2017/4/27

『PARKS パークス』  映画

瀬田なつき監督の映画を見ると、ヴェンダースやジャームッシュを初めて見た時のあの感覚、つまりは『パリ、テキサス』以前のヴェンダースの諸作や『ストレンジャー・ザン・パラダイス』を初めて見た時、「ああ、映画っていうのはこういう表現の仕方もありなのか!こういうのが映画っていうものなのか!」と驚いたあの感覚がよみがえってくる。それは端的に言うと、ストーリーそのものより、「人生」「日常」と「映画」との関係性を具体的な反復する映像そのもので浮かび上がらせていく感覚というのか、ストーリーの辻褄とかをこえて、そんな風に映画そのものを立ち上げることが出来るんだという驚きというのか、瀬田なつき監督の『PARKS パークス』は、ある意味で瀬田監督の『彼方からの手紙』をよみがえらせた反復の往復運動そのものとも言えるが、こんな風に吉祥寺の井の頭公園100年記念映画としてあの『彼方からの手紙』がよみがえること自体が驚きだ。『彼方からの手紙』がどこか、「彼方」へ行って帰って来ました・・というストーリー(?)だったように、『PARKS パークス』もどこかへ行って帰ってくるという話なのだけど、それが何処だったのか、またいつ、どのように帰ってきたのか、最後まで謎のままだ。しかし、謎のままだからこそ、往復運動そのものがより純粋に浮かび上がり、瀬田なつきワールドがますます進化し完成されてきているのだ。素晴らしい。
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2017/4/21

『心が叫びたがってるんだ。』  映画

DVDで『心が叫びたがってるんだ。』いやあ、あまりの素晴らしさに不覚にも涙。失語症の少女がミュージカルをやることで言葉を回復していく。脚本の岡田磨里氏は自らも登校拒否、引きこもりだったとのことで、そうした自らの体験をベースにしていると聞いて、もっとリアルな作品かと思っていたのだが、リアルというよりリアルな今時の若者たちの感覚をベースにしつつも見事な青春ファンタジーとでも言うべき作品になっていると思う。こういう感じでの作品の達成というのは感心してしまう。展開に御都合主義のところがあるかもしれないが、なんといってもミュージカルの話なのだからそこを突っ込むほうが野暮だろう。だってこれは青春ミュージカルなのだから。
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2017/4/20

『バースデーカード』  映画

『バースデーカード』をDVDで鑑賞。こないだ、この映画のプロデューサーの方の話を聞いたので。ウェルメイドによく出来ている。昨年秋公開で、同時期に『聖の青春』『ボクの妻と結婚してください。』『湯を沸かすほどの熱い愛』など、難病ものが並び、この作品もそうした一本としてかすんでしまったのかもしれないが(特に、強烈な『湯を沸かすほどの熱い愛』に比べると地味な印象かも)、難病ものでも、クイズとか、子どもに手紙を残すとか、病気と闘うこと自体とは違うところに話の軸足を置くことで、さわやかな作品に仕上がっている。ひとつひとつのエピソードを丁寧に撮りすぎていて、2時間をこえるのはやや長すぎる気はしたけど、それでもラストのほうのこれまで積み上げてきた話の絡ませ方は悪くないというか、よく練っていると思う。まあ、こないだ、製作者の方のつくるまでの苦労話を聞いたものだから感情移入して好感を持って見ているところはあるのかもしれないが…。
橋本愛主演で、これから見る予定の『PARKS』(瀬田なつき監督の新作!)の予習になりました。
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2017/4/3

「ハーモニー」  映画

「虐殺器官」と同じ原作者の「ハーモニー」をDVDで。こんな話だったのか。テーマ性は「虐殺器官」のほうが深いかもしれないが、こちらは個々の人間の感情がすべて制御され統制されている超管理社会の未来での少女同士の関係性を描いていて、ある意味、すごくアニメ的な題材。ちょっとオタク感はあるけど、美しいアニメ作品。
しかし、この「ハーモニー」の超管理社会は日本が率先して作り上げ、世界を変えていくという設定のようだが、これ、リアルだよなあ。ホントに管理されることが好きな国なので…。
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