2014/4/13

『悪魔の起源 −ジン−』  映画

トビー・フーパー『悪魔の起源 ジン』。冒頭10分ぐらいで種明かしをしていて、あとはグイグイとホラー演出で押すだけ。普通の監督が、こんなシナリオ構成で撮ったら無惨な作品になりそうだけど、これが力技で全編、まったく息もつかせぬ作品になっているのだからトビー・フーパーという監督は凄い。
トビー・フーパーは本当にひたすらホラーシーンが撮りたいのだ…というのがビンビン伝わってくるのは感動的ですら、ある。トビー・フーパーは「物語」を語りたいのではなく、ホラーシーンそのものが撮りたいのかもしれない。それは本当の意味で狂っている。

要するに、トビー・フーパーの映画には、恐がらせ方とか、この映画の場合はジンというのはどういう急所があるのかとか、そういうカセとか法則、定義が何もない。たとえばヴァンパイアものだったらここが急所といった法則があって、それが物語を成立させるのだが、トビー・フーパーはそんなこと、全く関心がないようだ。しかし、それではただひたすらわけがわからないお化けだということで物語が成立しようがないではないか…と思うのだが、トビー・フーパーはそんなことは気にもとめない。そもそもやりたいことがこの監督は違うのだ。
結果として、物語は成立していないかもしれないが、トビー・フーパーの映画という作品は成立しているのである。
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