またまたボウズでしたぁー!
ポンポコリンとの遭遇有りや無しやに、今回の釣果を占いながら、深夜の根来農道にハンドルを握る。『吉』と出た結果に気を良くして、近大キャンパス横を右折する。
そこから平地となり、田畑や、梅・桃・八朔などの果樹園も広がる。外気循環にしていたエアコンを通して、みかんの花の甘い香りが車内に入って来た。
ずっと追いかけて来たその香りは、周辺に八朔畑が点在する山田のダムサイトに到着すると、よりいっそう強くなった。
梅の開花を知り準備を始め、桜の開花宣言と共にシーズンイン。ダムゲートが閉じて、一気に増水、乗っ込み期に突入。藤の花が咲くとヘラブナの乱舞もそこまで、いわゆる一服状態。そして八朔の花の咲く頃、山田ダムは満水となる。
これから先、田植えのシーズンが始まるまでは、満水状態が続く。梅雨に入る前のこの時期、陽射しはきついが、湿気が無くからっとしているので、ひとたび陰に入ればとても過ごしやすい。
春先からこのところ、ハタキ場のある浅場での釣りが多かったが、そろそろ深場での宙釣りが恋しくなって来た。ちょうど端境期に当たるこの時期、どちらの釣りを選択するか迷うところだ。
釣行前日、いつもの様に数人の釣友に、メールや電話で情報収集。“大御所”が奥広田で釣果を出された以外は、良い話は聞けなかった。連絡を取り合う中で、“ささやん”と『同じ厳しい状況なら、ダムサイトで深宙をやってみよう!』という話になった。
ダムサイトは、まだ透明度の高い状態が続いているが、長尺で深ダナを狙えば、なんとかなるんじゃないかという2人の思いであった。そんな訳で、去年の同じ時期に“ささやん”が
いい思いをしたトウフに釣り座を構える事となった。

手前がステージ、奥がトウフ。
私は、夜が明ける前にゴミ除けを張った。それがなくても充分、釣りが出来る位のゴミの量だったが、過去に時合い(地合い)が訪れた際、ゴミにチャンスを潰された経験があるので、ここでは出来るだけ出す様にしている。
全長13mのゴミ除けなら、19尺の竿も振りきりで、エサが振り込める。“ささやん”も同じく19尺を出し、2本半のタナでスタートされた。
私は2本でスタートした。ジャミにエサを突かせて、こぼれエサにへらが集まる様になると、サワリが出始める。すると、うるさかったジャミアタリが消えるので、そのタイミングでエサを柔らかく小さくし、タナを2本半まで深くし、巨ベラを狙うという算段だ。
しかし、物事そう上手くは運ばない。比較的シズを食う方の『山口作』を使ったので、ウキはそこそこ馴染んではくれるが、ブルーギルのサワリやアタリが頻繁にある。いくらエサ打ちをして行っても、ヘラが集まる様子は伺えず、ブルーギルはいっこうに大人しくならない。しびれを切らして、タナを2本半そして3本と、そして最後には3本半の底にしてみても、どこまでもブルーギルが追いかけて来る。
そして、たまにヘラのアタリと見紛うばかりのウキの動きを見せてくれ、思わず合わせてしまうのだが、ハリがかりしてくるのはブルーギルだ。その度に『合わせの練習しとかんとね』とか『ウキ動かんよりましや』とか、うそぶく2人であった。
私は、“ささやん”と並んで釣るのが好きだ。いろいろ学ぶ事も多いが、何よりこの人は、他人のモチベーションを上げるのが上手い、話し上手だ。一緒にいると、どんなに釣れない時でも、釣りを捨てる事がない。

去年5月20日の“ささやん”の49
今日も、こんなヤツ(このヘラはきっと♂)に出会いたかったのだが、その願いは叶わなかった。よく考えれば2人ともメタボな体型、互いに“ポンポコリン”と並んで釣っていた。こりゃ、釣れない訳だ。
今日は“ささやん”がいい物を見せてくれた。最近新調した『大砲式万力』と『角木』だ。本人『道具一流、腕二流』と謙遜されていたが、私は人物にふさわしいステキな道具だと思う。今日のトウフは、“社長”“ご隠居”“ラピートさん”“S野さん”と来客が多かったが、皆、絶賛していた。
『私達も負けずにステキでしょ』と、トウフのツツジ
翌日用事のある“ささやん”を見送って、私は24時までナイターするも状況は変わらなかった。そこから、スパゲティを作って車内で『刑事コロンボ』のDVDを見ながら食事。チュウハイ飲んで、手作りベッドに寝ころんでいると、いつの間にか爆睡。
翌朝5時に目が覚め、9時まで釣り。道具を片付けていると、救急車のサイレンの音。それが上流をめざして行ったかと思うと、ピタッと止まった。『えっ!ヤバッ!誰や!』『あーそうか、ゴルフ場に止まったんや…』
皆さん釣りに熱中しても、熱中症にはならない様に、気を付けて下さいね!
今日の1曲は、熱中時代でいきますかー…
帰り道、桃の実に虫よけの袋を被せているのを見つけました。
もうすぐ梅雨ですねー
また来たらえーやん!

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