2012/3/28

フィルム映写機の最大手が破産 ミニシアター映画館の危機  映画

(ニュース)
フィルム映写機の最大手が破産 デジタル化に勝てず(朝日新聞)
 映画館向けのフィルム映写機で国内最大手だった日本電子光学工業(東京都豊島区)が、東京地裁から破産開始決定を受けたことが26日わかった。負債総額は約1億4800万円。東京商工リサーチによると、デジタル式映写機の普及で業績が低迷していたという。
 開始決定は16日。日本電子光学工業は「シネフォワード」のブランド名で1960年代から映写機を製造・販売してきた。設置台数で国内トップだったが、映画業界全体の不振が響いて2001年に民事再生法の適用を申請し、営業を続けながら借金を返していた。
 ここ数年は映画配給のデジタル化が進み、フィルム映写機の需要が急激に減った。業績の回復が見込めなくなり、事業を続けられないと判断。破産管財人によると、保守点検や部品販売を含め、事業は打ち切られる可能性が高いという。

(朝日新聞の以前の関連記事です。「全国に286館あるミニシアターのうち、設備投資する余力のない114館は閉鎖の可能性もある。」とのこと。このまま行くと、ちょっとマイナーな映画は映画館で見られなくなるかもしれない。ドキュメンタリーとかも。ミニシアター映画ファンにとっては大変な状況です。)

進む映画のデジタル配信 ミニシアターは閉鎖の危機
2011年12月26日03時00分

映画のデジタル配信の仕組み
 フィルムを使わず、デジタルデータのまま、映画を配信・上映するシステムの導入が国内でも進み、上映設備のないミニシアターの存続が危ぶまれている。大手シネマコンプレックス(複合映画館)向けの配信網から外れ、35ミリフィルムで撮影された作品がなくなれば、閉鎖に追い込まれる可能性もある。
 日本の大手シネコンなどが、映画をデジタルデータのまま配信を受けて上映する「ハリウッド型配信システム」を導入し始めたのは、数年前からだ。
 多様な映画が地方で上映される手助けをするコミュニティシネマセンター(東京都渋谷区)によると、配給会社にとっては、配給のためにフィルムを複製すると1本20万円前後かかるが、新システムなら映像データを映画館に配信する会社に手数料7万〜9万円を支払うだけで済み、コストダウンできる。
 デジタル配信された映画の映写機などの設備は700万〜1千万円と高価だが、配信会社が映写機を映画館に貸したり、初期の設備代を一時的に貸し付けたりして、導入を後押ししている。
 だが、全国の多くのミニシアターでは、35ミリフィルム用映写機とデジタル画像を焼き直したブルーレイ用の映写機を併用する。三重県伊勢市のミニシアター・伊勢進富座もそうだ。
 進富座の前身は1927年に作られた芝居小屋で、97年に閉館したが、「ハリウッド映画ではなく、文化的に価値の高い映画を地域に紹介したい」と、館主の水野昌光さん(53)が2002年に復活させた。
 デジタル配信映画はデータ量が多く、ブルーレイ用映写機では対応できない。そのため、進富座のようなミニシアターは配給網から外れてしまう。さらに水野さんは最近、制作会社などから「35ミリフィルムで撮影される作品は、早ければ数年以内になくなる」と説明されたという。
 一方で配信会社側は、興行収入が少ないミニシアターには、デジタル配信用の映写機などの貸し出しをしぶったり、貸付金の回収もままならないため契約を避けたりする傾向にある。コミュニティシネマセンターによると、全国に286館あるミニシアターのうち、設備投資する余力のない114館は閉鎖の可能性もある。
■インディーズ系の上映機会失う
 ミニシアター側が心配するのは、映画館の存亡だけではなく、映画作品自体の変質だ。
 費用をあまりかけられないインディーズ系映画はミニシアターで上映されることが多いが、上映館が立ちゆかなくなった場合、上映の機会そのものが失われてしまう。インディーズ系の配給会社「ムヴィオラ」(東京都新宿区)の武井みゆき代表は「全国一斉に封切られるようなメジャー作品ばかりになるのでは」と指摘する。
 那覇市でミニシアター・桜坂劇場を経営する映画監督の中江裕司さん(51)は「映画の多様性が失われると、最も損害を受けるのは映画ファンだ」と話す。対抗策として、映画以外に、ワークショップや音楽ライブを開くなど様々な要素を提供して、ファンを呼び込もうとする。
 「ミニシアター巡礼」の著者で、映画館を経営したこともある映像作家の代島治彦さん(53)も「このままでは、商業的に成立する映画しか作れなくなる。文化財として映画を保護する政策的なサポートも必要だ」と提案する。
 一部の配給会社などは、デジタルデータの容量を減らして、ブルーレイ映写機でも上映できるように変換する試みを始めた。まだ実際の上映こそしていないが、注目する映画関係者は多い。(安田琢典)
     ◇
 〈映画のデジタル配信・上映〉 複製フィルムで配給する旧システムとは違い、デジタル化された映画をデータのまま映画館に配信して上映する。配信作品には違法コピーを防止する認証コードが与えられ、専用の受信機器を通さないと上映できない。利点は、配給会社側のフィルム複製費の削減や、3Dなどデータ量の多い映画の上映が容易な点など。米国ではユニバーサルやパラマウントなどハリウッド9社が導入し、一般的なシステムとしてすでに定着しつつある。撮影・編集・配信・上映を含めたデジタル化は、トーキー、カラーに次ぐ映画の「第3の革命」ともいわれる。
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2012/3/28

原爆症:認定申請却下取り消し求め一斉提訴  原爆・原発問題


*本日の毎日新聞朝刊の記事です。

原爆症:認定申請却下取り消し求め一斉提訴 被爆者ら

原爆症認定の申請却下処分の取り消しを求めた提訴後、記者会見する原告ら=東京都千代田区で2012年3月27日午後3時ごろ、野口由紀撮影

 08年4月に緩和された原爆症認定の新基準でも認定が却下された東京や千葉、静岡などに住む67〜91歳の被爆者の男女17人と、既に死亡した2人の遺族の計23人が27日、国に対し認定申請却下処分の取り消しを求めて東京地裁に一斉に提訴した。新基準の不当性を巡る訴訟で、一度に提訴した原告数としては過去最多。

 09年8月に政府と被爆者側が交わした確認書には集団訴訟の終結が盛り込まれたが、これまで大阪、名古屋、広島、長崎など全国7地裁で計63人の被爆者らが訴訟を起こしており、個別訴訟が各地で再燃している。

 訴状によると、19人は広島、長崎市で被爆し、がんや心筋梗塞(こうそく)、甲状腺機能低下症などを発症。国はがん以外の疾患に高いしきい値(これ以下なら安全という値)を設け、近距離被爆者以外は大量却下していると主張している。新基準では▽爆心地から3.5キロ以内で被爆▽原爆投下後100時間以内に爆心地約2キロ以内に入った−−などした者のうち、がんや心筋梗塞など7疾病にかかり、現在も医療を必要とする場合に原爆症と認定すると規定している。【野口由紀】

毎日新聞 2012年3月27日 21時09分(最終更新 3月28日 0時15分)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120328k0000m040111000c.html


原告怒りあらわ「苦しみ認めて」

 「被爆者の苦しみを認めてほしい」。原爆症認定申請却下処分の取り消しを求めた東京地裁への一斉提訴後、原告11人が東京都千代田区内で記者会見し、怒りをあらわにした。
 静岡県伊東市の竹広積さん(67)は原爆投下2日後に、生後5ケ月で母に背負われて広島に入った。49歳で胃がんの手術をして以来、脱力感が抜けない後遺症が続く。新基準策定後に原爆症の認定申請をしたが、治療の必要性が認められず10年3月に却下された。「被爆者の苦しみは認められてしかるべきだ」と語った。
 長崎で爆心地から2.2キロで被爆した東京都杉並区の原田英俊さん(76)は狭心症を患う。新基準に期待したが、放射線の起因性が認められず却下された。「国は非常に冷たいが、命ある限り闘っていきたい」と決意を述べた。【野口由紀】
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