2009/1/17

最新ナブルス通信「ガザを飲み込む地獄の日々」  イスラエルとパレスチナ、中東

新しいナブルス通信(2009.1.17号)が出たそうなので、そのまま、リンクします。

最新ナブルス通信:「ガザを飲み込む地獄の日々」
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200901172107.htm

以下のサイトも参考になります。
「アル・ガド」
(パレスチナ/イスラエル関連を中心としたイベント、テレビ番組、 書籍、映画などの情報メモ)
http://d.hatena.ne.jp/al-ghad/
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2009/1/14

佐藤優氏のイスラエル擁護の論理はやはりおかしいと思う  イスラエルとパレスチナ、中東

佐藤優氏がいま、発売中の『アサヒ芸能』1月22日号で、イスラエルのガザ侵攻を擁護し、日本はイスラエルを支持するべきだと主張されている。この人は、日頃からイスラエル擁護の発言をされてきた方なので、またか・・という感じで驚くほどのことではないのかもしれないが、でも現在、イスラエルが行なっているガザ侵攻をここまで全面的に擁護して支持する言説にぶつかると、やはりちょっと驚いてしまう。
いや、驚くばかりでなく、やっぱり佐藤優氏の論理はちょっとおかしい・・と思う。では、どこがおかしいのか?

まず書いておくと、僕はハマスの政策を支持する者ではない。むしろ、「イスラエル国家を認めない」というハマス(およびイラン政府)が言っている考えはたしかに間違いであると思う。ハマス側も、イスラエル国民に対するロケット弾攻撃をやめるべきであり、「イスラエル国家を認めない」という方針から、イスラエル国家は認める、ただし1967年ラインでイスラエルは撤退して欲しい・・という主張に転換するのがいいのではないかと思う。
だから、ハマスが「イスラエル国家を認めない」という立場をとり続けていることが問題なのだ・・という点は、佐藤優氏が言われることにも理はあるとは思うのだ。
しかし、だからといって、従って、イスラエル政府はハマスをパレスチナの政府として認めて交渉する必要もなく、軍事的に攻め入るしかないのだ・・ということになってしまうところがおかしいと思うのだ。
ハマス側が「イスラエル国家を認めない」という考えならば、なお一層、軍事力を行使するのではなく話し合いによって(それにはまずハマス側を話し合う相手として認めることがもちろん必要だろう)その考えを変えてほしいと要求するべきではないか? それをせずに、ガザを侵攻するなんて、どう考えてもめちゃくちゃである。
ハマスはテロリストなのだからそんな話し合いは成立しないのだ・・と言う人がいるけど、僕はハマスがテロリストではないと主張するつもりもまったくなくて、とにかく理由はなんであったとしても(たとえ民族的抵抗のためであったとしても)ミサイルを飛ばして人を殺す行為はテロ行為だと思うからハマスはテロ組織だとは思うけど、テロリストだから話し合いは出来ないという考え方がそもそもおかしいのではないかと思う。テロリストでもとにかく人間なんだから話し合うことは可能であると思う。それに、実際、昨年11月に ハマス政権自身が「もしイスラエルが1967年の領土上でのパレスチナ国家を認めるのであれば、われわれもイスラエル国家を承認する」と表明している。(下記のリンク先を参照。)

「1967年」を認めるということ――オルメルトとハマス
http://palestine-heiwa.org/note2/200811191437.htm

だから、イスラエルの新聞、ハアレツ紙が、「ハマスとの和平対話を開始すべき」という社説を11月10日に出したのであり、イスラエル政府はハマスとの対話を模索する道があったように思う。ハアレツ紙がイスラエルの新聞でありながら今回のガザ侵攻に批判的な論調を掲載しているようなのはこうした経緯を踏まえたものではないかと思う。
それに、ハマスがテロ攻撃を続けるから軍事攻撃に踏み切ったのだ・・とイスラエル政府側は主張しているけど、現在のようなガザ侵攻は前にもちょっと書いたけどハマスをはじめとするパレスチナ内の抵抗勢力のテロ攻撃をさらに強めるような逆効果にしかならないのではないか?
前にあげた記事でゴールドベルガー氏も「ハマスは人気がなく、パレスチナ人でさえ支持しなくなっていた。というのもハマスは専制主義的なところがあり、あらゆる対立者を排除してきたからです。しかし、この戦争はハマスの立場を有利にしました。人々は今までハマスが同胞にしてきたことを忘れさせました。」と述べられているけれども、たしかにイスラエルの今回のガザ侵攻は、あまりに専制主義的なのでパレスチナ内でも支持されなくなってきていたハマスに対する支持をかえって盛りかえしてしまったように思う。結果として、パレスチナ、イスラエル双方の国民にとって、今回のイスラエルのガザ侵攻はデメリットばかりがあるようなことであり、ただちに停戦することが双方の国民にとって最善の選択であるように僕には思える。

佐藤優氏の主張のどこがおかしいと思うのか?という話に戻るけど、ハマスが「イスラエル国家を認めない」という立場をとり続けていることが問題なのだ・・という点は佐藤氏の論理を認めるのだけど、だからいって、ハマスに対しては軍事的に戦うしかないのだ・・とイスラエルの軍事行動をすべて認めて擁護してしまう・・という点が論理に飛躍があるし、おかしいのだと思うのだ。
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2009/1/14

ガザ攻撃 無関心なイスラエル人  イスラエルとパレスチナ、中東

*イスラエル国民も全員が今回のガザ侵攻を支持しているわけではなく、支持しない人もいるんだと少し、ほっとした記事。(ほっとしている場合ではないのかもしれないが・・。)

ガザ攻撃 無関心なイスラエル人
http://www.swissinfo.ch/jpn/front.html?siteSect=105&sid=10177572&cKey
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2009/1/14

●ガザからのメール(その5)  イスラエルとパレスチナ、中東

【メールその32】
日時:2009年1月12日14:29
件名:12日のガザ最新情報

みなさんの努力と支援に感謝しています。家族も私も無事です。
昨夜、攻撃目標になった小児病院は、ガザ市北部にある「ムハンマド・アル=ドゥッラ病院」だ。またUNRWAの学校が昨日、ハーン・ユーニスの町で、攻撃目標にされた。民間人こそ最大の被害者だ。

友人一家から今しがた聞いた話だ。引退した年配の元UNRWA職員の夫婦、アフメド・オスルフ(73歳)と妻のサミーラ(66歳)、そして娘のアリージュ(25歳)はアパートの8階に住んでいた。隣の建物の激しい爆風で床に叩きつけられ、破片がアパートのなかに。アパートはゆがんで危険な場所になってしまった!

もはやアパートは安全な場所ではない;多くの家族が彼らは隣のブロックの友人家族のもとに行った!ガザ市内にいる親戚や友人を頼って自宅アパートを去った。報道によれば、今日、7人が死んだ!
死者の数は900人を超えた。公式の報道やメディアでは語られていないことだが、ガザの郊外にいくつもの遺体がある。しかし、イスラエル軍支配化の地域にあるため誰もそこにたどりつけないのだ!

書くチャンスがあればいつでも書くようにします。


【メールその33】
日時:2009年1月13日(火)11:14
件名:恐怖の夜

血まみれの夜だった。昨晩またイスラエルの地上攻撃があった!
深夜1時半に始まり、6時45分まで続いた。またもうちの地区だった。戦車やヘリコプターに加えて、彼らは白リン弾も使った。地区全体が煌々と照らされた。

彼らは大工〔の工房?〕と家一軒のつごう2箇所を焼き、ほかの複数の場所にも被害を与えた。昨晩の攻撃は、3日前に行われた最初の攻撃にも増してすさまじかった!救急車と消防車がようやく戦闘地域にたどり着けたのは7時、攻撃がすべて収まってからだった!

人々は脅え、さらに多くの家族がこの地区全体からガザ市内の別の地区へ逃げていった。だが、結局のところ、どこに行くというのだ。
どこもみな狙われ、爆撃されるのだ。昨晩、ガザ市北部では複数の軍艦が爆弾を発射、15階建てのビルを破壊した!アル=アンダルス・タワーというビルだ。

彼らはまたガザ・ビーチにある夏の行楽地も攻撃し、焼いてしまった!

アル=ジャジーラというところだった!どんなに控えめに言っても、地獄のような夜だったことは確かだ。夕べ、ガザで眠れた人間がいたとは思えない!昨晩の負傷者についてはまだ分からない!恐ろしい状況だ!


【メールその34】
日時:2009年1月13日0:10
件名:どうやって発信しているのか

ヨーロッパにいる友人の一人から質問があった。こんな状況、絶えざるずっと戦闘が続いている中で、どうやって電子メールを送っているのかと。

まず、かれこれ15日間、電気のない状況におかれている。飲み水もほとんどない。携帯は壊れていて、わずかにショートメッセージを送れるくらいだ。電話線はずっとOKだが、時々、通っていないことがある。この間、小さな発電機を使ってラップトップのパソコンを動かしている。

3日前、電気会社が変圧器と電線のメンテナンスをおこなったので、ふたたび電気が使えるようになった。水を上の階にある貯水槽に汲み上げた!とはいえ、電気は依然、来たと思ったら停電の繰り返しだ;
2,3時間しか来ないときもあるし、10時間かそれ以上続くこともある。そのときに電子メールを送っている。まったくもって尋常ならざることだが、とにかく機会を見つけては世界に向けて発信することが、私にとっていちばん重要なことなのだ。


【メールその35】
日時:2009年1月14日1:16
件名:今夜のガザ

ガザは今、ちょうど深夜1時15分だ。今日は比較的静穏だったように思う!
そう思うのだが、実際は、F16によるガザ市への空襲があり、またラファの国境地帯に対しても集中的な空襲があったのだ!まさに今、イスラエルの攻撃用ヘリがガザ市の南の地区に照明弾を投下している!人道をめぐる状況は最悪に向かっている!毎日、新たな日が訪れるたびに、死者の数も負傷者の数も、都市部、農村部の両方で破壊も増加の一途をたどっている。
環境についても言うまでもない。軍事作戦が終了するや否や、環境の危機が宣言されるだろう。そして、農業は完全にめちゃくちゃにされてしまった。
軍が作戦を展開しようと思うところはどこもかしこも、何百台もの戦車や軍用車が畑を走り回り、イスラエルの軍事用ブルドーザーが植物をなぎ倒し木々を根こそぎにしているのだ!

先のメッセージで、複数のUNRWAの学校が、家を失ったり、戦闘を恐れて家を逃げ出したパレスチナ人の避難所になっていると伝えた。今日、そのメッセージを訂正したい。現在、パレスチナ人が暮らしているUNRWAの学校は全部で33。どの学校にも120家族がいる(以前のメールでは120人と書いたが、そうではなく120家族だ)。UNRWAが毛布や一日3度の食事をこれらの家族に提供している。地元のNGOも複数、寄付に加わっている。
今日はまた、さらに何人かの外科医が病院を助けるためにガザに入ることを許された。一方、ノルウェーの医療チーム(外科医2名)はシファー病院の外科で何日か仕事をしてガザを去った。エジプト、ヨルダン、アルジェリア、サウジアラビア、スーダンからも医師たちが駆けつけている。スーダンのチームはスーダンの人々が献血してくれた血液バッグをもってガザに向かっている途中だ。

死者は、おおよそ1000の命である;負傷者は4300名以上に達している!
死者のうち331人が子ども、99人が女性だ。遺体がいまだ瓦礫の下や野原にある者たちは含まれていない。今日、たとえば医療チームがようやく攻撃初日に亡くなった者の遺体にたどり着くことができた!ガザ市北部にあるジャバリーヤ難民キャンプ出身の92歳の老人の遺体だ。老人は白旗を掲げていた!
家族全員が行方知れずだったり、あるいは、家族のある者たちは行方不明、またある者たちは負傷したり、死亡したりといった家族について無数に話がある。
爆撃で身体に障害を負った子どもたちや女性たちの話にも事欠かない!
ショックやトラウマで心理的な手当てを必要とする者たちについての話もある!
通りのそれぞれにたくさんの物語があり、家族それぞれにもいくつもの物語があるのだ!


【メールその36】
日時:2009年1月14日(水)9:48
件名:ガザからグッド・モーニング

昨晩のヘリコプターと戦闘爆撃機F16による監視活動にも爆撃活動にも何の変化も見られなかった;狙われたのは主に民間人の住まいだ!
たとえば、アル=ナーセル地区では夕べ、5軒の家がF16に攻撃された。そのうちの一軒は、ガザのイスラーム大学(IUG)の渉外部職員の家だった。ゼイトゥーン地区でも住宅が攻撃目標にされた!昨晩、F16のミサイルがシュイフ・ラドワーン墓地に着弾した!彼らはあと、どこを破壊するつもりなんだ!

ある医者から言われたのだが、何百人もの負傷者たちが二度と回復することもなければ、ふつうの暮らしに戻ることもないという!ある15歳の少女のヴィデオを見た。少女はひざの上から両脚、切断されていた。もう一人の少女は片脚しか残っていなかった、そしてほかの少女たちは・・・・・・外科手術室のキャパシティは限られているし、使える設備も貧弱なので、 健康をめぐる状況はどんどん悪化している。パレスチナ人の外科医を支援しにアラブ諸国といくつかのヨーロッパの国々から駆けつけた60名から70名の医師たちが助けになってくれているが、しかし、それでもなお、ガザにはいかなる治療も受けることができないでいる負傷者たちがいる・・・・・・また、13人の救急医が、勤務中に命を落とした;何台もの救急車が、負傷者を救出し遺体を避難させようとして撃たれている!ぜんぶ感嘆符つきだ!
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2009/1/14

●ガザからのメール(その4)  イスラエルとパレスチナ、中東

*アブデルワーヘド教授のガザからのメールの続きです。

ガザより23 フサイン・アル=アイディ、戦闘の只中に釘づけ!

2009年1月4日(日)18:15

フサイン・アル=アイディはガザ市東部在住のパレスチナ人(58歳)。 今の場所に25年以上、住んでいる。自宅は野菜畑の真ん中に位置 している。彼はUNRWAの職員だ。彼は今、一部屋に、自分の家族 20人と、彼の二人の兄弟の家族たちとともにいる。彼らは、狭い部屋で 電気も水も食糧も電話もないまま、すし詰めになっている!彼の周り には何もない、あるのは戦場だけ。昨夜10時半、アル=アイディ氏は 戦闘の真っ只中におかれ、砲撃が自宅に着弾、家族5人が負傷した! 彼は負傷者を救出するため救急車をよこすよう訴え続けているが、 叶わない。負傷者を、そして可能ならば家族全員を救出するために、 彼のもとに救急車を送ってくれという訴えはこれまでのところ、すべて 失敗に終わっている!周囲1キロ半以上をイスラエル軍が完全に コントロールしており、イスラエル人以外、誰もアル=アイディ氏の もとにたどり着くことができない! この状況は、どこの国でもいい、 人権団体が緊急に人道的行動をおこすことを必要としている! ガザには電気も水もない。食糧もわずかしかない。私は発電機が まだ稼動するのを幸いに、世界に発信している。爆弾が雨あられと 私たちの上に降り注いでいる。そして不運にも、アル=アイディ氏は戦闘のど真ん中にいるのだ!

ガザより24 ミサイルの雨と真っ暗闇のガザ

2009年1月4日(日)19:41

ガザで、私たちは、雨のように降り注ぐミサイルと砲弾の集中砲火の 真っ只中にいる!今は完全な暗闇だが、その闇を破って無人飛行機や ヘリコプターの唸る音が聞こえてくる。通りは無人だ!ときどき、 救急車と消防隊のサイレンが聞こえる! ガザ北部の市民は自宅からガザ市西部に逃げ、ゼイトゥーン地区の 者たちは西部に逃げている!市民にはなすすべがないというのに、 彼らのことなどおかまいなしだ! 彼らを守るものは何もない。今日、 救急医療士3人が死ぬ。ほかの命を救おうとしているさなかだった。 一昨日も、医師1人と救急医療士が殺された。今夜、携帯の電話網は 完全に麻痺している。地上電話は、回線状態は悪いが通話可能だ! 夜明け前、ガザの空のいたるところに黒煙の雲があった!わぁぁぁぁぁ、 たった今、足元で地面が揺れた!ボーーーーーーン!

【メールその30】
日時:2009年1月8日 19:06
件名: ガザ攻撃13日目

30分前、2基のミサイルが自宅近所のアパートを狙い撃ちした;ぞっとして生きた心地がしなかった;子どもたちは恐怖で泣きわめいた!子どもたちをふつうの生活の雰囲気で包んでやりたくて、私はいっしょにトランプ遊びをした。この爆発で男性二人が亡くなったほか二人が負傷した。初日に、予防安全機構の一群の建物に対する最初の攻撃で4人が殺されたのと同じ場所だ。

昨夜のガザはほんとうに身も凍る思いだった。60回以上の空襲があり、加えて戦車や大砲による止むことない砲撃があたり一帯ところかまわずあった!
ガザではいついかなる瞬間においても安全な場所などどこにもない!
この間、私たちが経験している身の毛のよだつ恐怖を言葉では言い表せない。
なかでも昨夜は、もっとも苛烈な晩のひとつだった。昼間であろうと夜寝ているときであろうと、静かな瞬間などないのだ!

ラファでは80軒の家々が複数のヘリコプターによって攻撃された!
ハーン・ユーヌスのほかの地域、アル=マガーズィ難民キャンプ、アル=ブレイジュ難民キャンプ、ジャバリーヤ村、ビーチ難民キャンプでも散発的に狙われたところがあった。死者の数はうなぎのぼりで今日だけで30人以上が死んだ。
負傷者は言うまでもない。死者のなかには、UNRWAのトラック運転手もいる。
彼は車もろとも攻撃に見舞われた。これまでのところ10名もの救急医が他の命を救おうとするさなか落命している!死者の数は一挙に800人代に、負傷者は3100人以上に達した。ガザの病院の貧弱な設備では、これらの負傷者を手当することなどできない。


【メールその31】
日時:2009年1月10日(土)20:31
件名:ガザ攻撃15日目

どこもかしこも死で覆われている。昨晩の空襲は70回以上、さらに今日は30回!これらの空襲で何百人もの子どもたち、女性たちが死んだ!

あなたがたには想像できるまい、このすさまじい破壊の姿を。人々は継続する爆撃になす術もない。爆撃された建物の瓦礫の下敷きになって、一家全滅した家族がいくつもある!


複数の戦車がガザ市に向かってゆっくりと移動している。夜はただひたすら恐ろしく、夜明けの光を目にすると子どもたちは歓喜の声を上げる!子どもたちは続けて何時間も眠ることができない。こっちで空襲、あっちで砲撃、遠くで激しい機関銃の音という状況なのだから。今、F16が私たちの頭上を飛んでいる。

ガザ市全体が食糧難に陥っている;当然のことながら果物や野菜などまったくない。

電気と水の状況も依然、ひどい。今日、ガザのいくつかの地域で2時間、電気が供給された!ガザは人道的・環境的危機の限界にある!健康をめぐる状況も貧弱な病院も崩壊しつつある!時折、自分のまわりで起きていることをことばにできなくなることがある!
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2009/1/14

●ガザからのメール(その3)  イスラエルとパレスチナ、中東

アブデルワーヘド教授からのメールが24時間ぶりに届いています。教授は今まで自家発電機で世界に発信し続けてきましたが、いよいよディーゼル燃料も尽きかけているとのこと。爆撃は続いています。翻訳:岡真理 転送歓迎

ガザより21 私は無事です

2009年1月3日 10:29AM

今のところ私は無事だ。しかし、私の住む地区に対する空襲はこの10分間で9回、最悪の事態となることを誰もが予期している! 午前3時から4時のあいだに、ガザ市内の複数の目標に対して10回の空襲があった。イスラエルの軍艦からの砲撃もあった。地元の漁船10隻以上がその場で炎上した!午後、イスラエルのラジオが、攻撃目標になっているガザ地区の36カ所を発表。ガザ市東部の南北を結ぶ橋もあったし、ラファのガザ空港もあった。事態は悪化の一途をたどっている。今にも地上攻撃が始まりそうだ!

もう電気も水もない。ディーゼル〔発電機の燃料〕も尽きかけている。
外出もままならない。攻撃初日からずっと家にいる(今日で8日間。いつまで続くのだ!)神の祝福がみなさんすべてにありますように。


アブデルワーヘド教授
ガザ・アル=アズハル大学
教養・人文学部英語学科


ガザより22 緊急に!

2009年1月4日 13:12(現地時間)

毎分、爆発音が聞こえる。1回あるいは2回、3回のこともある。 この状態がここ15時間以上続いている。戦車、大砲、戦艦。 UNRWA職員のフサイン・オーダ・アル=アイディ(58歳)が 戦闘のまっただ中に釘付け状態にされている。イスラエルの戦車複数が彼の自宅の周りを直径1キロ以上の円を描くように動いている。彼は昨晩、10時半、砲撃を受けた。家族5人が重傷を負っている。だが、イスラエルの戦車以外、誰も彼に近づけない。
彼の家には電気も水も食糧もない。彼の家族たち、母親と彼の 二人の兄弟の家族が一部屋にすし詰めになっている。20人以上 だ。フセインを緊急に援けなければ、そして怪我人を避難させなければ。
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2009/1/14

●ガザからのメール(その2)  イスラエルとパレスチナ、中東

*アブデルワーヘド教授のガザからのメールの続きです。(2009年1月3日)

ガザ市内在住のアブデルワーヘド教授(ガザ・アル=アズハル大学英文科教授)のメールです。
翻訳は岡真理さん。
転載歓迎とのことです。

***** 転送・転載歓迎 *******

数分前、複数の地点を狙ってまた空襲があった。死傷者多数。うちの窓ガラスも砕け散った。税関事務所と入国管理事務所も先刻、破壊された。飛行機やヘリがまだ上空で作戦を継続中。


Sent: Monday, December 29, 2008 3:08 AM
Subject: FW: I am okay so far

***** 転送・転載歓迎 *****

破壊

F16型戦闘機がガザ最大の、公安関係のビルを破壊した。アラファトの身辺 警護のためにEUが建設した一群のビルだ。4発のミサイルを受けてビルは粉々になった。各地の警察署も攻撃され、今日、すべて破壊された。230もの地点 がイスラエル軍用機の標的になっているという話だ。今日の攻撃で、子どもを含む大勢の民間人が死傷した。ラファの国境地帯ではパレスチナ人が一人射殺され た。さらに発砲があり、エジプト人官憲が一人撃ち殺された。国境の状況も悲惨だ。イスラエルによる地上攻撃もありうる!

Sent: Monday, December 29, 2008 5:12 AM
Subject: Destruction

******転載・転送歓迎******

昨晩、ガザ市内だけで20ヶ所が空襲された。爆撃について私が知るかぎりのことをお伝えする。

1.自宅近所に3回目の攻撃。元公安局。うちミサイル1基が不発のまま、自宅アパートのあるビルの正面、救急ステーションから数メートルのところ、に落ちる。
2.ガザのイスラーム大学の主要校舎二つが粉々に。建物の一つは実験室棟、もう一つは講義棟。いずれも地上4階、地下1階建て。
3.ビーチ難民キャンプ、イスマーイール・ハニーエ氏の住まいの隣家が空と海から同時攻撃され崩壊。
4.モスク2つが空襲され粉々に。中にいた10人が死亡、うち5人はアンワル・バルーシャ氏の娘たち。自宅が危険なのでモスクに避難していたのだろう。これで、破壊されたモスクは計6つに。
5.内務省のパスポート局の建物も今朝、破壊された。
6.文化省のビルも今朝、こなごなに。
7.首相執務室のビルも空襲され完全に破壊。
8.民事行政の主要ビルも完全破壊。
9.地元メディアが報道していないため私が把握できていない複数ヶ所に何度かの攻撃が実行されている。夜間、ヘリコプターが複数回にわたり攻撃するのを目撃。
10.ジャバリーヤ青年スポーツセンター(UNRWAの施設)が、空から直撃された。

11.サライヤ政府センター近くの空き家が空襲され破壊。
12.ゼイトゥーン地区で移動中の車体が攻撃され破壊、男性2人、子ども1人が死亡。

13.下校途中の高校生の姉妹2人が、空爆を受け死亡。
14.いつかの警察署が再度、攻撃される。
15.イスラエルはジャーナリストおよび記者に対し自宅もしくはオフィスにとどまること、従わない場合は攻撃目標にすると公式に伝達。ガザで起きていることをメディアに報道させないためだ。
16.病院二つが標的に。ファタ病院はまだできたばかりで操業していなかったが、空から攻撃された。もう一つのほうは小さな個人経営の病院。テル・エル=ハワーのアル=ウィアム病院も標的にされた。
17.ベイト・ハヌーンの庁舎も昨晩、破壊された。
18.ラファの自治体のビルも昨晩、破壊された。
19.ラファの庁舎も昨晩、標的にされた。
20.ラファのハシャシュ地区が昨晩、二度にわたり攻撃された。いずれもミサイル2基によるもの。2回目の着弾で周囲15軒の家々が破壊される。
21.ゼイトゥーン地区のグランドにミサイル一基、着弾。
22.ラファ国境地帯にある40個のトンネルに対し空から攻撃、トンネルすべてを破壊。
23.ビーチ難民キャンプの警察署、完全に破壊。
24.旧エジプト・ガザ総督の邸宅も空と海からミサイル攻撃を受け完全に破壊。

続報
ガザの負傷者のための民間協会が破壊された。ガザとハーン・ユーヌスにあるアル=ファラフ慈善協会の二つの建物も破壊された。

続報2
数分前、ウンマ大学の新しい小さな校舎が1棟、攻撃を受け、破壊された。


Sent: Monday, December 29, 2008 8:09 PM
Subject: More attacks on Gaza!

****** 転送・転載歓迎 ******

今日、エジプトで、イスラエルのガザ侵攻に抗議する大規模な民衆デモ。

今日、ガザ侵攻に抗議するパレスチナ人(イスラエルの1984名のアラブ系市民)による複数のデモ。
イスラエル警官40人が負傷、140人のパレスチナ人がイスラエル警察に逮捕。

イスラエル軍から今晩、シファー病院の病棟1棟を爆撃するという脅迫電話。さらに多くの人々を正真正銘のパニックに陥れる。

アラブ連盟は、次の金曜に開催予定だった≪緊急非常≫サミットを日曜に延期。



Sent: Tuesday, December 30, 2008 2:06 AM
Subject: Israeli war on Gaza at Christmas!

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2008年12月30日0:59(現地時間)

ガザ地区に対する急襲はなおも続いている。ハーン・ユーニスにさらなる襲撃。昨晩、10回以上も。うち2回はハーン・ユーヌス自治地区の建物に対して。
ガザ市では、シュジャイヤ地区(ガザ市東部)の古いモスクが攻撃され破壊された。
ガザ北部では、ロバに引かれた荷車が空襲され、避難途上の一家が死亡。だが、発表によれば、攻撃されたのはグラッド・ロケットを積載した車だという!ことの真相はと言えば、不運な一家が家財道具を荷車に載せてロバに引かせていたに過ぎないのだ!
毎時間のようにイスラエルの爆撃でさらなる数の民間人が死んでゆく。
イスラーム大学と予防安全保障局の一群の建物に新たな攻撃。アル=アズハル大学の校舎も被害に見舞われた。

イ スラエルのヘリや飛行機が今も頭上を飛びかっている。今晩もガザに対してさらなる攻撃があるにちがいない。ガザのパレスチナ人は対空兵器など何一つ持って はいないというのに!これが私たちにとっての新年のスタート、これが私たちの「ハッピー・ニュー・イヤー」、これが、失敗に終わった恥知らずのブッシュ政 権と民主主義が私たちに送るラスト・メッセージなのだ!
昨日、カイロでは大規模なデモがあった。デモ参加者が叫んだのはムバーラク大統領を非難するスローガンだった。裏切り者ムバーラク、ムバーラクに死を、イスラエルはナイルの地から出て行け、といった敵意に満ちた言葉の数々。



Sent: Tuesday, December 30, 2008 7:59 PM
Subject: 'Gaza strike is not against Hamas, it's against all
Palestinians'


****** 転送・転載歓迎 ******

2008年12月30日6:27PM(現地時間)

2008年12月30日、ガザは5分間で20基のミサイルによる爆撃。同夜、ほかにも20ヶ所が攻撃される!添付の写真は最初の攻撃のもの!
パ ルテル〔パレスチナの電話会社〕の録音メッセージが、パレスチナの外から有線および携帯電話にかかってくるパレスチナ人市民に対する脅迫電話に注意するよ う警告している!分からないが外部の誰かが私に電話をかけようとしていた。だが携帯は電気がないため使用不能で、発電機を作動させるのは、外界に発信する ためだ。
さまざまな無人機が私たちの頭上から立ち去る気配はない。今まさに、付近のどこかが攻撃された。爆撃が膨大な回数に及ぶため、どこに着弾したか、もはや見分けることができない。ガザ市内だけでこの状態だ。ほかの地域も言うまでもない。
地元メディアのニュースによれば、イスラエルの地対地ミサイルがブレイジュ難民キャンプに、また砲弾が何発かハーン・ユーニス東部に撃ち込まれたという。ガ ザ・ワーディ東部では(ガザ・ワーディは小さな村だ)、民家が1軒、空爆された。爆発で2人が亡くなり、ほかは負傷!公式の死者数は390に達し、負傷者 は約1800人、子どもをはじめ膨大な数の民間人が含まれている!
アル=カッサーム旅団が今、記者会見で新たな闘いの誓いを立てている。イスラエル航空機および無人機が空で広範囲にわたり活動しているにもかかわらず、彼らは150発のロケット弾を発射したという。ハッピー・ニュー・イヤー!


Sent: Wednesday, December 31, 2008 1:27 AM
Subject: FW: 30 Dec. night bombing of Gaza

****** 転送・転載歓迎 *******

2008年12月30日 8:59PM

今晩の猛爆撃がたった今始まった。民家や政府関連の場所が狙われている。またもテル・エル=ハワが狙われている!ベイト・ラヒア、ジャバリーヤ村、ハーン・ユーニス、ラファにも攻撃。イスラエルはラファ国境地帯のトンネル200本を破壊と発表した。
ある男性は攻撃のひとつに巻き込まれ、まる1日行方不明となり、家族は3日間、喪に服した。今日、その男性がシファー病院の集中治療室で存命中であることが判明した。スドゥキ・ハンマードだ!
これ以上、新たな攻撃の波について伝えることができない。民家一軒が今まさに燃えている!なんということだ!


Sent: Wednesday, December 31, 2008 3:59 AM
Subject: Bobming again!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

******* 転載・転送歓迎 *******

2008年12月30日 11:56PM

ミリヤム・クック先生(デューク大学)、ご厚意とお気遣い、感謝します。
幸いなことに、ほんの10分前に、この5日間で初めて電気が復旧した。ガザは今、午前零時。無人機の唸り声が耳障りとはいえ、ミサイルがそこらじゅう、目と鼻の先やはるか彼方にシャワーのように降り注ぐことに比べれば何でもない。
20 分前、付近で軍用ヘリによる攻撃があったが、どこだか場所を特定できない。燃えた家は、近所にある政府関係の建物の近くだ。私が住んでいるテル・エル=ハ ワーは政府関係の建物が数多く集まっている地域だ。それらの建物の多くが一度ならず攻撃されている!今やガザの80%以上が停電している!
実を言えば、ガザのいたるところでパニックが起きている。多くの民家が、故意あるいはその他で、攻撃されているのだ。ガザに対する今回の軍事攻勢で42人の子どもたちが殺された。これらの子どもたちがハマースの活動家でロケット弾を発射しているというのだろうか!
ハ マースのアル=カッサーム旅団には1万2千人がいると思う。その中核は、まだ何の戦闘もしておらず、依然、士気と強度を保っている。一方、主たる犠牲者は 警官隊、民間の労働者、子どもや学生をはじめとする無辜の人々だ。イスラエルが攻撃しているのはホテル、スポーツセンター、空き家、パスポートの発給や税 関、税務に使われていた政府関係の建物である。彼らは庁舎や、ガザではまだだが、町々や村々の役所を攻撃している。彼らはまた10のモスクを攻撃し、うち 6つは完全に破壊された。だが、いずれの場合も、モスク周辺は著しい害を被った。ジャバリーヤ難民キャンプではある家族の5人姉妹が、モスクの壁が崩れ落 ち、瓦礫の下敷きになって殺された。

世界じゅうの人々が、ムスリムの国々でさえも、楽しい時を過ごしているはずのクリスマスに何が起きているのか、書かれねばならない多くのことの、これはごく一部である。

みなさんが楽しいクリスマスと良いお年を迎えられますように。

アブデルワーヘド教授
芸術人文学部英文科
ガザ・アル=アズハル大学


Sent: Wednesday, December 31, 2008 6:56 AM
Subject: RE: Bobming again!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


***** 転送・転載歓迎 ****

2008年12月31日 8:29AM(現地時間)

ガザ地区では何時間も雨が降り 続いている。この新たな状況を受けて、イスラエルの無人機、無人飛行機およびヘリコプターが空から姿を消した。だが、イスラエルの戦車および大砲から何回 にもわたって砲撃がある!とはいえ、睡眠を中断されずに何時間か眠ることができた!子どもたちは緊張と恐怖と不安からわずかながら解放された。ガザは見捨 てられた街のようだ!

アブデルワーヘド
ガザ・アル=アズハル大学
芸術人文学部英語学科教授

Sent: Wednesday, December 31, 2008 3:29 PM
Subject: Gaza rain and military operations!

****** 転載・転送歓迎 *****



嘆きと悲しみと死と 2009年元日のガザ

2009年1月1日 6:34PM

2009年元日のガザはどのような姿か? 

死がガザを覆い尽くしている。嘆きと悲しみが2009年という新年の挨拶なのだ。

血と大量の死体の匂いがする!毎分のように悪い知らせが新たに届く。

爆発音、爆撃、ミサイルの飛来音、崩壊、荒廃、イスラエルの無人機、

アパッチヘリその他の軍用ヘリ、F16型戦闘機、足元を揺るがす大地。

破壊の跡がいたるところに。死体、千切れた四肢、泣き叫ぶ子ども、

幼子や夫を探し求める母親。

どこに行けばいいのか、どこに隠れればいいのか、誰にも分からない!

イスラエルの攻撃のもとでは、安全な天国などどこにもありはしない。

市民社会の施設さえ標的にされた。法務省、教育省、文化省が破壊された!

モスクも手ひどくやられた。うち6つは過去のものになってしまった。

これらモスク周辺の何十という家も蹂躙され、粉砕された。

人々は死に、また傷ついた。今日、2009年1月1日までに、攻撃で2000人以上が負傷し、


420人以上が殺された。この数字には50人を上回る子どもたちが含まれている。

今日、ガザ市だけで、20回以上の空襲が実行された!最後の攻撃で、

ジャバリーヤ難民キャンプの4階建ての建物が破壊され、少なくとも15人が殺された!


このメッセージを書いているさなかにも、ガザ市北部、シェイフ・ラドワーンで5階建ての建物が

数分前、イスラエルの軍用機によって粉々に破壊されている!

爆撃についてこれ以上、書き続けることができない、たった今、3回目の大爆発が起こった!


Sent: Friday, January 02, 2009 1:34 AM
Subject: Sorrow, sadness and death in Gaza 2009

*****転載・転送歓迎*******

ガザが再び燃えている

2009年1月1日10:45PM

法務省(新築)、教育省(新築)、囚人問題省、立法評議会(新築)、

両替所3軒、モスク3つ、民家3軒、移動中の車2台、そしてその他の建物も、

空と海から、二度、三度と攻撃された。古い地元の石鹸工場も今朝、攻撃された。
無人機とF16が何機か今まさに空を飛行中だ。朝には20機もの航空機が

空にあった。昨夜、ガザの人間は1分たりとも眠れなかった!

イスラーム大学のイスラーム研究の教授でハマースの指導者であるニザール・

ライヤーン博士が今日、殺された。F16がジャバリーヤ難民キャンプ中央部

にある彼の4階建ての自宅を爆撃したのだ。彼の4人の妻たちと9人の子どもたちも

いっしょに殺された。これまでの捜索で彼の家族14人が瓦礫の下敷きとなっている

ことが判明している。同地区の住居多数が大きな被害を受けている。

いくつかは人間が暮らせる状態ではなくなってしまった。

ライヤーン博士は前にイスラエルが侵入したとき、戦闘で息子二人を亡くしていた!

あらゆる形で、毎分のように、ガザが再び燃えている!


Sent: Friday, January 02, 2009 5:45 AM
Subject: Gaza is burning again

****** 転送・転載歓迎 ******

真夜中のガザ


2009年1月2日 1:41AM



完全な暗闇だ。ガザ市内の80%以上がすっかり闇に覆われている。

この暗闇のなかでは自分の指さえ見えない!

一方、家の外では、無人機が頭上で唸り、軍用ヘリが空を徘徊している。

家のなかに目を戻せば、子どもたちは就寝時間になっても床につきたがらない!

悪夢や爆撃、爆発を恐れているのだ。当然のことだ!



ルーティンとなった航空機の音が6日以上にわたり昼夜を問わず続いていたが、

それが突然、消えた。・・・爆発音。・・・継続する爆発音。・・・一連の爆発。

・・・ほかにも身の毛のよだつ爆発が複数。・・・爆風・・・遠くで燃え盛る炎。

・・・子どもたちがベッドから飛び上がる。恐がって・・・震え上がって・・・不安そうに・・・

どうしたらよいか分からずに!どこかに身を隠したい、でも、行くところなどないのだ。




まるでマットレスの下で爆発音がしているみたい、どうしたらいいの?と再び訊ねる。ただ待つしかないんだ!だが、どうしたら子どもに待つことを納得させら れるだろう?しかも、何を待つというのだ? 今度は、救急車と消防車のサイレンが聞こえてくる。それでようやく我にかえる。自分がガザにいて、小さな発電 機を動かして2009年新年に世界に向けてメッセージを書いているのだということに。

Sent: Friday, January 02, 2009 8:41 AM
Subject: What Gaza is like in the middle of the night?
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2009/1/11

イスラエルという国はいったい、どうなってしまったのだろう・・  イスラエルとパレスチナ、中東

*下記のサイトで、イスラエルのガザ攻撃について連日、報告されているが、そりゃ、戦争なんだから常軌を逸しているのだろうとは思うが、それにしてもちょっと今回のイスラエルの軍事行動はあまりに尋常なものではないようだ・・。

ガザ攻撃11日目 こんなことまでするなんて!
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200901070518.htm

ガザ攻撃12日目 また一家が殺されている
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200901080503.htm

ガザ攻撃13日目 死んだ母親と衰弱したこどもたち
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200901090338.htm

ガザ攻撃14日目 「集めておいて、一度に殺す」
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200901100445.htm

*これらの記事をみると、イスラエルは「民間人の攻撃はなるべく避けている」どころか、人々を避難させて一箇所に集めておいて、そこを攻撃する・・という戦術をとっているのではないか?と疑われる。そして、どうも今回の犠牲者は子供が多いようなのだけど、これも意図的に子供達を集めておいてそこを攻撃しているのではないか?という疑念さえ、沸いてくるのだ・・。「ハマスがそこに潜り込んでいたから」「ハマスが民間人を人間の楯にしているから」という理屈をつければ(本当にハマスの人間がいたのかどうかは定かではない)なんでもありなのか!? 本当にイスラエルという国はいったい、どうなってしまったのだろうか?
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2009/1/5

「連中はもうどんなことをしてもいいと思っている」エヴァ・バートレット  イスラエルとパレスチナ、中東

◇「連中はもうどんなことをしてもいいと思っている」

エヴァ・バートレット
エレクトロニック・インティファーダ/Live from Palestine
2009年1月3日



直前のF-16の爆撃で煙と土埃がもうもうと舞い上がる中、必死に避難する一家がいる。ジャバリヤのパレスチナ赤新月社(Palestine RedCrescent Society:PRCS)の救急車受付には、恐怖におののきながら家から避難する住民たちからの電話が殺到している。新しい年。新たなナクバ(大災厄)。でも、この光景は目新しいものではない。イスラエルは今またガザを爆撃し、世界はその横で、ガザをぐるりと囲んでいる電流の通ったフェンスや西岸地区を分断しゲットー化している壁とは無縁の、安全なフェンスの上にのんびりと座っている。のんびりと座って、これまでの長期にわたる封鎖でほとんど死にかけていたガザの人たちをイスラエルが次々と虐殺していくのを正当だと言っている。

今夜は救急車4台に同伴。昨夜は2台だった。救急車は、できたての瓦礫の山を巧みによけながら、縫うように、人為的に作り出されたゴーストタウンの中、明りのいっさい消えた道路(ガザ中の道が同じような状態だ)を走っていく。

こんなことはどう考えたってありえない、信じられない。皆殺しではないか。「連中はもうどんなことをしてもいいと思っている。気が狂いかけているんだ」と救急スタッフは言う。

家の残骸、モスク、学校、店の残骸。パニック状態で、死ぬのだけは免れようと避難する住民たちの姿がそこここに見える。前夜、またも多くの家が爆撃を受けて、今朝から、さらに大勢の人が避難を始めた。私も多くの残骸をまのあたりにした。今朝、イスラエル軍が撒いたビラに、集団的懲罰として北部一帯を爆撃すると書いてあり、住民たちはそれを信じた。今、ジャバリヤの複数のPRCSステーションにはどこにも明りはついていない。つい先ほど停電してしまったのだ。寒さと闇の中、戸外の爆裂音はいっそう大きく響きわたる。

砲撃で立ち昇る刺激性の煙が空気を汚していく。戦闘機と戦車とブルドーザーと戦艦で完全に包囲されているという感覚がどんどん強まっていく。ガザ攻撃の最新ニュースが流れる。ガザ市のパレスチナ・モスクの近くの孤児院が爆撃された。次はパレスチナ・モスクだと皆が口をそろえて言う。すでに少なくとも 10のモスクが破壊されている。今日のイブラヒーム・アル・マカドマ・モスクの爆撃で死んだ人は11人、怪我をした人は50人。死者も負傷者も果てしなく増えていく。

北西部からの、そして、この救急ステーションから遠く離れた東部からの救助を求める電話は、返事ができないままにやり過ごさなければならない。救急スタッフはICRC(赤十字国際委員会)経由でイスラエル相手に調整をしなければならない。なんと痛烈な皮肉だろう。占領者はガザから出る許可を与えず、占領者は侵攻し、その侵攻者は次々に人を殺し、重傷を負わせ、そして、あろうことか、自分たちが殺し、怪我を負わせた人たちを救急車が搬送する許可を与える権限まで持っているのだ。

信じられないという思いが続いている。重い爆発音とアパッチヘリのプロペラ音も、夜の闇に撃ち込まれる銃撃のスタッカートも、結末のわからないまま、どことも知れない標的を直撃したミサイルの炸裂音も、何もかもが、ただひたすら信じられない。



エヴァ・バートレットはカナダ人の人道活動家、フリーランサー。2007年、西岸地区の各地に8カ月、カイロとラファ・クロッシングに4カ月滞在。 2008年11月に第3次フリー・ガザ運動の船でガザに到着したのち、現地にとどまり、国際連帯運動(ISM)の一員として活動を続けている。現在、ISMメンバーは、救急車同伴活動を実施し、イスラエルのガザ空爆・地上侵攻の目撃証言を現地から発信している。

翻訳:山田和子

http://palestine-heiwa.org/news/200901042326.htm
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2009/1/5


あまりの事態の展開にいったい、どうすればいいのか・・。
また優柔不断なことしか書けないでしょうが、とりあえず思い浮かぶことをちょっと書いてみます。

ハマスに対する評価は人によって意見が分かれるところなのかもしれませんが、イスラエルが現在、行なっているガザ侵攻が間違っているということはたしかなことのように思えます。
仮にハマスのロケット弾から自国民を守るため・・というロジックを一理あるものと認めたとしても・・イスラエルがこのようなことをしていたら、ハマスを支持するパレスチナ内での団結をより強くして、ロケット弾による反撃をさらに強くするだけのように思えます。つまり、逆効果にしかなりません。
現時点でもすでに泥沼化しているイスラエルーパレスチナ情勢をさらに泥沼化させているだけのように思えます。こんなことをしているイスラエルは、いったい、どうするつもりなのか、完全にビジョンというものを失ってしまっているのではないでしょうか?
ビジョンをなくしてしまっているのはハマスではなくイスラエルのほうなのかもしれないと思います。こんなめちゃくちゃな戦争を多くの国民が支持しているのですから、未来に対するビジョンを失ってしまっているのはイスラエル国民のほうなのかもしれません。
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2009/1/5

イスラエル、ガザ侵攻関連ニュース(2009年1月4日、その3)  イスラエルとパレスチナ、中東

イスラエル軍、ガザに地上侵攻=ハマス抗戦、犠牲者急増−「テロ設備」の打撃狙う
1月4日21時2分配信
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2009/1/5

イスラエル、ガザ侵攻関連ニュース(2009年1月4日、その2)  イスラエルとパレスチナ、中東

調停探り中東歴訪へ サルコジ仏大統領
1月4日17時58分配信
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2009/1/4

イスラエル軍の暴挙、止まらず!ガザ、地上戦に・・(2009年1月4日、その1)  イスラエルとパレスチナ、中東

*イスラエル軍の暴挙、ついに地上戦に・・。アメリカ政府は傍観・・というより、露骨にイスラエル擁護、ハマス非難の姿勢(ブッシュ現大統領のみならずオバマ新大統領のそのような意向の模様。オバマ、早くも馬脚をあらわしたか?)で、もはやアメリカ政府は戦争を進める共犯者と言える。この世界は狂っている。

(ニュース)
イスラエル軍、地上戦へ準備着々
ハマス側は抗戦の構え

2009年1月4日0時28分

パレスチナ自治区ガザとの境界に近いイスラエル南部で、地上戦に向けた道路整備に追われるイスラエル軍兵士ら=井上写す


 【スデロト(イスラエル南部)=井上道夫、エルサレム=古谷祐伸】イスラエル軍が3日、パレスチナ自治区ガザへの空爆に加え地上からの砲撃も始めたことで、緊張が一気に高まりつつある。イスラエル軍は地上戦に向けた準備も着々と進めているが、ガザを支配するイスラム過激派ハマスも強気の姿勢を崩していない。

 3日夕、ガザ北部との境界に近いスデロト近郊で、イスラエル軍がガザに向けて砲撃を開始し、攻撃は新たな展開を見せ始めた。スデロト近郊のガソリンスタンドの従業員は「空爆はずっと続いているし、数日中に地上戦が始まるかもしれない」と不安そうに話した。

 ガザ周辺からエルサレムなどの主要都市へ向かう幹線道路には、24時間態勢で警戒にあたるパトカーや軍用車両が多数配置され、ガザとの境界付近には戦車や装甲車が集結している。大型トラックが次々に砂利を搬入し、突入に向けた道路整備を兵士らが急ピッチで進めていた。

 さらにガザ北部の境界に近づこうとすると、検問所の警官が「通行止めだ。引き返せ」。イスラエル軍は先月27日の空爆開始以降、ガザ周辺のイスラエル領を軍事制限区域に指定。取材可能な場所は日ごとに狭められている。

 イスラエル軍の空爆にもかかわらず、ハマスのロケット弾攻撃はやまない。3日も午前中に迫撃砲やロケット弾計15発が着弾。空爆開始から計約470発がガザから撃ち込まれている。

 空爆でハマスの攻撃が止められない場合には、イスラエル軍が地上戦に踏み切る可能性がある。ハマス政治部門の在外指導者メシャール氏は2日夜のテレビ演説で「イスラエルが地上戦という愚挙に出るなら、暗黒の運命が待ち受けるだろう」と語り、徹底抗戦の姿勢を示した。

 国連は犠牲者の25%以上が民間人だと指摘。国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、ガザに住む150万人の8割に人道援助が必要な食糧危機が起きている。
http://www.asahi.com/international/update/0103/TKY200901030098.html

ガザ:イスラエル、主要道路を砲撃 地上侵攻を準備か

 【エルサレム前田英司】イスラエル軍は3日午後、イスラム原理主義組織ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザ地区に対し、先月27日の空爆開始以降、初めて地上から砲撃を加えた。イスラエルのメディアによると、ガザを縦断する主要道路を標的にしているとの情報もあり、地上侵攻に向けた準備の可能性が高い。

 ガザ境界付近には地上侵攻に備え、すでに約1万人のイスラエル軍部隊が集結している。AFP通信によると、ガザで放送するハマス系のテレビやラジオが電波妨害を受けているという。

 シリア亡命中のハマスの指導者メシャール氏は2日夜、テレビで演説し、イスラエル軍の地上侵攻を想定した戦闘準備は整ったと表明し「徹底抗戦」を宣言。ハマスはイスラエル領内へのロケット弾攻撃を続けている。

 これに対し、イスラエル軍は3日も空爆を継続し、新たにハマス軍事部門の幹部を殺害した。海上からの攻撃も加えた。米政府はイスラエル軍の地上侵攻について「イスラエル自身が決断すること」と事実上、黙認する姿勢を示している。

 AFP通信によると、3日までのパレスチナ人死者は442人に達した。国連はこの死者数の少なくとも4分の1が民間人と推計している。
http://mainichi.jp/select/world/news/20090104k0000m030054000c.html

ガザ:イスラエル軍 地上侵攻を開始

3日、ガザへの地上侵攻を開始したイスラエル軍=ロイター

 【エルサレム支局】イスラエル軍は3日夜(日本時間4日未明)、パレスチナ自治区ガザへの地上侵攻を開始した。軍報道官が米CNNテレビなどに確認した。イスラム教原理主義組織ハマスのロケット攻撃陣地の制圧が主な目的。軍当局によると、作戦は長期間に及ぶ予定だという。先月27日に始まり、死者が440人を超えた対ガザ攻撃は、さらに拡大した。

 ロイター通信によると、ガザ北部ベイト・ラヒヤの住民が、戦闘ヘリを伴った戦車が境界のフェンスを越えて侵攻を開始するのを目撃した。一部の戦車は砲撃を行っていたという。ガザの別の場所でも侵攻が始まったとの情報もある。

 イスラエル軍報道官は「歩兵、工兵、海軍も関与している」と説明、標的が多いため作戦は長期間に及ぶとの見通しを示した。侵攻開始を受け、イスラエル当局は数万人の予備役の追加招集を発表した。

 リブニ・イスラエル外相は地元テレビに「今回の作戦が長期的な平穏をもたらすことを期待している」と述べ、ハマスに対する軍事的圧力を強めて停戦交渉を有利に進める意図を示唆。今後、数次にわたる作戦が必要になる可能性もあると語った。

 ハマスは侵攻作戦を激しく非難、ガザ領内の交戦でイスラエル兵士数人を殺害したと発表した。
http://mainichi.jp/select/world/news/20090104k0000m030095000c.html

イスラエル軍地上部隊、ガザへの侵攻開始 武装した数十人のパレスチナ人を殺害

イスラエル軍は3日、パレスチナ自治区ガザに地上部隊を侵攻させた。
イスラエル軍は、イスラム原理主義組織「ハマス」がロケット弾を発射している場所を制圧するのが目的だとしていて、AFP通信によると、イスラエル軍はガザ地区への地上侵攻後、武装した数十人のパレスチナ人を殺害したという。
イスラエル軍の攻撃によるパレスチナ人の死者は、これまでに460人を超えている。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn/20090104/20090104-00000925-fnn-int.html

米大統領「一方的停戦、受け入れられぬ」 イスラエル擁護鮮明
1月4日8時1分配信
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2009/1/3

ガザ攻撃はハマースに対してではない、全パレスチナ人に対する攻撃だ(アミラ・ハス、ハアレツ紙)  イスラエルとパレスチナ、中東

ハアレツ紙は、イスラエルの新聞です。
************

ガザ攻撃はハマースに対してではない、全パレスチナ人に対する攻撃だ

アミラ・ハス 
2008年12月29日
ハアレツ紙


日曜午後3時19分。ミサイルが向かってくる音が電話越しにも聞こえる。続いてもう一発。脅えた子どもたちの叫びがそれに重なる。ガザ市テル・アル=ハワー地区。高層アパートがひしめく。どのビルにも何十人という子どもたちが、そしてどのブロックにも何百人という子どもたちがいる。

子どもたちの父親であるBは、近所の家から煙が上がっていると言って電話を切る。1時間後、2軒のアパートがやられたと彼は言う。1軒は無人だった。誰が住んでいるか彼は知らない。もう1軒は、負傷者が出たが、ロケット弾の発射を担当するメンバーの家だ。だが、幹部や重要人物というわけではない。
日曜日正午、イスラエル空軍がガザのナショナル・セキュリティ・サービスの一群の建物を爆撃した。ガザ市の中央刑務所もそこにある。3人の被収容者が殺された。うち2人はファタハのメンバーと思われる。3人目はイスラエルに協力した廉で服役していた。ハマースはガザ地区にある他の刑務所の大半から被収容者たちを避難させていたが、この監獄は安全だと思ったのだ。

日曜日午前零時、Sは電話の音に起こされた。「どっちみち眠っていたわけじゃないんだ」と彼は言った。「受話器をとると、アラビア語の録音が聞こえた。『武器弾薬を自宅に置いている者は誰であれ、家を爆撃することを警告する』と」。

近所に住むある家庭は家族3人を殺された。3人とも20代の若者だった。彼らの誰ひとり武器や弾薬など持ってはいなかった。彼らがただ通りを歩いていたところ、イスラエル空軍が通りすがりの車を爆撃したのだ。別の隣人は16歳の娘を亡くした。その姉は重傷を負った。イスラエル空軍が、パレスチナ自治政府の予防安全保障サービスがかつて使っていた建物を爆撃したのだが、それは彼女たちの学校のすぐ隣だった。

Sは、ガザの市警本部近くに事務所を構える友人を訪ねたとき、土曜日の爆撃の一部がもたらした結果を目にした。その攻撃で殺された一人はハサン・アブー・シュナブ、元ハマース幹部のイスマーイール・アブー・シュナブの長男だった。
イスラエルが5年前暗殺した老アブー・シュナブは、2国家による解決に賛意を表明した最初のハマース政治家の一人だった。ハサンは、地元の大学に職員として勤めながら、警察のバンドで演奏するのが趣味だった。土曜日、爆弾が直撃したとき、彼は警察官の卒業式で演奏しているところだった。

「70 人の警官が殺された。全員、ハマースのメンバーじゃない」とSは言った。Sは反ハマースだ。「ハマースを支持していた者たちにしても、職を、給料を求める若者たちだった。彼らは生きたかったんだ。だが、そのために彼らは死んでしまった。一撃で70人。この攻撃はハマースに対してじゃない。われわれ全員、パレスチナ人全体に対する攻撃だ。自分の同胞が、そして自分の郷土がこんなやり方で破壊されてもいいと思うパレスチナ人など一人もいやしない。」

29/12/2008


Amira Hass / 'Gaza strike is not against Hamas, it's against all
Palestinians'
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2008/2/2

バレンボイム氏の挑戦  イスラエルとパレスチナ、中東

ガンバれ!バレンボイム!

(ニュース)
指揮者バレンボイム氏に名誉市民権 パレスチナ自治政府
2008年01月15日10時38分 asahi.com

 イスラエルとパレスチナの和平に取り組む国際的な指揮者兼ピアニストのダニエル・バレンボイム氏(65)にこのほど、パレスチナ自治政府から名誉の「市民権」と「パスポート」が贈られた。

 アルゼンチン生まれのユダヤ人でイスラエル国籍の同氏は12日、市民権授与が発表されたパレスチナ自治区ヨルダン川西岸のラマラで「イスラエルとパレスチナの人々の運命はつながっている。私が市民権を得られるのは、共存が可能だということを示している」と述べた。

 同氏はパレスチナ出身の思想家、故エドワード・サイード氏との出会いをきっかけに、アラブとイスラエルの若者の混成オーケストラを99年に結成した。「相手の言葉に耳を傾けなければならない。互いへの無知こそが、平和を遠ざける」というのが持論。ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)のヒトラーが愛好したワグナーの作品を01年にイスラエルで演奏するなど、タブーの打破も試みている。

 04年には、世界的な貢献を認めるイスラエルの「ウルフ賞」を贈られた際の記念演説で「(ホロコーストなど)抑圧に満ちた歴史を持つユダヤ人が、隣人の苦難に無関心でいられるのか」とパレスチナ占領を批判し、イスラエル政府を困惑させた。

 パレスチナ国家に反対するイスラエルの右派からは目の敵にされ、「イスラエルの市民権を取り上げろ」と叫ぶ国会議員も出ている。
http://www.asahi.com/international/update/0115/TKY200801150052.html


【音楽の政治学】バレンボイムの“正論” パレスチナ
1月27日15時31分配信 産経新聞

1月12日、パレスチナ自治区ラマラで開いたコンサートで、ベートーベンのピアノソナタを弾くダニエル・バレンボイム氏(撮影・村上大介)
 「イスラエルとパレスチナ、ふたつの人々の運命は結びつけられている。軍事的解決はないのだ。私は今夜、ラマラの人々のためにピアノを弾きに来た」

 ドイツのベルリン州立歌劇場の音楽総監督、ダニエル・バレンボイム氏(65)は今月12日夜、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラで開いたピアノ・リサイタルでこう語り、大喝采を浴びた。

 著名なユダヤ系ピアニストで指揮者としても活躍する氏はイスラエル人でありながら、自国のパレスチナ占領政策を、「倫理的におぞましく、戦略的に誤っている」と痛烈に批判する。

 2004年、人々の友好に貢献した功績に与えられるイスラエルのヴォルフ賞を受賞したときのこと。氏は同国国会で行われた受賞演説でイスラエル独立宣言を読み上げ、こう続けた。

 「心の痛みを感じながら、皆さんに問いかけたい。征服と支配の立場が果たして、イスラエルの独立宣言にかなっているのか。他民族の原則的な権利を犠牲にすることが代償なら、ひとつの民族の独立に道理というものがあるのか。ユダヤ人の歴史は苦難と迫害に満ちているが、隣の民族の権利と苦難に冷淡であってよいのか」と。会場にはどよめきが広がった。

 氏はこうした信念を行動に移し、1999年には、イスラエルとアラブの若い演奏家で組織する「ウエスト・イースタン・ディバン・オーケストラ」を創設、毎夏、世界各地に演奏旅行している。イスラエルとレバノン、シリア、ヨルダン、パレスチナなどの若者が参加、2005年にはついに、ラマラでのコンサートを実現させ、記念碑的な演奏はDVDに収録された。

 12日のリサイタルは、ドイツの篤志家たちからパレスチナにコンサート・ピアノが寄贈されたのを記念したもので、バレンボイム氏はベートーベンのソナタ3曲を演奏し、席上、パレスチナ自治政府から氏に「名誉市民権」と「パレスチナ旅券」が授与されたことが公表された。

 バレンボイム氏は演奏後の記者会見で、「音楽は政治的問題を解決できない。だが、知ること、理解し合うこと、それがなければ何も始まらない」と共存への信念を改めて強調した。

 最近は、音楽の活動拠点でも闘っている。冷戦の名残であるベルリンの東西3つの歌劇場の統廃合問題では、「ドイツ人は『首都』が何たるかを分かっていない。ベルリンはかつてビスマルクとヒトラーが支配した。この街が(旧東西ベルリンの雰囲気を残す)多様な音楽文化を失えば(文化の薫りが薄い巨大商業都市の)フランクフルトと同じになってしまう」と叫ぶ。

 戦後約60年たった今も反ユダヤ主義の苦い記憶とナチス問題を克服しきれていない首都でのこうした主張は、ドイツ人の耳にどう響いているのだろうか。(ヨルダン川西岸ラマラ 村上大介、ベルリン 黒沢潤)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080127-00000920-san-ent
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