これは25日にRob CaigerがShowdownにポストした内容です。リスト購読者だけで独占すべき話でもないと思いますので、こちらに転載します。
どんなカタログリリースにしても、売り上げの見積もりがまず報告されなければなりません。この短期的および長期的売り上げ見通しと製作コストのバランスやプロモーション費用などの算数の問題になります。これらによって、各国が独自の製品をリリースするのか、輸入盤だけになるのかが決まります。
ELOのリマスターについては、テープ収集の作業は別としても、SonyBMGの国際事務所との2年間以上の折衝がなされました。ロンドン事務所のTim Fraser-Hardingのおかげでリマスターは順調に進捗し、Sonyがいくつかのカタログ作業においてこのようなパッケージを削減しているにも関わらず、OOTBのデラックスエディションも発売できました。アメリカのSonyのテープ倉庫が検索されずに残っている以上、このリマスターは完璧なものではないといえますが、世界中で100万枚以上のセールスが達成され、またCDとしての形態で発売することができました。
これをMoveと比較してみると、Salvo/Fly Recordsの大変優れたリマスターの後でさえ、EMI以前のカタログは40年以上も無視された上でようやくUKのみで発売されただけです。
ELOにしてみても、90年代初期に立ち返るだけでも、US以外では全く興味を示してくれる会社がありませんでした。アルバムはほとんど発売されておらず、リマスターもされず、パッケージも粗末で、Sony UKは何もリリースする気がありませんでした(Afterglowは結局UKでは公式発売されませんでした)。
Sony UKはDino Recordsという小さなインディペンデントレーベルにカタログをライセンスしました。彼らはとても当たり前のヒット曲集を出しましたが、ELOロゴを使った上手な宣伝をすることにより、UKでトップ3を記録しました。Sonyの社内で大規模な検討がなされ、Light Years、Long Beachライブ、Xanaduなどがリリースされ、リイシュー計画が始動する前にテープの発掘と復旧が行われました。これほど充分な時間をかけてマスターテープが捜索されたグループは稀で、テープ確保は可能な限り満足が行くものとなりました。(次の文章が理解できていませんが、他のメールから補完して解釈しました)OOTBは10,000枚、BOPは600枚が最初の週に売れ、以後も売り上げを伸ばしています。
もしもこれからELOのカタログリリースについてリサーチ作業を始めたとすれば、リマスターは発売できなかったといえるでしょう。重要なアルバムとベストだけが、恐らくダウンロードのみで販売され、テープの多くは世界中の倉庫に散らばったままだったとも思えます。
これからRobが行いたいことは、レコード会社、メディア、さらに広いファンベースを惹きつけるようなプロジェクトを作り続けていくことです。しかし、彼の情報網が漏らしてしまうようなこともあります。Ole ELOがUSでリマスターされずに出てしまったとか、Ticket To The Moonの非シングル曲とか、日本で出た未承認のボックスセットなどですが、それでも昔よりはずっと状況がよくなっています。カタログ作業を継続し、レコード会社に興味を持たせるために大事なことは、ファンのサポートを最大に至らしめることです。
これまで、同じ作品を何度も買い直したファンの気持ちはわかります。LPを買い、カラーLP、カセット、エイトトラック、CD、最初の世代のリマスター。みんなそれをしてきたことでしょう。そして、レコード会社は我々に同じことをすることを期待しています。しかし、もしファンのサポートが継続されるのであれば、それほどセールスが期待できないようなプロジェクトもレコード会社を説得することができます。たとえば、DVDでのヒット曲集、EMIマテリアルのサラウンドDVDとコンサート映像集などです。
我々は、各地域それぞれで、Eldorado、Discovery、Time、Secret Messagesの2枚組みコレクターエディションが出た場合、1万枚以上のセールスを保証できるでしょうか。それがレコード会社から投げかけられる質問であり、その答えはファンにかかっています。
ところで、ここで書かれている「日本でのボックスセット」って、Sonyが企画したものでしたっけ。Disk Unionのものも私は買わずじまいだったのですが、それとは全くの別物?

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