久し振りの釣果 2019年9月13日 上津ダム455
昨年秋に、超デカクラスのへらぶなをバラして以来、そのリベンジをと高山ダム通いが続いている。当初、“欲”で始まったその釣行は、いつしか執念となり、やがてそれは探究心へと昇華した。昨年秋以来の高山詣での回数は、35回、日数にして57日間にもなるが、釣果の方はリベンジどころか、バラシの連発、恥の上塗りを重ねる羽目に………。ようやく、尺半が釣れたかと思えば、高山ベラと呼ぶにはほど遠い型の悪さに、かえってがっかり。
周回道路と水辺までの高低差が大きい高山ダム、夏水位の間は、そのポイントまでの往復には相当の労力を要する。
広瀬の17番岬 こっちはまだましだが、オンドマリ側の上り下りときたら…
私も今年63才、こんな事が出来るのもそう長くはない。後何年かけたら、高山で50が取れるのか、自分の事ながら笑ってしまう。
そんな状況をみかねて、「たまには、他のダムで気分転換してみては?」とお声がかかって来る事も、内心それもそうだなと思いつつも、「今年は、高山で勉強させてもらいます。」なんて言ってしまった手前、「はい、そうですね。」と簡単に言えない“頑固爺”なのだ。
先日、例の如く高山で竿を出していると、ゴミの襲来に遭った。普通、このゴミの下にヘラがついている事が多く、むしろチャンス到来と歓迎すべき事なのであるが、こんな時に限って、携帯ゴミ除けを車に積んでない。午前中に、40少し切れるものの、型のいいヘラを釣り、夕刻時合いにかなり期待していたところだっただけに残念であった。

2日間釣行予定の1日目である。2日目どうするか?暗くなる前にお隣りの上津ダムを覗いてみると、おっ…!満員御礼!釣れてるダムはちゃいますなぁー(笑)上津ダムだけに人口過密?なんちゃって。
仕方なく?そう言ってしまってはホームに失礼になるが、一度、奈良から大阪まで戻って、和歌山まで向かう事にした。そう、山田ダムである。今年初である。43しかなかったが、1枚来た。流石にホームの強みと言ったところか?
その後の2回の高山釣行には、忘れずに携帯ゴミ除けを持参したが、今度はそれが活躍するほどのゴミは流れて来なかった。

さらに、直近の高山釣行においては、強風で釣りにならない。我慢も限界!この日も2日間釣行の1日目であった為、2日目をどうするか?また山田か?その前に上津を覗いてみる。すると、ナイター禁止の上津ダム、日帰り組が帰り支度を始めると、なんとラッキーな事に1級ポイントが空いた。結局、釣果はチャンベラ1枚のみであったが、アタリも何度か見られ楽しむ事が出来たのだが…
事件はこの日に起きた。
18時の帰宅予定から逆算して、ギリギリの16時15分まで上津で楽しんで、現地を17時に出発。団地の駐車場に着いたのがちょうど18時、釣りで着替えた洗濯物や、嫁さんが用意してくれた麦茶やアイスコーヒーが入っていた空になったペットボトルを、部屋に持って上がろうと車のトランクを開けた。すると…
あれっー?あっ!な・な・な・ない!へらカバンがない!しまった、しまった島倉千代子って、ゆうてる場合か!帰って来たばっかりの上津ダムにUターン、なんてこったパンナコッタ。やや飛ばし気味で、19時に到着すると、辺りはもうすっかり暗くなっていた。
道具を担いで坂を上がり、そのまま車のとこまで歩けば良かったのだが、道具をガードレールの端において、車をそこまで移動させ、積み込みをした。その際、歳の所為か大ポカをやってしまっていた。積み忘れだ、普通ありえない。慌てて取りに戻ったが、時すでに遅し、すでになくなっていた。
もしかして、一縷の望みを持って、ダムの管理事務所を尋ねるも無し。泊り組のへら師に聞いて回っても、無し。もし、盗まれたとして、その当人が自分で使うという事はまずないだろう。中古屋に出す位が関の山だ。その時の為に山添村の駐在所に届けだけは出しておいた。
偏光グラスや万力など、高価な物が入っていたのも事実だが、小物類の一つ一つにしても、愛着のあるものばかりである。半分本気で、これをきっかけに釣りを止めてしまおうかと思ったほどだ。「お前の覚悟ってその程度のものだったのか…」と言われそうだ。竿ケースは無事だったし、万力も他にあるし、小物類にしたってそうだ。また来週、行こうと思えば行けん事はない。
だが、自分にとっては、35km地点まで走ったマラソンを、もう一度ゴールに戻って走り直せって言われている感覚だった。何より、大切にしていた物を自分の不注意で失ってしまった事が許せない。
その現実から、まるで逃げる様に、仕事に没頭した。部下にも、お客様にも普段以上に誠実に接した。この日も、仕事を終え、帰る前に車内で一休み、自分のサイトやFacebookやLINEをチェックしてみる。
すると、なんとなんと、“山さん”から「へらカバンがみつかった」とのLINE。ブログのコメント欄に、“船長”さんからのコメントに返信する形で、上記内容を掲載したのだが、それを見た“K氏”が心当たりがあると、“山さん”の携帯に連絡を入れてくださった。
“K氏”によれば、当日、道端に置き忘れてあるへらカバンを発見された釣り人さんが、このままでは、盗まれてしまうと、自宅に保管してくださったという事。さらに、持ち主に分かる様に管理人の“Y氏”に心当たりを当たって欲しいと連絡。という事で“Y氏”から“K氏”に連絡が行ったとう次第である。
“K氏”→“Y氏”→“発見者”の順でそれぞれの連絡先をたどって、ついに、発見者のご自宅まで、へらカバンを取りに伺う事になった。もちろん、山添村の駐在所にも、見つかった旨の連絡を入れた。
京都宇治市のご自宅まで、ご訪問すると温かく迎えて下さった。やはり、この方達であったか、実は、お二人の近くで私は釣りをしていて、道具を片付けられたのは、お二人が先だったのだが、現場を離れたのは私が先であった。その際、車の向いている方向が同じだったので、もしかして、気づいてくれてないかな思っていたのだが、まさか現実になるとは、親切な方に見つけてもらって良かった。

発見し、保管し、管理人さんに連絡を取ってくださった、やすださんと更谷さん。
お二人とは、前夜、少しばかり釣り談義させていただいたのと、近くで釣りしていたのもあって、へらカバンの持ち主が私である事は分かっていたとの事であった。
この日も、釣り談義で楽しい時間を過ごさせていただき、連絡先も交換しあった。
この場を借りて、お二人と管理人の“Y氏”、釣友の“K氏”、“山さん”、そして、そのきっかけを作ってくださった“船長さん”にあらためてお礼申し上げます。ありがとうございました。
今回、こうしてブログでのご縁を通じて、一度は失った大切な道具が、自分の手元に戻って来た訳だが、ブログでのご縁でと言えば、この方との事は欠かせない。その方とは、ブログに毎回欠かさずにと言ってよい位にコメントを寄せてくださる“yurieさん”だ。昨年、一昨年と、念願の50をGETするまで、くじけそうになった事もしばしばであったが、毎回、そのコメントに励まされ、今日までやって来れた。
氏とは、FB仲間でもある。主に管理池用のウキを自作され、その様子を投稿されており、私も時々コメントを寄せている。そのウキのバリエーションは豊富で、中には「これ、ダムの乗っ込みにちょうどいい…」とか「段差の釣りにもってこいだなぁー…」とか興味を持って、毎回拝見している。
前回、コメントを送った際、「よければ、作りましょうか?」と、思いもよらぬメッセージが返信されて来た。最初は遠慮していたのだが、お言葉に甘えてお願いする事にした。さて、どんなウキを依頼しようか?そこでひらめいたのが、「高山リベンジウキ」である。
昨秋、高山ダムで苦い思いをさせられたのは、レストラン下の階段下というポイント。このポイントの特徴は、流と風に弱いが、階段下から続くコンクリのスロープの上で、底がきれいという事だろう。そこで自分としての攻略法は、サワリが出て時合いが到来するまでの間は、床釣りでエサを1点に集中させる。チャンスとなれば、底を切った巨ベラがエサを口にし易いタナで勝負をかけるという作戦。
この作戦に必要となるのが、ダムの太仕掛けに耐え、重いエサを背負う事が出来る浮力を持ち、底での微妙なサワリを伝えてくれる感度を持ったウキとなる。私はそのイメージをイラストにし、若干の説明を加えて氏に送り、何度かやりとりをし、作成に入っていただいたのだが、、それが完成したとの連絡があった。
その出来栄えに、大感激!ぜひ、巨ベラを釣り上げて、恩返ししたいところだが、そううまい事行けばいいのだが(笑)
前置きは、これ位にして、そろそろ本題にはいりますかって、「えっーここまで前置きだったのぉーっ!」(笑)
次回に続く

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