2006/8/31

水俣病懇談会 提言案まとまる  公害・薬害・環境・医療問題

*環境省の役人が「今まさに、救済を求めている大勢の被害者を救うシステムをつくるべきだという委員側の発想は、われわれの考えと近くなった」と語ったとあるけれども、「今まさに、救済を求めている大勢の被害者を救うシステムをつくるべきだ」という点でこれまで意見の違いがあったのだろうか? そもそもそうしたことを検討するために懇談会を設けたのではなかったのか?

(ニュース)
水俣病懇談会 提言案まとまる 9月1日に最終決定へ
 小池百合子環境相の私的懇談会「水俣病問題に係る懇談会」(座長・有馬朗人元文相)は三十日、同環境相への提言案をまとめ、九月一日に最終決定のため正式会合を開くことを決めた。正式会合は約三カ月ぶり。提言案は、限定的ながら現行の水俣病認定基準の維持を認める一方、現行基準に基づく補償から漏れる被害者への恒久的な補償・救済の仕組みの構築を求めている。
 懇談会は五月二十六日の前回会合で、ノンフィクション作家の柳田邦男氏ら三委員を提言作成委員に選び、六月から環境省担当者も加わって非公式協議を重ねてきた。
 当初の草案では、現行基準の見直しに言及。法律や医学の専門家らによる第三者機関を設け、新たな診断指針と症状に応じた補償制度を検討するよう求めていた。しかし、環境省側が現行基準の見直しに強く抵抗。正式会合日程を二度も繰り延べ、委員側との間で修正をめぐる応酬が続いた。
 一時は提言の取りまとめ自体が危ぶまれたが、最後は委員側が譲歩。現行基準で認定されるべき潜在患者が残っている可能性もあるなどとした上で劇症・重症患者の認定基準として限定的に維持を認める一方、「これだけでは全被害者を補償・救済できない」とする方向で落ち着いた。専門家ら第三者機関が補償・救済の在り方を検討すべきとの提案を前面に打ち出すことも断念した。
 ただ、恒久的な補償・救済の仕組みづくりで、(1)従来の救済策を受け入れた被害者に配慮する(2)将来的に補償・救済の門戸を閉じない(3)国が補償・救済の前面に立つ、などの条件を付けた。
 同省幹部は補償・救済の在り方について、「今まさに、救済を求めている大勢の被害者を救うシステムをつくるべきだという委員側の発想は、われわれの考えと近くなった」としている。(亀井宏二)
2006年08月31日 熊本日日新聞

水俣病対策 第2の政治決着後退 与党チーム 全面決着困難で一致
 自民、公明両党は30日、与党水俣病問題プロジェクトチーム(PT、松岡利勝座長)の会合を開き、新たな被害者対策として1995年の政治決着と同水準の一時金を支給するという熊本県提案では、水俣病問題の全面解決は困難との認識で一致した。
 一時金を受け入れるかどうかで被害者団体の意向が割れているため。両党は来年度政府予算案が固まる年末までに何らかの被害者対策を打ち出す方針だが、一時金による「第2の政治決着」はトーンダウンした形。環境省が再開した保健手帳受給者への療養手当支給など部分的拡充策の提起にとどまる可能性もある。
 県が想定する一時金は95年の政治決着で医療手帳受給者に支給した260万円と同水準。両党は被害者団体が患者認定申請や損害賠償訴訟を取り下げる見通しがあれば支給を本格検討する方針だったが、この日のPTでは、一時金による早期救済を求める団体と、あくまでも司法救済を求める団体とで意向が2分されていることが県から報告された。
 松岡座長はPT後の記者会見で「理想として全面解決を目指すが、一方では現実も踏まえて政治的な判断と決着もしなければならない」と指摘。一時金による全面解決は困難との前提で、あらためて何らかの対策を模索する意向を示した。
 =2006/08/31付 西日本新聞朝刊=
(西日本新聞) - 8月31日10時6分更新
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