昨年末から近所のDVDレンタルショップが旧作を1週間百円のサービスを始めた。古い奴やまた見たくなったものを借りてきている。特に海外ドラマシリーズは本数が多いので、ケチなぼーずは百円になるまでぐっと我慢(笑)。ボーンズシーズン4早く百円にならんか。
ターミネーターの肝っ玉母さん版、サラ=コナーズクロニクルは途中で止めてしまった。護衛役の女性ロボットが可愛いかったのが心残りではあるが、あれを延々と見せられるのはつらい。しかし、あの護衛ロボット、おっかさんのコピーじゃないのかな?そーゆーオチになりそうな予感がする。
さすがに百円だとハズレも多く、中でも危ないのは劇場公開無しのDVD盤。配給会社も諦めたであろうと思われる愚作が多い。今月は書くのも嫌なくらいこいつらに当たり、口直しに一泊240円もする新作を借りてしまった(笑)。
借りたのはリュック=ベッソンの『96時間(英題はTAKEN)』。こいつは文句なしに面白かった。元秘密工作員のブライアンは17歳になる娘の父。但し母親は夫の危険な職業に嫌気がさして離婚しており、その後大富豪と再婚する。ブライアンが歌手志望の娘にカラオケセットという誕生日プレゼントを渡し、喜んでもらったのもつかの間、継父は乗馬用の馬をプレゼント。娘の関心は馬に。
その娘が友人と二人だけでパリへ旅行するというので、この過保護パパはあらゆるアドバイスやルールを押し付け渋々2人を送り出す。この親バカぶり嘲笑っていた元妻と継父だが、なんとパリで彼らは誘拐されてしまう。
誘拐したのはパリの闇に生きるアルバニア人の犯罪組織であることを突き止めたブライアンはパリへ飛ぶ。誘拐は営利誘拐ではなく現代のパリではありえねーよと言いたくなる人身売買のためだった。そこで誘拐された女性は薬漬けにされた上、売春窟に売られてしまうというのだ。
助けるなら96時間以内に、そうでないと永遠に見つからないと昔の仲間から教えられる。なんで96時間やねんという突っ込みが入れられないほどのスピードで話は進む。ひねりやどんでん返しもなく話は進んでいくのだが、引き込まれてしまう。
シンドラー役だったリーアム=ニーソンが実にいい味を出している。秘密工作中に娘の誕生日だから会いに行くと現場を離れ、CIAを追われることになる親バカぶりと、格闘や射撃の達人であることの落差がケッサクなのだ。LEONの親娘版だな。
子供を守るためなら何でもする。この子供を国家や自由に置き換えると24に通じる危なさがあるのだが、気にならず最後まで突っ走ってくれる。ベッソンならではのアクション満載の映画である。08年の作品だそうだが、これを大画面で見なかったのは大きなミスだったと思う。

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