連休中は規則正しく飲み歩いたが、なぜか目の覚める時間はまちまち。早過ぎた朝にその辺を散歩してみた。暑さに弱いヤンがいた頃は5時から出かけていたが、最近は久しぶりだ。目的は先輩が河原で見つけたというノビルを採ってきたかったから。ノビルをどうするって?当然、酒のツマミ。
ここはニテコ池という水源池。野坂昭如氏作『火垂るの墓』のモデルになった場所だ。この塔につながっている小橋の近くに横穴があり、その横で氏が写真に写っていたので14歳の清太と妹の節子が暮らしていたのはココと決め付けている。今は入れないよう鉄格子で塞がれているが、子供の頃は自由に入れた。たまにニャンコが死んでいたりして、ちょっとおどろおどろしい場所だった。
もっとも写真を写した横手には当時日本銀行の社宅アパートがあり、斜面には埋められた横穴らしきものがあった。文中では防空壕となっているので、本当はこちらがモデルかもしれない。その後、3つに分かれた池の周りを散策するがノビルの影はない。
柔らかそうなヨモギがフェンスの内側あちこちに生えており、そこならワンコもワルサをしておらず安全そう。ちょっと草餅になびきかけるが、草餅は肴にならんし(笑)池の境目で、流れ込む水が不自然に波打っている。え??なんとコイの大群が押し寄せている。隣から餌でも流れ込むのかなぁ。ガキの頃なら絶対獲ってるな。
肴は中華風コイの丸揚げに変更したと言いたいが、最ももったいない食い方(高い割には美味くない)と思っているので池を後にし、夙川に向かう。桜の若葉が美しい。塩漬けにして桜餅に等とは考えていないのでご安心を。小さなサクランボ(鳩とアホガキしか口にしない)が成っているのに・・・一枝だけまだ花が咲いている・・・夙川のド根性桜をご覧あれ。いたよなぁ、クラスにこんな奴。
河原をめぐるが目当てのノビルは無。昔ならいくらでもあったのに。その代り以前は無かったもん発見。この両側は全部ローズマリーだ。羊くん達、集団でおいで(笑)。これが君らの口に合うかは知らんが、君らのお肉にはピッタリ合うのだ。そんなことを考えて撮ったら・・・影がデブってるやん。影だけだし。
ノビルは諦めて帰ることにした。すると近所のガキたちと取り合いだったイチジクがたわわに実っている。惜しい、あと一ヶ月かな(笑)。でも今の子達、こんなトコで採って食わんだろな。
家の近所まで来た時、ふと茂みを見やると見慣れた緑の葉っぱが数本。ノビルじゃないか。数が少ないのでここは山菜採りのお約束、1本だけもらって帰る。庭に植えてからたっぷりと水をやる。すると、カ、カキの木の下に似たような草を発見。引っこ抜くと白い球根が・・・ノビルである。ここかい!
『朝からなに土仕事?』台所の婆さんから声がかかる。いやーノビル植えてたんだけど、ウチにも生えてた。しかしなんで1本だけ??『あんなもん見つけ次第抜いてるわよ。ほっとくとすぐはびこるんだから』 犯人はお前か!婆ァ(笑)。で、肴は一本だけ。勿論Made in わしンち。採ってきた方は増やして夏に食べる。・・・・婆さん、絶対に抜くなよ。


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