10月12・13日、上津ダムに釣行しボウズでした。
奈良県北部にも大雨をもたらした台風は、急激に進路を変え南下、熱帯低気圧になった。人的被害はなかった様で一安心。この大雨による増水で満水になった上津ダム、ヘラブナの活性にスイッチが入ればと期待したが、空振りに終わりました。
現場に到着、いくつか気になるポイントを見て回る。何処も、期待が持てる様な持てない様な、困ったもんだ。今年初めての上津ダムでの釣行の際、入釣したのは笹抜けのポイント。そのちょうど対岸に当たる土管のポイントで、誰かが良い釣りをしているのを見て以来、私も何度かチャレンジした。戦績はちょうど五分五分といったちころだが、今回の水位は、その最初に目撃した時と同じ。今年最後の上津ダムでの釣りをするには、とても相応しい場所かもしれない。
という訳で、その釣り人の釣り台の設置場所方向を再現して、入釣。ここでは、ずっと16尺なじみの3本のタナ前後で釣りをして来た。今日も、16尺を選択したがタナは、なじみの2本からスタートし様子を見る事にした。
水温は19℃、前回よりさらに2℃のマイナス。これまで温いと感じられた水も、少し冷たいと言った方が正確か、魚の活性はさらに落ちてもおかしくない。しかし、今日はモジリがわりと岸寄りで何度か見られる。魚はいる様だが、はたして魚にとって一番居心地の良いタナはどこなのか?
モジリの出方は、イルカでもなければ、下からゴボッと出て来た感じでもない。しばらくエサ打ちしても、なじみ途中のウキに変化はない。浅いタナにはいないと見て、ピットの2本に変更するも、これまた変化なし。
結局、いつものなじみの3本のタナにしたが、好転しない。6時半にスタートして約2時間のエサ打ちで、ウキはピクリともしない。やけくそで、ピットの3本に変更、もし魚が反応してくれるとしたら、なじんだ直後にドスンだがこれもない。ダメだったかとあきらめた時、一拍半の間を置いて2節ドン!ちょい、合わせが遅れる。
『くっそー、フェイントかましやがって・・・。』
『なら、こっちもフェイントかましたろかい!』
タナをなじみの3本に戻し、5投したら、またピットの3本にしてやろう!“ヘラ子ちゃん”と“やっさん”の化かし合いじゃぁー
タナを戻して3投。そして4投目『あと1回打ったらいよいよやな・・・』と、ほぼ警戒心のない状態でウキをみていると、なじむ切るかどうかの所で、2節ズルッ。
『あらっ、当たったやないの、くぅー手が出んわぁー・・・』
魚の方が、1枚も2枚も役者が上やねぇー
この後、どんなに頑張っても、2度とアタリを見る事はなかった。
このドラマ(笑)の直後、対岸の小堰堤で大きく手を振る人がいる。すぐに誰だか分かった。大きなガタイに青い上下の作業着、そしてトレードマークの赤いキャップ。こちらも大きく手を振って応える。大声を出せば届かない事はないが、それでは周囲に迷惑になる。互いに承知の上での行動。これで充分だ。私がウキに集中している(しとらんがな)間に、いつの間にか入釣した様だ。
10時半頃、昼時合いに備えて、一足先に30分程の昼休憩。今度は、12時頃、釣友が釣り座を離れた。『昼休憩か?今から時合いやのにぃー・・・』すると、しばらくしてLINEで画像が送られて来た。『50みっけ』とメッセがあった。
『これはコイ玉とちゃうの?』と半信半疑でいると、釣座に戻って来た彼は、道具を片付け始めた。
『あれっ!本気やな』後で聞けば、コイと一緒に行動している巨ベラが混じっているというのだ。よくよく画像をみると、『あっ、たしかにおるな・・・』
小一時間程して、『そろそろ、エサ打ち始めたたかな?』と移動先のバックウォーターまで様子を見に出かけた。すると、私の見ている目の前で『釣れましたがな、大きくはないけど・・・』『帰りに寄りますよ』という彼に『それじゃあ』と健闘を祈って別れた。
こちらは、前述の通りの惨めな結果となったが、彼の方はというと、最長で40程だったが、なんと、あの短時間で、7枚の釣果だったというのだ。
しばらく釣り談義に花が咲く。『明日はどうしますか?』との問いに『とりあえず、ここでスタートしますよ』と迷ったあげくの返答をする。
爆睡して迎えた翌朝、昨日より約1時間遅れの釣りスタート。少しもったいない気もしたが、今日はお目々パッチリ、昨日みたいな失敗はしないぞと、竿を握る。タナに迷いはなく、なじみの3本を、なじみ切りでテンポ良くエサを打ち返していく。エサボウル3分の1程打ったところで、例のアタリ。来た!合わせた!乗った!ところが、うーん、正体はブルーギル!お前だったのかぁー・・・。
これで踏ん切りがつくと、残ったエサをジブロックに詰めて、遅瀬のバックウォーターへと場所移動。入釣したのは、氷室跡下のポイント。釣友が入っていたバックウォーター入り口よりちょい上手。
時折出るモジリ、そして泡付け、通る魚の玉。バツグンの雰囲気!そして良いアタリが連発!ところがところがところが、釣れて来るのは、コイこい来い・・・
この野郎!お前ら、釣り人選ぶんかい・・・
あーあ、上津はまた来年だね!

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