2009/3/27

床で春眠  日常

WBC決勝は、結局イチローに始まりイチローに終わったな、という予定調和がどうも煮え切らない試合のように目に映った。青木敬遠で四番城島と勝負、が二回続く試合がいい試合だとは思えない。打合せ後の食事中、ぐだぐだ愚痴った。

ストリンドベリ『令嬢ジュリー』の翻案『令嬢と召使』(演出・手塚とおる)を赤坂RED/THEATERで。純名りささんがガラス張りの一人二役をやる、いかにも「ポストモダン=おままごと化された」なストリンドベリの、アプローチの意図はわかったがそれだけでどうにかなるというものでもないのだな、ということも同時にわかった。門外漢が口を挟む必要もないが、演劇でもやはり、ディテールにこそ神が宿る、ということか。
帰りに寄った焼肉屋が途方もなく美味で、ついマッコリを呑みすぎた。

起きたら午前五時、床。

前夜から殿下がいない、と妻が心配し始めたのは午前中で、探索したが見当たらず。新作のシナリオ第一稿を上げたNAL8ミーティングに出かけ、途中で戻ると近所から鳴き声が聞える。間違いなく殿下だが、そこは閉ざされた場所でどうにも手出しできず。困っていると、ほとんど同時に気づいた義母が度胸のよさを発揮してくれ、なんとか問題なく保護に成功。安心してNAL8に再合流、蕎麦屋居酒屋と渡り歩く。

起きたら午前六時、また床。

殿下は何事もなかったかのように、ふたたび地下へ行幸中。
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2009/3/24

×西湘バイパス○戸塚道路  日常

大磯の旧吉田茂邸が全焼した。残念でならない。あそこで撮りたいものがあったのだが。放火の噂もある。近所の蕎麦屋で客たちが話しているのを聞いていると、だいたい六十代くらいの人は皆「ざまあみやがれ」的な感想を洩らしていた。かれらは吉田の首相在任中の記憶は薄いはずだから、この「ざまあみやがれ」は現首相へ向けられたものと推測される。とはいえ会話の中で「西湘バイパスは吉田が早く帰りたいがためにつくった」という話が嫌味っぽく語られていた。でもそれは「戸塚道路」の間違いであって、しかも「早く帰りたい」からではなく、出勤時に開かずの踏み切りがあって「早く国会に着きたい」からだった。しかし「西湘バイパス」という道路のことははじめて知ったが、これは大磯から小田原へ続く道だ。蕎麦屋で耳を澄ましているだけでもあれこれと勉強になる。

そういえば、京橋の再開発とかで片倉キャロンビルもなくなるらしい。あそこは『シェイディー・グローブ』で撮影したが、だからってなくなっていいわけはない。基本的に建築には興味がないことを前提で生きているのだが、そうであっても好きな建造物がなくなるということについてはかねてから、悲しみを通り越して憤りを覚えてきた。それを決めたやつらはいったいどういうセンスしてるんだか、とただ呆れる。持ち主の都合を超えた歴史とか記憶とかいうものがあるだろうに。ポストモダンですから、と言われればそれまでか。所詮好みの問題だ、とか。そうではなく、残さなくてホントにいいんですか? という心からの疑問が生じるのだ。

とか嫌味を書いているとまたしても携帯をなくした。てっきり前夜のLJだろうとたかを括っていたが、電話すると、ありません、との答え。蒼白となり、領収書のあるタクシー会社に片っ端から電話。一件だけ、月曜にならないとわからない、との返答があり、それに望みを繋げる。かくて今朝十時、果たして電話した先、砧にあるそのタクシー会社にわが携帯は無事保護されていたのだった。慌てて取りに行き、WBC米戦を見逃す。無念。
それにしても、同じ対戦が五回も繰り返されることになるシステムというのは果たして正しいのだろうか。盛り上がればそれでいいんだろうけど、イマイチ煮え切らない感じがする。
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2009/3/20

五十路までもう一歩  日常

ネタを漁ってひたすら這い回る日々からようやく一旦解放され、安穏と脳の休息。といっても打合せも原稿も結局は休みなく。ゆえに某大家を日々三本立てでDVD鑑賞、爆笑したり号泣したり、打合せだって三本立てだったり、忙しさは相変わらず。今週はまだ一度も泥酔していないが、そうすると睡眠時間は減る、というジレンマ。
昨夜は地下に殿下が行幸あそばされ、小一時間のご滞在ののちにお帰りになった。立ててあるギターとギターの間をなんとも不器用にすり抜けるのだが、倒しやしないかとヒヤヒヤ。でもニャーニャー鳴きながら飛びつかれてストレスフリーの瞬間。
殿下は、おしっこが言えるので、安心なり。
NAL8はいよいよ半常駐体制を打ち出し、脚本家グループとしての方法と事務所としての機能が同時に完成しつつある。あとは各作品が粛々と実現へ向かうことを祈るばかり。これをいまから五年、続けることができれば何か見えてくる気がする。
特に勝ちとか負けとかそういうことではなく。
とはいえ本日は本格的な休息に浸った。なにも考えず、なにも起こさず。WBCにようやくありつく。テレビをつけた直後、青木のバントが決まり、ああこれは勝つな、と途端に確信した。
采配とかそういう問題ではない。強いて言えば、相手方の顔の見え方か。
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2009/3/17

ミッキー・ローク、その他  日常

金曜、ふと時間が空いて、ミッキー・ローク復活で話題の、というか八〇年代以来密かに執着してきたロークという俳優を見たいがためだけに『レスラー』試写に行く。開巻しばらく、おいおいアレノフスキー、ダルデンヌの物真似かよ、と呆れたが、やがて徐々にアメリカの地方都市の現在を見守る、アホらしゅうてやがて哀しき普通の映画になっていったのに、少しばかり古めかしいが好感を持った。決して好みではない中途半端な作家だが、こういうひとはいてもいい、というひとになりつつある。それにしてもミッキー・ロークの醜悪なまでの肉体改造には感動させられた。つい先だっての『ドミノ』では、こんなにひどくなかったぞ。脇で頑張っているロークだって良かった。だから復活とか言われてもそれほどピンとは来ないのだ。

土曜、今井と沖縄料理屋へ食いながら、かれが撮影したゴリ監督作品『南の島のフリムン』の話に花を咲かせる。久しぶりに泡盛を呑んで痺れる。

日曜、宿酔の抜けないまま妻の絵画展最終日に顔を出す。その後の食事中、意識が朦朧となりかける。やはり泡盛は翌日にひどく響くのだ。とはいえ、誰がなんと言おうとヒルズクラブで飯を食うのは愉しい。たんに高いところからの景色が見えるのが愉しい。子供じゃないんだから、と笑われても愉しいものは愉しい。しかしふと、もしかしたらあの意識朦朧は高すぎて気圧のせいでおかしくなるのかも、と非科学的なことを考える。そこまで高くはないやろ。夜、boidさんより届いていた湯浅湾のニューアルバム『港』を聴きながら、激しく笑う。演奏は凝りに凝っている。まるでクレヨラの親戚だし、そしてラモーンズも真っ青な、というかまったく違う意味でのワンパターン。それゆえにさらに笑える。Jポップとは徹底的に無縁な、素晴らしい日本のロックバンドにまたひとつ出会うことができた。

月曜、午後にいきなり大掃除が始まり、自分の部屋に掃除機をかけ、洗面所のタイルを磨き続ける。へとへとになりつつ、ひどく珍しいメンバーでの呑み会。そこで、その呑み会の主催者(お会いするのは三度目か四度目)の知られざる素顔に直面してひどく驚く。というか内心、爆笑。そういうこともあるか、と。
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2009/3/13

さて、これからが勝負だし。  労働

月曜は文学界のイーストウッド鼎談。たいへん盛り上がった。
火曜は加圧の後、久しぶりに出社し、あれこれ相談した後、五反田に移動。ガレッジセールゴリ監督デビュー作の試写。面白かった。娯楽映画を実に楽しそうに作っている。口パクオペラと食事シーンに爆笑。ただ照明が、いかにも時間がなかった、という感じで残念な結果。監督にもスタッフにももう少し余裕のあるところで勝負させてあげたくなった。夜、某編集氏らと近所呑み。起きたら事務所で眠っていた。
水曜は碑文谷ダイエーで買い物したあと、NARUTAKIミーティング。充実。夜、近所呑み。起きたらまた事務所で眠っていた。
木曜は加圧の後、事務所で打合せ。ようやくシナリオ作業に入れることに。夜更けまで仕事をしたので今日は呑まなかった。
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2009/3/9

闘争のアサンブレア  書物

とりあえずひと仕事終えてみた。まだどんなもんか客観視できないが。

で、読み始めた本が、これが今年全日本必読書ナンバー1であろうと思われる廣瀬純+コレクティポ・シトゥアシオネス『闘争のアサンブレア』(月曜社)なるメール対話集である。まだ読み始めで言うのもなんだが、とりあえず一国を変えうるかもしれない宰相候補をまだ犯罪かどうか確定していないうちに失脚させよう、という戦国時代のように野蛮な国へと堕落する前に本気でこの国を変えたいとは思うのだが、しかしいかんせん戦い方がわからないという人たち、全員必読。たぶん今週末には書店に並ぶと思われる。
全部読んだらまた報告する。

……ん、ああ、誤解されはしまいとは思うがあえて言い添えておくと、私はまったく民主党など信じてませんから。
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2009/3/8

We're an american band!  日常

洗濯機のホースに猫が牙を立てて空いた孔を補修しようとするが果たせず。もう十年選手なのだから、と家人が買い替えを宣言するが、どう測ってもななめドラム我が家導入にはあと3センチ足らず。というわけで、プチ改築というビッグプロジェクトが始動。早速工務店氏と打合せのため、夫婦共々超多忙につき今年に入って一度も掃除していない部屋を片付ける。
久しぶりにさっぱりして外食。
帰宅してテレビをつけるとNHK白洲。原田吉田、岸部近衛、見事。大友音楽、見事なれど演出と折合わず。総じて無念の一語に尽きた。なにしろNHKをしてこの大作にハリウッド俳優を連れて来れないのだから。見終わって惨めな気持ちでワインを呷っていると、BSでグランドファンクの映像が流れている。釘付け。そうだ、七〇年代中盤、つまり戦後三十年経って日本の子供たちは「俺たちはアメリカのバンド」と、なんの疑問もなく、最高に気持ちよく、がなっていたのだ。
ざまあみやがれ。
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2009/3/7

ダコタちゃんが、チェチェチェ、チェリーボンブ!?  日常

降雪につづく豪雨(低気圧)と宿酔のため、もはや心身耗弱状態。例によって猫と導眠剤だけが救い。落ちるところまで落ちた感じ。だが約二週間ぶりにゆっくりとした睡眠が取れ、今後は浮上するしかなさそうだし、最悪は脱したか、と。ギャラでぎりぎり支払いを間に合わせることができたからぐだぐだ言いたくはないが、もう二度と審査員なんかするもんか、というのが本音。

気を取り直した夜更け、ジムくんに薦められたので公開以来久しぶりにフリードキン『LA大捜査線』をDVDにて。ワン・チャンの音楽は冴えているし、二人の女優の脱ぎっぷりも悪くないし、ウィレム・デフォーもこの辺からすでに素晴らしいんだけど、当時もいまももうひとつ乗り切れないのは主役二人がどうにも冴えないせいか、それともいかにも二流な創作舞踏のせいか。しかし記憶になかったいくつかのショット配置(クレジットバック、空港でウィリアム・ピーターセンがジョン・タトゥーロを追う場面、現金強奪以後の長い長いカーチェイス、ラストの回想、など)には、なるほどなかなかに瞠目するものがあった。フリードキン、侮るべからず。

朝、マイケル・マン『パブリック・エネミー』予告篇をネットで見て、う〜ん、と首を傾げもしたが、それにしてもダコタが……。ひそかに「理想の娘」だったんだが……。時は過ぎ行くなぁ……。
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2009/3/4

春よこい  日常

二泊三日の大阪(最後は朝帰り。新幹線が品川に着いた朝、食いかけの弁当が足元に転がっているのが無惨でつらかった)で再起不能になりかけ、家で一時仮眠して鼎談へ。その夜も泥酔し、翌日もまた打合せ。その段階で精も根も尽き果てた。家に帰り、眠ろうとしたが眠れない。外は雪で零度近く、部屋の中も寒くてたまらない。
またしばらく、今度は仕事も含めて休みたい。
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