旭川ダムでの傷心を、母なる山田ダムで癒してもらおうと釣行したところ、逆に傷口に塩を塗る結果となってしまいました。
現場に到着し、早速ポイント巡り。ダムサイト⇒奥広田⇒野田原⇒紀ノ国⇒山田橋。どこもジャコ(魚)っ気がありません。それならと、ロケーションの気に入っている山田橋に入釣しました。
今日は、天気予報通りの雨。気合を入れて、何度も何度もエサ打ちを繰り返すも、ウキは“悲しき雨音”を伝えるだけです。
13尺1本半の床を、ウキ1本分切って様子を見て来たが、いっこうに埒(らち)が明かない。しびれを切らして、上バリトントンに変更。すると、サワリが出て来た。『コイの仕業でなければよいが…)しかし、悪い予感は見事に的中。気持ちいいアタリで乗って来たので、一瞬期待したが、ぬか喜びに終わってしまった。ゆうに90センチ超えしていそうな巨ゴイ、まともに取り合っていては、竿が持たない。タイミングをみはからって道糸を掴み、ハリスを切り、竿とウキを守った。
ハリスをくくり直したところで、1拍置こうと、カミさんに『生きてるよ』コール。両手を空けておきたかったのと、周りに誰もいなかったので、スピーカーで会話。すると、ウグイスの鳴き声が聞こえたらしく、『キレイに鳴いてるね!』。『ところで釣果は?』。『♪ZEROー♪』。泣きたいのは、こちらの方だ。
電話を終えると、急に場所替えの気分になった。そこで今朝、ポイント探索中に再会した“ライオン親分こと法師様”に電話を入れる。そこで、おいしい情報を仕入れる事が出来た。
『野田原やったら、朝あんなに見たのに!』。
『時間かけて見てたのは、知ってるけどね!』。やはり、あの場所に駐車していたのは、氏の車だった様だ。私は、あのポイントの様子を見たには見たが、観てなかった様だ。
『うーくやしい!』。そう自分の不甲斐なさを嘆くと、法師様が一言おっしゃった。
てな訳で、野田原へ転進。ポイントへ降りて行くと、そこには“普賢岳さん”“オイ青島さん”“11時の男さん”“法師様”の4人のお歴々が竿を並べておられた。
皆さん短竿で臨んでおられたが、おいしい思いをしているのはお1人だけだった。その方の釣り座は、川がカーブするちょうどその頂点で、対岸との距離が一番狭い所だった。“法師様”の話を私なりに解説すると、水中に没している竿先の台地の切れ目と、その先のミオ筋までの間の微妙なカケアガリ部分が、ヘラブナの通り道と交差しているからではないか?と言う話だった。つまり、アタリの出ない他の3人の仕掛けは、そのピンポイントのラインに届いていないという事だと理解した。
ならば、新規参入の私はどうすべきか?川面をみつめて、そのラインを引いて行くと、空いている釣り座とそのラインに届く竿の長さがイメージ出来た。シンデラボーイの釣り座がカーブの頂点とするなら、私の釣り座はその真逆の位置で、ラインに届かす為には長竿という結論だ。
私は、写真の場所で18尺を出した。1本半程で床(底)が取れる。エサを付けている時の重みで、下バリだけが床に着くか着かないか位のイメージで、攻めるタナを決めた。30分程でサワリが出始めた。そして、さらに30分程経った時に、ウキが消し込んだ。しかし、一瞬の間でも『ヤッター!』と喜ぶ事は出来ず、カラツンに終わってしまった。その後、ウキが見えずらくなるまで続けたが、マブとブルーギルに遊ばれたに終わった。
あの消し込みアタリは何だったのか?
『アタリが見られただけでも良しとしよう!』そう自分に言い聞かせて、この日は竿を置いた。
夕食の時間になっても、雨は止まない。翌日は、仕事の都合があり、朝の内しか出来ない。今さらテントでもあるまい。
調理は車外でやったが、食べるのは、車内にテーブルを持ち込んで食べた。今日のメニューはスパゲティ、ソースはナポリタン。タバスコと粉チーズでグレードアップ。
翌日、朝6時過ぎには第1投。8時半まで頑張ってみたが、結果を出せず竿を置いた。
今回のポイントは、かなり急斜面下にある。皆さんは少し遠回りで、少し緩やかな斜面を上り下りされていたが、私は急斜面の近道を選んだ。もちろんロープを使って。今こうやって日記を書いていますが、かなり身が入りました。軽い筋肉痛です(笑)。
『春は場所を釣れ、秋はタナを釣れ。』の格言は、まさにその通り。今回はとても良い勉強になりました。
また来たらえーやん!

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