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2009/9/24

意気消沈2題  趣味

ツタヤのカードが更新になってレンタル1000円分値引き券をもらったので珍しくDVDを借りて観た話。

伊集院のラジオでこれの話を聴いてちょっとフジテレビを呪ってみようと思い、エネルギー充填のために鈴木おさむの『ハンサム★スーツ』、ダメージ回復用に『ウォーリー』を確保し、もう一本くらい借りようと棚を物色しているときに見つけてしまった『ゲド』(実写版ゲド戦記)。99%地雷だと予測したが、見つけたからには借りねばなるまい(海長さんとこでスルーすると発言してたこと完全に忘れてました)。で、『ハンサム★スーツ』と『ゲド』を観て、生きる気力がギュンギュン減退している今日このごろです。美味しいものは最後に取っておくタイプなので『ウォーリー』はまだです。

以下、2作のネタばれが含まれますので気をつけてくださいな


ハンサム★スーツ

まずもって、コメディ映画を標榜しておきながら一切笑えなかった時点で感想を述べるのも馬鹿馬鹿しいんですが(唯一ドランクドラゴンの鈴木が出た瞬間にクスリとしましたが、それは映画の功績じゃないし)。テレビの笑い(それだって現在相当に劣化していると思うが)をそのまま映画に持ち込もうとする頭の悪さに閉口した。

冒頭、ハンサムスーツ開発者側(洋服の青山)による主人公(ドランクドラゴン塚地)の調査ビデオが流れるんだが、ブサイクでまったく女にもてないって話の導入は当然としても、イタリアで料理の修業をして母の定食屋を継ぎ、安くて美味しい料理を提供して常連に愛されている主人公の状況を取り上げて、女にもてないだけで「ブサイクな人生」と称するとは何様のつもりだ!とブチ切れそうになった。でもまあこれはハンサムスーツを売る側の人間の思想なのでよかろう。

が、その直後に主人公の友人が「おまえはブサイクかもしれないが俺なんか車椅子だぜ」という台詞を吐く。ああブサイクは障害者ってことですか。絶望的に無神経なうえに自虐ギャグにすらなってないよね。心底酷いね。もうDVDを止めようかと思ったが、せめてハンサムスーツが出てくるまでは我慢しようかと。

さらに、開始10分くらいで主人公の優しさに惚れて慕っている女性がいることが判明し、少なくとも観客視点では主人公の人生に何の問題もなくなってしまう。ついでに話のオチもだいたい読めたので、あとは「ながら観」に移行しました。

で、ハンサムスーツによって谷原章介に変身した主人公はモデルとして華々しく活躍し、第二のハンサムライフを謳歌して、でも自分が持っていた小さな幸せに気付いて云々……。別にな〜んにも面白くないし、ハラハラする場面もない。普段の主人公と対比されるべきモデル界の住人たちも特に性格悪い人とかいない。ブサイクかハンサムかという最大のテーマであるべき2択に大した動機も葛藤もカタルシスも存在しないというお粗末なプロットだ。あとさあ「洋服の青山」は何がしたかったの?ストーリー上で特に意味を持たせないんなら最初からタイアップなんかしないでマッドサイエンティストの発明品とかでよかったんじゃねーの?逆にマイナスイメージでしょ、こんな映画じゃあ。

挙句、最後は「人間は顔じゃないと気付いた主人公が顔も心も奇麗な人とくっつく」という欺瞞も甚だしいオチで、やっぱり途中で止めればよかったとグッタリしました。でもおかげでフジテレビと鈴木おさむを呪う活力が湧きそうです!


ゲド〜戦いのはじまり〜

『ゲド戦記』1・2巻の話を表面だけなぞって乱暴に融合し、勧善懲悪と通俗表現を足し、『ロード・オブ・ザ・リング』に比して3分の1くらいのコストと技術と熱意が込められたN○KレベルのVFXで味付けした似非ファンタジー娯楽作品でした。以上、終わり……たい。もうちょっと頑張る。

冒頭、ゲドらしき青年が女の子とじゃれ合ってる。この時点で悪い予感がビンビンなのだが、直後に衝撃の台詞が!その娘が青年を普通に「ゲド」と呼んだのだ!ええぇ〜〜!このアースシーには真の名とかない設定なんですか?!ていうかDVD止めてもいいですか?!

まあ我慢して観ていると、カルガド兵を霧の呪文で撃退する展開があってオジオン登場。あれ?オジオンは真名じゃないんだ、と思っていると、ゲドに真の名を教えたいと言う。え、もしかしてそれって……やっぱり「ハイタカ」ですか(ちなみに名前が逆転してるのはゲドだけ)。何?どういう意味があんの?ふざけてんの?

とまあ、突っ込んでいるとキリがないので気になった点を箇条書きにするが、全体的にとにかくスケール感がなくて絵がしょぼい。あとカットバックの切りかたが不細工。テレビ用ドラマってことで仕方ないのかもしれないが、できないんなら正直やらないで欲しかった

・ロークは男女共学です。いまどき女人禁制はないみたいです。
・ゲドが呼び出した「影」はアチュアンの墓所から飛んできます。
・ていうか影はB級ホラーに出てくる雑魚モンスターみたいです。
・影を追い払った大賢人はもちろん死にません。
・アチュアンの大巫女は成績優秀な人格者が継ぎます。
・ゲドを捕らえたいカルガド皇帝はロークに攻め込みます。
・城壁の上からカルガド兵に向かって魔法使いたちがしょぼい火球を打つシーンには爆笑しました。
・人間に憑りついた影はこれまたB級ホラーの怪物っぽいです。
・ついでに地面を滑って移動します。
・ドラゴンのCG……まあ頑張ってるほうだとは思う……
・アチュアンの墓所でカルガド皇帝と対峙したゲドは……剣で戦います
・結局墓所の扉を開けて「名も無き者」(=影と同じモンスターの群れ)を世に解き放ちますが、大丈夫、腕輪を元に戻したので自動的に全部浄化されました、めでたしめでたし。……ってふざけんな!!

いや〜予想を上回る酷さだった。まいったまいった。別にね、見た目がしょぼいとか派手っぽいアクションにベクトルを振ったとかはいいですよ、テレビドラマなんだし。でもこのテーマの破壊っぷりはあまりにも原作に対する敬意に欠けるでしょうよ。まだゲドのほうは影に自分の名前(ハイタカだけど)をつけて融合するとかギリギリのラインは守っていたが、テナーの扱いがどうしようもない。何のための前後編計3時間の尺なんだ。少なくとも原作の意志を汲み取ろうとはしていたジブリアニメのほうが数倍マシ。

ただ、役者は軒並み悪くなかった。カラスノエンドウはいい味出してたし、テナー役のクリスティン・クルックはびっくりするほど可愛い。彼女の存在を教えてもらったので呪うのはよそうと思う。しかし『ゲド戦記』は映像化に恵まれないね〜
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