2016/2/24

日本国憲法の憲法9条は世界の憲法の中で決して孤立した条項ではなかった!  時事問題

日本国憲法の憲法9条は世界の憲法の中で決して孤立した条項ではなかった!
いまさらだが、衆議院憲法調査会事務局、安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会(平成 15 年 7 月 3 日の参考資料)の、
「日米安保条約
「憲法第 9 条(戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認)について〜自衛隊の海外派遣をめぐる憲法的諸問題」
に関する基礎的資料」

をじっくり読んだら、そういうことが明記されていた。(←ただし、そう明記していると読むかどうかは読み方にもよるかも。私はそう読んだ。)
とても、興味深い。
以下、引用します。

(引用)
  歴史上いつの時代にも武力紛争が存在し、20 世紀における二度の世界大戦を経た後もなお絶えない現実がある一方で、これまで、国際社会や諸外国において、戦争の廃絶と平和の確保に向けた努力が積み重ねられてきた。このような努力が法文化された古い例として、1791 年フランス憲法の「フラン
ス国民は、征服を行う目的でいかなる戦争を企図することも放棄し、また、
その武力をいかなる国民の自由に対しても使用しない」との規定を挙げるこ
とができる。その後、このような「征服のための戦争」又は「国家の政策の
手段としての戦争」の放棄を定める規定は、フランス第 4 共和国憲法(1946
年)、イタリア共和国憲法(1948 年)、ドイツ連邦共和国基本法(1949 年)、大韓民国憲法(1972 年)等の諸外国の憲法や、ハーグ平和会議(1899 年・1907 年)、国際連盟規約(1919 年)、不戦条約(1928 年)、国際連合憲章(1945年)等の国際条約に盛り込まれるようになった。
 これらの諸外国の憲法や国際条約と日本国憲法とを比較して、学説の多数説からは、前者は、侵略戦争の制限又は放棄に関わるものにとどまっていのに対し、後者は、戦争違法化の国際的潮流に沿ったものであると同時に、
@侵略戦争を含めた一切の戦争、武力の行使及び武力による威嚇を放棄した
こと、Aこれを徹底するために戦力の不保持を宣言したこと、B国の交戦権
を否認したことの 3 点において徹底した戦争否定の態度を打ち出し、際立っ
た特徴を有していると評価されている。他方、現在、150 近くの国家の憲法
において、下表のような形で類型化されるいわゆる「平和主義」条項が設け
られており、日本の安全保障や国際貢献の方策を考える際に日本国憲法の特
異性を持ち出すことは適当でないとの見解も存在する。
  <世界の現行憲法における「平和主義」条項の類型>
類    型 国数 主な国(カッコ内は根拠条文)
平和政策の推進 48 インド(51)、パキスタン(40)、ウガンダ(前文)、
アルバニア(前文)等
国際協和 75 レバノン(前文)、バングラデシュ(25)、ラオス(12)、
ベトナム(14)、フィンランド(1)等
内政不干渉 22 ドミニカ(3)、ポルトガル(7)、中国(前文)、ウズ
ベキスタン(17)、スーダン(7)等
非同盟政策 10 アンゴラ(16)、ナミビア(96)、モザンビーク(62)、
ネパール(26)、ウガンダ(28)等
中立政策 6 オーストリア(9a)、マルタ(1)、カンボジア(53)、モ
ルドバ(11)、カザフスタン(8)、スイス(173・185)
軍縮の志向 4 バングラデシュ(25)、アフガニスタン(137)、モザ
ンビーク(65)、カーボベルデ(10)
国際組織への参加又は国家権力の一部委譲 18 ノルウェー(93)、デンマーク(20)、ポーランド(90)、スウェーデン(10-5)、アルバニア(2)等
国際紛争の平和的解決 29 カタール(5)、ガイアナ(37)、ウズベキスタン(17)、キルギス(9)、中央アフリカ(前文)等
侵略戦争の否認 13 ドイツ(26)、フランス(前文)、バーレーン(36)、
キューバ(12)、韓国(5)等
テロ行為の排除 2 チリ(9)、ブラジル(4)
国際紛争を解決する手段としての戦争放棄 5 日本(9)、イタリア(11)、ハンガリー(6)、アゼルバイジャン(9)、エクアドル(4)
国家政策を遂行する手段としての戦争放棄 1 フィリピン(2-2)
外国軍隊の通過禁止・外国軍事基地の非設置 13
ベルギー(185)、マルタ(1)、アンゴラ(15)、フィリピン
(18-25)、アフガニスタン(3)、モンゴル(4)、カーボベル
デ(10)、リトアニア(137)、カンボジア(53)、モルドバ
(11)、ウクライナ(17)、ブルンジ(166)、アルバニア(12)
核兵器の禁止・排除 11
パラオ(U3)、フィリピン(2-8)、ニカラグア(5)、アフガニスタン(137)、モザンビーク(65)、コロンビア(81)、パラグアイ(8)、リトアニア(137)、カンボジア(54)、ベラルーシ(18)、ベネズエラ(前文)
軍隊の非設置 2 コスタリカ(12)、パナマ(305)
軍隊の行動に対する規制 30 アメリカ(修正 3)、メキシコ(16・129)、ボリビア(209・210)、パプアニューギニア(189)、ザンビア(100)等
戦争の煽動・準備の禁止 12 ドイツ(26)、ルーマニア(30)、スロベニア(63)、トルクメニスタン(28)、ベネズエラ(57)等

(引用、ここまで。)

以下が私の感じたこと。
日本国憲法の憲法9条とまったく同じ条文ではなくても、世界の多くの憲法で、「侵略戦争の制限又は放棄」などの平和主義の条項はもうけられているのだ。日本国憲法第9条は、こうした世界の憲法の流れの中でうまれた条項なのであり、決して世界の憲法の中で特異な条項ではないのではないか?
ここに書かれているように、
「日本の安全保障や国際貢献の方策を考える際に日本国憲法の特異性を持ち出すことは適当でないとの見解も存在する。」
のである。

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kenpou.nsf/html/kenpou/chosa/shukenshi033.pdf/$File/shukenshi033.pdf#search='%E6%86%B2%E6%B3%95+%E4%BE%B5%E7%95%A5%E6%88%A6%E4%BA%89%E5%90%A6%E5%AE%9A+%E4%B8%96%E7%95%8C
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