2006/10/29

『細い目』  映画

『細い目』
ー純愛ではない初恋ものの傑作ー

マレーシアのヤスミン・アハマド監督による、初恋物語の傑作である。
初恋だけど、純愛ではない。金城武ファンのヒロインと恋仲になるヒーローたる青年は露店商で海賊版ビデオを販売しているチンピラ男であり(『恋する惑星』のビデオが2人が出会うきっかけになるのだけど)、かつあげされたり、ほかの女の子と寝たり、しがない生活をしている。
一方、そんな男を包み込むヒロインは・・とにかく、たくましいのだ! 背景としてたっぷり描かれるヒロインの家庭を見て、このヒロイン像に納得する。この両親はいくつになってもあつあつで・・笑いが絶えない、女たち上位のユニークな家庭なのだ。
イスラム教徒としては珍しいだろう、このたくましき女たち上位の家庭は・・ヤスミン・アハマド監督が育った家庭をそのままモデルにしているのだという。
この監督は「私は作りごとが出来ない」そうで、実際に自分の身近な家庭や周囲の人達に聞いたエピソードをもとに映画をつくっているらしいのだ。
『キングス&クイーン』のアルノー・デプレシャンとはまた違った形でトリュフォーの映画のような「人生そのものの映画」を達成してしまったとも言える、飛び切りの傑作である。
0



トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ