老人たちのこの暴走ぶりには呆れるほかないというのか・・。もう、ほとんどストーカーというのか、はっきり言って犯罪の域に達していて、ホントにこんな奴がいたらただの困った奴だが、しかし、面白く見れてしまうのは何故なのか。やっぱりこれが映画だからなのか。この映画は、「これが映画である」ということ自体、ちゃっかりパロディにしているわけだが。映画を見て映画館から出て来た後だからなんでもありという・・。そう言えば、ビクトル・エリセの『エル・スール』も、考えてみればこれをやっていたんだな。映画を見て映画館から出て来た後だからこういうこともありでしょうという・・。しかし、それでは、現実にはそんなことがあったら、そんなバカな、あり得ないと思うことなのに、映画だとありになってしまう(それもリアリティを持って)という、映画とはいったい、なんなのか・・? まあ、「映画とはなんなのか?」というより、それが映画というものなのだということなのかもしれないが・・。
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2011/12/27

2011年映画ベストテン  映画

2011年映画ベストテン
『アンストッパブル』
『魔法少女を忘れない』
『ファンタスティックMr.FOX』
『ミスター・ノーバディ』
『愛する人』
『ホームランが聞こえた夏』
『パレルモ・シューティング』
『蛍火の杜へ』
『サタンタンゴ』
『大津波のあとに』

取り急ぎ、順不同で。
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2011/12/26

アメリカが約30年ぶりに新規原発着工  原爆・原発問題

*また脱原発に暗雲が・・。
アメリカが約30年ぶりに新規原発着工。しかも、東芝の子会社が開発した原子炉とのこと。
なんで、この時期にこういうことになるのか、分かりません。
(もしかしたら、この時期だからこそ、裏で何か、取り引きでもあるのか?とつい想像してしまったり・・。陰謀論めいてくるけど・・。)

(ニュース)
米 “新型原子炉の認可”発表
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111223/t10014860591000.html

アメリカの原子力規制委員会は東芝の子会社が開発した新型原子炉を認可したと発表し、1979年にスリーマイル島で起きた原発事故以来、アメリカで30年以上凍結されてきた新しい原子力発電所の建設が再開される見通しとなりました。

アメリカ原子力規制委員会は22日、アメリカにある東芝の子会社「ウェスチングハウス・エレクトリック」が開発した新型原子炉を認可したと発表しました。原子力規制委員会によりますと、新型の原子炉は「事故が起きた場合でも、無人でも原子炉を冷却できるなどの安全性能を備えている」ということです。今回認可された新型原子炉は、アメリカの大手電力会社が南部ジョージア州で建設を進めようとしている新しい原子力発電所で採用されることになっており、1979年にスリーマイル島で起きた原発事故以来、アメリカで30年以上にわたって凍結されている新しい原発の建設が再開される見通しとなりました。これについてエネルギー省のチュー長官は「30年以上にわたって凍結されてきた原子力発電所の建設を再開するのに向けた重要な一歩だ。オバマ政権は、新たな雇用を創出するためにも原子力発電所の建設の再開を後押しすることを約束する」として原子力規制委員会の判断を歓迎するコメントを発表しました。(NHK NWESWEB 12月23日 9時35分)


米、30年ぶり原発新規着工へ 東芝子会社が設計
http://www.47news.jp/CN/201112/CN2011122301000965.html

【ワシントン共同】米原子力規制委員会(NRC)は22日、東芝子会社の米原発大手ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)の新型原子炉「AP1000」の設計を認可した。米国内ではこの原子炉を採用した原発の建設計画が複数あり、年明けにも南部ジョージア州のボーグル原発3、4号機などの建設と運転が承認される見通し。

米国では、スリーマイルアイランド原発事故後、原発の新規着工はなかったが、約30年ぶりに建設が再開されることになる。

東電福島第1原発事故後、「原発大国」米国が推進の姿勢を明確にしたことで、原子力業界は原発への逆風に歯止めがかかることを期待している。(共同通信 2011/12/23 10:12)
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2011/12/21

(無題)  映画

森田芳光監督、死去。合掌。

『灼熱の魂』(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督)
つい、パンフレットを購入してしまった。これは感動したからというより、どうも釈然としない気持ちになる映画だったので、パンフレットを読んで考えてみないと、見た映画の整理がつかなかったからだ。

おすぎが大絶賛している映画なので見にいったのだが、また外したかな・・(おすぎはやっぱり信用していいのか、どうか・・)。

端的に言うと、偶然と必然が重なる人生の不可思議さを浮かび上がらせるという、キェシロフスキ的な作劇に興味は感じるものの、この映画の場合、凝ったミステリー調に作り過ぎてしまっているので(この話なら、観客の興味をひくためにこのようにミステリー調でつくるのは当然ではあるので、そうした作りは間違いではないのかもしれないんだけど)、これではそもそも「偶然」が偶然に見えないので、なんだか、無理矢理な話に感じてしまう・・ということなのではないだろうか。
もし、これが小説であったなら、途中で本を閉じて、考えて余韻にひたることとかが出来るので、この話に違った印象を持てるのかもしれないが、限られた時間で流れていく映画でこれをやるのは無理があるのかもしれない。映画でミステリーものをやる難しさを改めて思いました。

(そういう意味では、先日、BSで『エル・スール』を放送していたのでつい見たが、これもある種のミステリーものであるが、ミステリーものでありながら映画的にも面白く屹立しているように思う。どうして、『エル・スール』はこういう風に出来ているのか? 考えてみてもいいのかもしれない。)
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2011/12/20

チェコのSFコメディ大快作『ジェシーを狙うのは誰だ?』  映画

下記ブログで、一緒に見た栗本さんも書かれているが、エイゼンシュテイン・シネクラブ12月例会で見た、チェコスロバキアで1966年につくられたSFコメディ映画『ジェシーを狙うのは誰だ?』はホントに珍品の痛快作。

http://eigajigoku.at.webry.info/201112/article_13.html

1966年のチェコ映画と言うと、あの『ひなぎく』(ヴェラ・ヒティロヴァ監督)と同じ年の映画になるわけだが、『ジェシーを狙うのは誰だ?』も、コミックの世界から実体化した美女や悪党たちが言葉は話さずマンガの「ふきだし」を見せて会話するとか、全体のシュールな感覚など、『ひなぎく』にも通じるシュール感はかなりあるように感じたが、しかし、どちらかというと前衛的な映画という感じの『ひなぎく』に対し、『ジェシーを狙うのは誰だ?』はかなりきちっとしたエンターテイメントの要素も備えた、コメディ映画になっている(コメディとしてのシチュエーションもよく出来ている)ようにも思える。そういう意味でも感心しました。
この作品がこれまで日本で紹介されてこなかったのはホント、もったいないと思う。チェコのSFコメディ映画と言っても一部の人しか関心を持たないかもしれないので、商業的な難しさはあるのかもしれないが、このレアな傑作、どこかでDVDを出そうという話は出て来ないものだろうか・・?
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2011/12/15

広河隆一さん、直野章子さん  原爆・原発問題

映画『チェルノブイリ・ハート』について、広河隆一さんのコメント

http://2011shinsai.info/node/1309

*「原発は、あらゆる形の差別を引き起こす要因にもなる。それに取り込まれてはならない」
 これもたしかに大切な視点ではある。

*あと、平凡社新書より、新刊で、直野章子『被ばくと補償』が出る。多くの被爆者の聞き取りをしてきている方の著書だけに、注目されます。
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2011/12/12

仏アレバ株が取引停止  原爆・原発問題

*フランスの原発政策に転換はあるのでしょうか。

(ニュース)
仏アレバ株が取引停止、多額の損失計上と人員削減を発表か
2011年12月12日 20:30 発信地:パリ/フランス

http://www.afpbb.com/article/economy/2845509/8193236?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics

【12月12日 AFP】フランス・パリ(Paris)の証券取引所を運営するNYSEユーロネクスト(NYSE Euronext)は12日、仏原子力大手アレバ(Areva)が取引開始直前に行った要請を受け、同日の同社株の取引を停止した。

 アレバは12日中に多額の損失計上と人員削減計画を明らかにするとともに、国際事業の再建に向けた経営戦略を発表するとみられる。

 エリック・ベッソン(Eric Besson)仏産業・エネルギー・デジタル経済担当相は前日の11日、「今週アレバは損失を発表する。かなりの額になる可能性が高い」と発言していた。報道によれば、アレバは多額の特別損失を計上する予定で、結果として10年ぶりの赤字に転落する見通しだ。

 アレバは原発分野で世界をリードする企業だが、東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所事故を受けてドイツなど一部の国で脱原発への転換が起きたことから、原発業界の今後の見通しは陰りをみせていた。

 消息筋は前月AFPに対し、アレバは2015年までに人員を2700人以上、投資額を40%削減して年7億5000万ユーロ(約780億円)以上の経費節減を行う予定だと語っていた。

 この報道に対し、アレバとアレバ株の大半を保有するフランス政府は、人員削減の大半は2022年末までに原発を全廃することを決めたドイツでの事業になる可能性が高く、フランス国内の雇用が失われることはないと述べていた。(c)AFP
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2011/12/8

早川由紀夫氏に群馬大学学長が訓告  原爆・原発問題

*以下は、群馬大学、早川由紀夫教授のインターネット上での書き込み。

(以下、引用)
HayakawaYukio早川由紀夫
学長から訓告された。
訓告(抜粋)「貴殿のインターネット上のツイッターにおける福島県の被災者や農家の人々に対する配慮を著しく欠く発言は、運営に要する経費の大部分を国費によって賄われている国立大学の教員として不適切な発言と言わざるを得ず、「本学の名誉若しくは信用を失墜する行為」を禁止する就業規則の規定に抵触している。」「よって、今後はインターネット上のツイッターにおける不適切な発言をすることのないようにされたい。以上訓告する。なお、今後、不適切な発言が繰り返される場合は、懲戒処分を含む厳正な対応をとらざるを得ないこととなるので申し添えておく。」
「大学はこれを公開するか」と尋ねた。答えは「いいえ」だった。「私がこれを公開してよいか」と尋ねた。答えはなかった。私は、訓告の意味を調べたあと、これは事実だからここに公開した。

(引用、ここまで。)


(以下は、僕が思ったこと。)
*ホントに大学学長がこんな訓告をすること、あるんですねーと驚きました。

しかし、具体的に、早川氏のどういう発言が問題なのでしょうか。具体的に指摘せずに、漠然と「福島県の被災者や農家の人々に対する配慮を著しく欠く発言」をするなと言われても、そう言われた早川氏としても何が問題になっているのか、よく分からないので、対処しようがないと思うんですけど。
もしかしたら、早川氏のなんらかの発言を「福島県の被災者や農家の人々に対する配慮を著しく欠く発言」という風に受け止めて解釈する人がいるのかもしれないが、その場合でも、早川氏自身はおそらくそういう発言だという自覚はされていないように思います。ならば、まず、あなたのこの発言は「福島県の被災者や農家の人々に対する配慮を著しく欠く発言」ではないかということを具体的に早川氏に示して伝えなければ、早川氏としてもなんのことか、よく分からず、対応できないのではないかと思われます。
群馬大学の学長さんは、早川氏の発言を問題だと思うなら、もっと具体的にどの発言のどこがどういう風に問題なのかを指摘し、早川氏に示す努力をする必要があるのではないかと僕は考えますが、いかがでしょうか。
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2011/12/1

アップリンクで『大津波のあとに』『槌音』  映画

アップリンクで、『大津波のあとに』(森元修一監督)、『槌音』(大久保愉伊監督)を鑑賞。
どちらも3.11の大震災の被災地を取材したドキュメンタリーで、『大津波のあとに』は仙台市、東松島市、石巻市を、『槌音』は大久保監督の出身地である大槌町を取材している。いずれも、森元氏、大久保氏がそれぞれ、撮影、監督、編集を全て一人で作り上げたもので、特に『槌音』はスマートフォンで撮影したものであり、スマートフォンでこれだけのクオリティの映像作品が作り上げられるということがまず驚きかもしれない。

個人制作のドキュメンタリーであるが、これらの映画(映像)はいろいろなことを投げかけているように思う。具体的にどういうことを投げかけているのかと言われると、考えがまとまらないのだが、それもそのはずで、おそらく森元氏や大久保氏自身、被災地の状況を目の当たりにして、これをどのように受け止めればいいのか、考えや気持ちがまとまっていず、そのまとまらない思いをこそ作品にしようとしているのではないかとも思える。

それを端的に示すのは、『大津波のあとに』で、被災者にインタビューした後に、ふっと入る、カメラを持った森元氏自身が鏡に写った映像だろう。カメラを持った作り手自身が画面に登場するというのは、いわゆるセルフドキュメンタリーの手法だと言えるのかもしれないけど、では、この映像はセルフドキュメンタリーだと言えるだろうか? セルフドキュメンタリーというと、自己主張の強いもののように思えるけれども、この『大津波のあとに』で、津波に流された肉親を一生懸命、捜し続けている被災者の人達にインタビューした映像の後で、ふっと作り手自身の映像を挿入しているのは、自己主張というより、むしろ、圧倒的な被災地の現実を前にして、どうして自分は今、これを撮っているのか、そもそも自分に自らの作品のためにこうした被災者の人達を撮影する資格みたいなものがあるのだろうか・・という自問自答というのか、迷いみたいなものなのではないだろうか。だとすると、ここで作り手自身の映像が挿入されるのは、自己主張的なセルフドキュメンタリーとして、というよりも、こうした被災者の人達を撮影している自分はなんなのかという自問自答のようなものの表現として、と考えられる。ここに、一人で個人制作した作品でありながら、従来のセルフドキュメンタリーとはちょっと違うものを投げかけている映像があるように思えたのだ。

また、『大津波のあとに』で、ある被災者のおじさんが、高いところから惨状を見るだけではなく、実際に被災地を歩いてみて欲しい・・といったことをインタビューされて話しているシーンがあるのだが、そのおじさんはそういう意図で言ったわけではないのかもしれないけれども、このシーンは、映画を見ている観客の一人の自分自身に言われているような気がして、ちょっとドキリとした。つまり、こうした映画(映像)の観客として、「見ている」だけで、実際にそうした体験をしたわけでも、被災地を歩いたわけでもないのに、見ただけで何がしかが分かったような気になっている観客の一人である自分自身に対して言われたような気がしたのだ。こうした映画(映像)やテレビのニュースを見ただけで、分かったような気になってしまってはいけないのかもしれない・・とふと思った。
今、書いたことと矛盾するようだが、この『大津波のあとに』と『槌音』は、見る価値がある映画(映像)であるように思う。
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