日いずる国、日本。その名にふさわしく、わが国の首都は、世界で最初に新年を迎えた。
元日とは、単に一月一日の事だが、元旦とはその日の朝の事。元旦の旦の字は、水平線から太陽が顔を出す様を表しているそうで、初日の出を拝むのは、太陽そのものに対してではなく、その年の年神様(としがみさま)が、最初にお出ましになる事に対してらしい…。
遊びでは、11月中旬に釣り納めをし、少し早い冬眠に入ったところだったが、勤務先のスーパーでは、クリスマス・年末商戦の真っ最中で、とてもせわしない日々が続いていた。それでも数日前に、年賀状印刷受付やおせちの予約を締め切ると、少し気持ちに余裕が出来た。それまでは、うるさいとしか思わなかった店内放送であったが、正月用品販促用のナレーションにちゃんと耳を傾けると、前述の様な内容だったという訳だ。
ふーん、そうなのか… その後、おせち料理に使われる各食材の所以が続いた。最後は、『お正月用品のご準備は、当店で…』となるのだが、スーパーの販促ナレーションも結構勉強になるなと、ひとり変に関心した。
大晦日、今日は通常より3時間早い21時閉店。おまけに明日は休業となる為、いろいろオペレーションで気を使う事が多い。チャンスロスを発生させたらダメだが、惣菜・肉・魚等は売り切らなければならないし、営業時間の変更を知らずに来店したお客様の対応や、短時間に沢山のレジを精算しなければならなかったりetc。
少し余裕がなかった。最後に少し声を荒げてしまう場面があり…、普通ならそんな事ないのだが…、とても自己嫌悪になった。
気分が回復しないまま、ハンドルを握った。いつもより、かなり意識してスピードを落として運転した。ほんとなら、1年の仕事を締めくくり、気分良く乗っているはずなのに。
紅白を聞いていた。運転中は映らない音だけだ。時々信号待ちで画像を見る。出場者の熱唱に、少し気がまぎれる。
23時近かったかな?団地の駐車場に到着した。と、ちょうど今回の紅白で一番注目していた、美輪明宏さんの登場だ!車から降りずに、そのまま和田アキ子さんまで見た。
どんなだったかは、説明いりませんよね。私にとっては、2012年のエンタテイメントの中で最も感動したシーンでした。
と同時に、自分の小ささをつくづく感じました。
家の中に入り、カミさんと息子に迎えられ、自分の守らなければならないもの、大切なものを再確認しました。

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