2010/2/26

The End Of The Dead Road  ツアー

日曜、雪景色の仙台で山中トークw/蓮實先生。帰りの新幹線で、先生からアベル・フェラーラの新作がとんと入ってきていない、という話を聞かされ、吃驚。あのジャンキーおやじ、撮っていたことさえ知らなかった。ということで早速調べてみると、お得意の怪しげな麻薬犯罪ものとこれまた怪しげな宗教もののDVDが出ているだけ(前者はすでに廃盤)で、劇場公開は『ブラックアウト』以来、マジでないらしく、二度吃驚。必ずしも最初から高く評価してきたというわけではない作家だが、ヘルツォークがリメイクしたらしい『バッド・ルーテナント』あたりから徐々によくなってきて、一連のウォーケン爆発ものやら個人的ベスト100には確実に入れる『ブラックアウト』なんかは本当に素晴らしかった。それが、そのウォーケンとウィレム・デフォーの共演作やデフォーの主演作、あるいはチェルシーホテルを題材にしているらしいドキュメンタリーなど、どれも日本公開されていないとは。この際、それらの未見作を米盤取り寄せて見てみようかと思う。

と書いてるうちに、北九州へ飛ぶ。某イベントの企画。小倉で湯布院の伊藤氏にアドヴァイスをいただく。さらに福岡へも行き、福岡アジアフォーカスの諸氏へも挨拶。吉塚のうなぎを食す。翌日は山口YCAM。則文師匠&柳下さんとのトーク。日帰り。

月曜、世田谷PTにて『ジョン・ガブリエルと呼ばれた男』。演出/栗山氏。イプセンはイプセンだとして、なにしろ仲代、米倉、大空、十朱という壮絶な名人たちである。それぞれの空間の支配力を呆気に取られて見ていた。
終わってから打合せ二発。途中で大惨事が起こる。一瞬、自害を考えた。
火曜、棄てる神あれば拾う神あり。ダメならまた次。気分を変えるべく、キャサリン・ビグロー『ハートロッカー』。率直な感想としては「フラーが徴兵映画つって怒るタイプ」。なんだかもったいぶってていやな感じだった。なんかなあ。

水曜、昼までウダウダしてから成田へ。搭乗してから猛然と書き始める。五時間で30枚強。へとへとに疲れて眠る。目覚めればそこは初のロサンジェルス。おいおい、20度ってどういうことだよ! 暑すぎ。USC水田先生に出迎えられ、ホテルへ。The Standard Downtown LA。素敵なお部屋でございました。そこでさらに残りを4時間かけて書き、夜中に推敲して発送。その時点では、残りの日々を延々と時差ぼけの真っ只中で過ごすことになろうとは夢にも思わず。グダグダの状態でシナリオ二つ直すが、どうもうまく行かない。よねやんという肥った友人ができ、かれの案内でコリアタウンの店に連れられ、さらにサンタモニカやベニスビーチのピアーへ行き、アメーバレコードへ行き、グリフィス天文台へも行った。そんでまあ要するにLAだな、と感銘を受けた次第。……そりゃあ自信なくすよ、ここでは。当分映画のことなんて考えたくないけれど、そういうわけにもいかない。
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2010/2/6

B-ぐるめウィーク  日常

月曜、打合せの後、阿佐ヶ谷スパイダース『アンチクロックワイズ・ワンダーランド』@下北沢本多劇場を見て、外に出るとすでにしんしんと舞い落ちる雪のなかをさっさと帰宅し、翌朝まばゆい銀世界に目を眩ませながら『アバター』2D版を見るために渋谷へ向かいつつ、そういえば十数年前、同じ劇場で『タイタニック』を見た晩も豪雪だったな、と思い出した。キャメロンと雪と私。3Dでは追いつけなかったところを2Dでじゅうぶんに堪能。きわめて秀逸な「映画」だと確認。映画館を出て、眼鏡の修理をしようとするが数日お預かりになると言われ、とりあえずいまのものを騙し騙し使いながら新調することになる。百軒店「ジョウモン」で早い夕食。串焼き、きわめて美味。いずれまた立ち寄りたい。で、文化村に移動、蜷川/寺山『血は立ったまま眠っている』を見た。やはり私はどうしても寺山がダメだ、と痛感。
で、水曜、『週刊ブックレビュー』の収録。児玉清氏と初めてお会いし、萌える。拙作『地球の上でビザもなく』の紹介。そういえば映画芸術では廣瀬純氏が、今日届いた新潮には山根貞男氏がそれぞれに、書き手を感動させる書評を書いてくださっている。有難い。なにかうきうきした気分のまま、中目黒で打合せ。待ち合わせの居酒屋にある晩酌セットが素晴らしい。三品と三杯で千三百円、という良心的価格。いずれまた立ち寄りたい。続く木曜、Nobodyの企画で樋口さんと対談@boidオフィス。延々と『アバター』分析。終わってから恵比寿で『帰り道が消えた』の打ち上げ。その前に時間つぶしに入った恵比寿の立ち呑み屋がこれまたヒット。何より立ち飲みというのがいい。そうして打ち上げの沖縄料理屋「はいばな」がこれまた美味。双方とも、いずれまた立ち寄りたい。
金曜、東海道線に乗ってのロケハン。某駅前の食堂で鯵干物定食。美味。あちこちと見てまわった後、横浜中華街「海南飯店」で夕食。これまた美味。もちろん、双方ともいずれまた立ち寄りたい。

というわけで、今週は実に食に恵まれた一週間だった。ずっとマスコミの黒い影に脅かされていたが、それも晴れ、きれいさっぱりと暦を乗り越えられた。
しかし原稿はたっぷり残っている。それを思うと恐ろしい。
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2010/2/1

さよなら、テレビ月間  テレビ

早いもので今年も残すところあと十一ヶ月ですか。こないだ『鉄腕ダッシュ』見たと思ったらもう一週間が飛び去っていた。そういえば最近、木曜は『ブラタモリ』→『どうでしょうClassic』→『博士の異常な鼎談』→『もやサマ2』、日曜は『鉄腕』→『龍馬伝』→『Nスペ』……という夜のテレビブームが再燃している。と思ったら『ブラタモリ』あと三回というではないか。『タモリ倶楽部』並みの長寿を期待したが、残念である。タモリさん自身、もうひとつ乗り切れていない感じは散見されたけれど、「本郷」篇、「品川」篇などは最高だった。
で、このなかで問題はCMのあまりのひどさである。CMを見ないでこれらの番組を見る方法というのはないものか。本当にひどくて、一々目を背け、耳を塞がずにはいられなかった。特にパチンコ屋。もうCM界には才能も金も集まらなくなったのだろう。CMのないNHKの番組紹介番組がこれまたひどくて見ていられない。NHKといえば『龍馬伝』は早くも息切れか、回を追うごとに杜撰な演出になっていく。最初は珍しかったフィルムライクもそろそろ飽きた、というかいいかげん見苦しい。といっていまさら普通の30Pに戻すわけにもいかないだろうが。
あと、『Nスペ』に続いて『サイドマン』というクラウス・フォアマンのドキュメンタリーをやっていて、これはなかなかの秀作で冒頭からヴァン・ダイクが出てきてグッときたのだったが、『Nスペ』の「無縁死」というそれなりに興味深い番組なのにフレーミングがひどくて、『サイドマン』を作ったドイツのプロダクションに全然負けているのが如実だった。カメラ、対象に無意味に寄りすぎなのだ。また、ああした題材に美的なイメージショットを入れられると事の重大さが軽薄になる、ということをわからない演出家を演出家と呼びたくない、とさえ思われた。
とはいえ、こんなことを言ってられるのも先月までだったろう。今月からはテレビを見てる暇などない、はずだ。でなければ困る。
日曜一日水槽掃除やなんかで潰れたから、仕事を滞らせてしまった。今日からは寝る余裕もない。

アンタッチャブル柴田が無期限休業とか。う〜ん、天才には生きづらい世界なのだろう。
惜しいかぎりだ。
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