2008/11/17

好きな映画は『抵抗』。  日常

そういえば数日前の朝、起きてテレビをつけたとたんに『ラブソングができるまで』というのをやっていてとうとう終わりまで見てしまった。最終的に泣くところまではいかなかったが、ヘタをすると泣いていた。最近のヒュー・グラントのラブコメにははずれがない気がする。特に大げさな(現実離れした)大団円がないところが彼のラブコメの「大人の鑑賞に堪えうる」良心である。ドリュー・バリモアの演技には一分の隙もなかった。完璧。

土曜はなぜかぐったりし、いや風邪の間じゅうぐったりしていたのだから傍目には見分けがつかないにちがいないが、とにかく昼飯を食った直後から爆睡がはじまり、気づくと夕方だった。外はえらく暗い。なるほど気圧のせいだ。
まったく調子が上がらないので、焼肉でも食うか、ということに。結果オーライ。風邪、ほぼ完治。

日曜の夕方、仕事に疲れてテレビを点けたら『東京上空いらっしゃいませ』をやっていて、そのまま見た。

深夜、連載の原稿を脱稿。〆切より二日遅れ。
明け方、眠れぬままにWikiで「長嶋茂雄」の項を読み、死ぬほど笑った。
1

2008/11/16

映画の良心よ、永遠なれ!  追悼

昨日11月15日午後12時8分、高崎映画祭代表、シネマテークたかさき総支配人である茂木正男氏が永眠なさいました。享年61歳。氏は、処女作以来拙作を応援してくださり、のみならずその活動への意思においてわたくしが同志と呼んで憚らない数少ない方々のおひとりであり、また愉快で豪快で呑兵衛な先達でありました。北関東の映画の良心を支えておられた方でありました。昨年、拙作に賞を授けてくださった折にはすでに治療のための苦労を伺っておりましたが、まるでウォーレン・ジボンのように美味そうに麦酒をちびりちびりやってらっしゃるニット帽姿をわたくしは一生忘れないでしょう。
どうか宇宙で地球では見られないいい映画を存分に見てください。わたくしの次回作が完成した折にはちょこっと戻ってフリーパスで初号試写にご入場くださいね。いいとか悪いとかご意見伺えないのはちょっと残念ですけど。あ、あとダニエル・シュミットとロバート・クレイマーと佐藤譲に会ったら、よろしく。
それではまた!おつかれさまでした!ありがとうございました!
0

2008/11/15

日記が長いからって暇なわけじゃない。  日常

むしろせっぱつまっている。

ネットに凄いニュース。発売延期になった「シネフィルのパトロン」こと紀伊国屋書店様出版予定の『ヴィクトル・エリセBOX』だが、なんと監督本人によるニューマスターが進行中である、というのが延期の理由だと。いやはや、エリセ、教諭を定年退職して時間が余っているのだろうか。もちろん我々にとっては至上の慶びだが。

コラムニスト勝谷誠彦氏が現首相を「ここまでバカだと思わなかった」と怒った、というニュースをネットで読んだが、あの段階で福田が責任取れないって降りたものに手を上げるんだからそれは最初からとんでもない大バカに決まっており、いわゆる「読み間違え」については伯父御もときに思わぬ嘘字を使って読者を煙に巻くことだってあったのだからなにもそう目鯨立てなくてもいいし、だからあとはなかなかキレのある漫画的才能を有していた福田をこの漫画好きというふれこみの現首相は果たして超えられるだろうか、といった若干の興味が残っていたかどうか、もちろん「赤塚先生に国民栄誉賞を」といった発言もない程度だから漫画好きなんて大嘘に決まっており、せめて自分が首相になったらあるいはゴルゴの標的になれるだろうか、といった倒錯的欲望でも持ちあわせていればよいが、実は首相になるかゴルゴになるかを真剣に悩んでとりあえず俺は権力を取ったんだ、と勝手に思いこんでいるに違いないのだろうから、そんなアンポンタン(Anpo-no returnの略)な話はこれくらいにして。

咳でぜえぜえ言いながらイマジカにて『EATRIP』というドキュメンタリーを。また身内褒めと嗤われるのだろうが、本当だから仕方ない。ここでの撮影・今井孝博と録音・菊池信之の技術は超一流である。冒頭の一分強でこのあとなにがあろうとすべて許す、と心で呟いた。ほんの数カット、なんであれ使ってるの?という部分があったので編集・大重裕二に問い質すが、え、そんなのありましたっけ?という要領を得ない返事……。大重、出直しだな。久しぶりにわが愛する主演男優(登場しているのだ)と再会。えらく痩せているので、訊くと「ダザイ、やってました」と。山へ川へ、大活躍ってわけだ。ちうか歴史上の人物づいてるなあ。ともあれぜえぜえ言いながら和やかに語らい、やはりぜえぜえ言いながら早々に帰宅。で、なぜかパーレニーチェクのヤナーチェクをヘビロテしながら執筆を続ける。「草かげの小径にて」のなかの〈涙ながらに〉という曲の一部がS&Gの〈スカボロー・フェア〉の一節、♪ぱ〜せ〜り〜、ろーずまり〜えんたいむ♪のとこにそっくりで、うっかりそこだけ歌いそうになる。

そうこうしているうちにパリからこんな情報が。

http://jp.youtube.com/watch?v=77y0HjvybF8

すでにご存知か、と送ってくれた御当人も言ってましたが、私は知らなかった。
そんな私が言うのもなんですが、資本主義活動の合間にでもお楽しみください。
0

2008/11/14

友よ!このネタで哭け!  映画

http://eiga.com/buzz/20081114/4
0

2008/11/14

咳、止まず。  日常

風邪がなかなか出て行ってくれない。昨日は『オトン』を見直せなかったし、今日は長丁場になるので耐えられないと思われ『チェ』を諦めた。パソコンに向かって仕事をすると熱が上がる。しかしへんに思いつくままにだらだらと書きまくることができるのも熱のおかげだったりする。ほとんどダダ漏れ状態。それでも〆切にはまちがいなく間に合わない。合間にいくつかのDVDを見たが、あえて触れまい。ふと気づいたが、立原をこの歳になって濫読したせいではしかにかかる、というやつだろうか、とも思われた。よく学生時代三島や太宰について早めに読まないと大人になって読むと死ぬぞ、とか嚇しあったものだが。まあ当方、子供のときもおっさんになったいまも三島と太宰はちんぷんかんぷんなので、病に臥せったことはついぞない。

「麻生の自宅を見に行こう」デモで逮捕された二人が国会に。「貧困を作り出した責任を」というプラカードを持っていたそうだが、平仮名で書くかおっきなルビを振っとかないと現首相は読めない可能性があるので考えたほうがいい。それにしてもなんであの家をみんなで見に行く必要があったんだろうか。金持ちが金持ちらしい家に住んでいるのを見て、なにかになるんだろうか。あらためて怒りがこみ上げるとか?私も仕事の途中で通りがかりに見て、ほお、あれがそうか、くらいは思ったが、それ以外になんら関心なし。警察をヘタに刺激して暴力が使えないなら別の手がある、とかってひどいことをはじめるきっかけを与えてしまったかもしれないよ。こういうことはよほど注意してやらないと。亀井とか、国民に理解があるとこ示したくてしかたないだけなんだから。

それにしても久しぶりに『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』をちょっと参考に見ていたのだが、テキサスの国境地帯なんて貧困とかそういう問題じゃない、完璧な不毛の世界であって、秋田の幼児連続殺人なんかもこれに近い感じがある気がするが、それより凄いのは人里離れた場所で意味のわからないヒスパニックのラジオ番組を延々と聴きながら己の死を待つレヴォン・ヘルムのようなひとは、実は僻地ではなく北九州なら北九州のど真ん中にラジオもテレビもなく自然死していたりするわけだ。どちらがひどいかなんて比較してもしかたないが、少なくとも渋谷で集合して松涛まで歩くなんてことを示威行動と取る側も取られる側も、民度高すぎるだろう。てゆうか神経症だろう。

レヴォン・ヘルムの「頼み」は何度聞いても胸に応える。
0

2008/11/12

バカ僚長。  日常

高井有一『立原正秋』読了。名著。ラストの、赤い布切れを巻きつけた枝を木刀で払い落とし、「ざまあみろ」と笑う立原の姿は、あまりに鮮烈である。

それにひきかえ、田母神とかいうバカの往生際の悪さはなんだろう。ホテル業で追いつめられたアパグループにいくらもらってなにがしたいのか知らないが、見苦しいったらありゃしない。こういうまともな史観を持たないひとというのは要するに戦争を過剰に重要視しているのだ。優等生意識から来る勘違いの、裏返しのコンプレックスでしかないではないか。マキノ雅弘を見るがいい。あるいは成瀬巳喜男を。戦争なんて関係ない。侵略をした悪い国かどうかで士気が上がったり下がったりするなら自衛隊なんてやめちまえばいいのだ。映画はいつだってそんな国の事情と関係なく元気だった。それより撮影所がダメになるほうがずっと逼迫した問題だったのだ。映画屋より自信のない軍人ってなんなんだ。本当に不愉快だよ、こいつら。いまの北朝鮮の軍部にもこういうやつがいっぱいいるんだろう、とかつい想像される。

それにしても石破といいこいつといい、どうしてこの関係のひとらってえらく陰険で卑屈な目をしてるんだろうなぁ。

あー、また熱出てきた。。。
0

2008/11/11

風邪である。  日常

高井有一『立原正秋』に「夏の光」という長篇について「出自へのこだわりが、作者の手を縛っている気がしてならない」とあり、それが「失敗作」ではあるけれど、そこにある展望を見出しえる、というようなことが述べられてあって、非常に興味深い。この小説を探して読んでみたいと思う。

日曜の夜、どうも風邪っぽい気がして早々に寝たんだが、翌朝やはりひどいことになって病院へ。薬嚥んでればなんとか大事には至るまいとたかを括っていたが、夕方シナリオの打合せに中野の某先生宅へお邪魔する頃にはかなりなもんになっていたようで、兼八で消毒、などとそこにあった一升瓶を軽くご相伴に預かったのが仇となり、そこから徐々に体調は悪化の一途をたどることになる。芋煮をごちそうになってG街へ繰り出すが、最初に入った「鳥立ち」にて気絶寸前。で、リタイア。家でとりあえず寝たが、明け方目覚め、熱を測ると38度。この2月の帰省時以来。そこで思い出したのがアスピリン。ふらつきながらあちこち探っていると出てきた。妻が作り置きしておいてくれたカレーを食べてから嚥んだら、その場しのぎ的に熱は下がった。だがそうそう簡単に治るものでもなく、本日の打合せは延期。いまもパソコンに向かってはいるが、寝たほうがよさそうだ。
0

2008/11/9

生と不生ということ。  書物

前夜からどうも体調がすぐれず、焼酎を呑んで消毒したつもりだったが朝になってもどうもよくない。飯を食ってから横になっていると、アテネに行く時間をとうに過ぎている。仕方がないので、というかここぞとばかりに昨夜届いていた立原『あだし野』を。傑作。全体の構成が驚くほど凝っている。というか三篇の長めの短篇を合せて長篇に編みなおしているのだが、面白いのは最初の作品から最後までにおよそ八年の隔たりがあることだ。このようなことをいまやるひとはいるだろうか。こういう言い方はつまらない気もするが、立原というひとはいわゆる「小説家のための小説家」というやつかもしれない。

読み終え、晩飯を食い、漠然とテレビを点けていると突然、マキノの『丹下左膳』がはじまった。さすがに大河内の年齢は感じるものの、それでもやはりやたら面白くてやめられない。山本富士子とその夫が隠棲する社から縦に伸びる路地のセットとそれを切り取る横移動がなんともよい。水戸光子がどうもしっくり来ないので不思議だったが、マキノはあまりこのひとを買わなかったのだろうか。

閑話休題、ということで、同時に新潮オンデマンド本注文で届いた高井有一『立原正秋』を読み始める。どうもこのひと、作品と実人生の重なりを気にさせてしまうひとなのだ。
0

2008/11/8

さあ!ストローブ=ユイレ週間だ!  映画

いろいろあるときはいろいろあるもんで、筑紫さんも亡くなってしまい、これまでまったく好きではなかった人の死の報道を見ながら、少なくともジャーナリストとしてちゃんとしたひとだった、と思うと泣けて仕方なかった。

とはいえ、それより重要なのは冒頭二十分を見逃していた『エンペドクレスの死』とまるっきり初見の『黒い罪』を、ストローブ=ユイレ特集@アテネフランセで見たことである。冒頭、女二人の会話でいきなり、あ、マーセデス・マッケンブリッジ?と思ったら、内容自体、ほとんど『大砂塵』の翻案よね?と問いたくなる出来。連日の酒のせいか、前半くらくらと黄泉の世界へいざなわれまくるものの、後半次第に盛り上がり、なるほど、そう来ましたか、と、膝を打つ展開に。さらに第二部『黒い罪』は、五〇年代を死者と生者で見せようというさらなる異常な展開に、さすがストローブ=ユイレ!と脱帽でした。坂を誰も転がっていかなかったのはちょっと不満でしたが、さすがにそれをやると下品と言われかねないしね。
これまで見逃していたのはたんに仕事のせいだったが、ここで見ておいて本当によかった。それにしてもいったいどんくらい別の日にテイクを重ねたんだろう。光はほとんど繋がっていない。
デモソンナノカンケーネー♪!
やはりストローブ=ユイレは一本も見逃せない。

てことで、リンクにアテネを貼っときました。参考までに!
0

2008/11/6

のべんばぁ  日常

オバマが逮捕され、TKが次期大統領に決まり……あ、逆か、ま、いいや、とにかく世の中そんただことになっているというのに不倫小説ばかり読んでいていいのか、まあ俺がそうやっていても誰も傷つかないからいいんだけど、とにかくつづいて『春のいそぎ』。立原、四十二歳。さすがに『残りの雪』ほど小説としての凄惨さはない。ただ、このレベルアップのあり方はどこか『新世帯』あたりから『あらくれ』へ至る秋声を思わせなくもない。次は『あだし野』だ。注文した新潮オンデマンド本の到着を心待ちにしている。

夜に打合せしても呑むばかりではかばかしい進展など望めないことは百も承知だが、それでもやはりはかばかしい進展のない打合せの連打で疲弊している。ばかばかしい。いや、笑い事ではなく。進展がないと自宅待機するしかない身の上もわかっていただきたいものだ。とはいえここは粘るしかない。ですから、これはただの愚痴。

そんななか、脚本家の村尾昭氏が逝去された、との報が。無論、一面識もないが、マキノ『日本侠客伝』シリーズや則文師匠の『関東テキヤ一家』シリーズを手がけた則文師匠の相方のひとりとして、陰ながらお慕いした名前だった。ましてうちの姪はいまテキヤ業界でバイトをしており、最近しょっちゅう「関東テキヤ一家」という台詞を家で口にしていたのだった。
氏のご冥福を心よりお祈りいたします。
0



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ