またつまらぬものを買ってしまった
iTMSに登録されていたのは2010年らしく、売られていることは前から知っていたものの、なかなか購入には至っていなかった品です。タイトルから察せられる通り、Mr. Blue Skyのカバーバージョンです。ずいぶん昔には、故村上太一さんが「ELOの曲はカバーバージョンが少ない。それは、プロダクションに金がかかっているから、あのサウンドを再現するのが難しいのだ」ということをファンクラブ会報に書いておいででした。ただ、昨今のDTMの普及やダウンロード販売、Youtube、Soundcloudといった容易に発表できる場が増えたことから、集めようと思っても収拾がつかないほどのカバーバージョンが出回っていることはご存知の通りです。そういうこともあって、一時はカバーが含まれているアルバムは大概購入していた私でも、最近ではダウンロードに留めることはおろか、ほとんどのカバーはそのままスルーしているのが現状です。
ただ、このアイテムに関しては1曲だけではなくて、バージョン違いとはいえども複数の曲がコンパイルされている形になっていますし、それだけまとまった形だったら手元に置いておいてもいいかと思ったのがひとつ。もうひとつは、最近の円安進行に伴い、近い将来にiTMSでの価格が改訂され1-2割の値上げが生じる可能性があります。それなら今の間に買ってしまえと思ったわけです。
結果です。うん、決して人にはお勧めしません。タイトルからすれば、Mr. Blue Skyをコーラスで表現しているということになりますが、とても上手というわけでも、大人数というわけでもないし。そもそもコーラスでのカバーなら、1曲目に持ってくるのはカラオケじゃなくてフィニッシュされたコーラスバージョンでしょうが。で、全部で7つのバージョンが入っているのがなにかというと、カラオケ、コーラス、ソプラノがふたつ、アルト、テナー、バスという具合にパートごとのバージョンが入っている「ようです」。「ようです」というのも無責任な話で恐縮なのですが、ソプラノだのアルトだの謳っているのに、声は男の声ばかりに聞こえるし、バスバージョンでも他のパートが聞こえるように思うし、かといって何度も聴き比べる気にはならないし。
これで1750円も取ろうというのがよくわからんです。カラオケ商売よりひどいと思います。もちろん、オリジナルのMr. Blue Skyが各パート別ばらばらに聴けるのなら10倍でも払いますけど。ただ、そんなことを言いながらもある程度納得している自分が嫌だな。

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