
UCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)は入学時のレベルが非常に高い。
ほとんどの学生が何かしらの4年生大学を修了してから入学してくることが多いらしいが、その卒業校での成績は4点満点の内申書(GPA)で3.46以上が求められ、2名以上の教授推薦が必要という。
しかし結局はGPA平均は3.8近くになるらしい。GPA3.8以上とは、ほとんどの教科がAでないとつかない。
1400名以上の入学希望者に対して面接試験にたどりつく書類選考の時点で250人に絞られ、最終入学者は120名のみ!GPA3.8以上になるのも納得がいく。
Cが中心で卒業までやっとの思いでたどり着いた私の場合、絶対に無理なのである。
まあ、入学時のレベルが高くせざるをえないのは、それだけ教育内容に人気と内容があるからであり、日本のように大学のネームバリューを求めはしても入ってしまったらほとんど学校に行かず、バイトに明け暮れるような学生はまず皆無に等しい。
日本でも薬学部といえばバイトをする時間が少なく、勉強に時間を割くことが求められる学部であることは間違いないのだが、アメリカの薬学部はUOPにしてもUCSFにしても学生の努力ぶりは日本の比ではない気がする。
もちろんバイト、遊び、サークルそして勉学のすべてを上手にやっている学生もけっこういるのかもしれないが、少なくとも私の場合、学生時代を振り返ってみると勉学に割く時間が少なすぎたように思う。
恥ずかしいの一言である。
でも過去を嘆いていても仕方ない。
社会人になってからでも勉強はできる。アメリカのPharmDに負けないくらいの勉強を重ねていこうとつくづく思わされた。
具体的な教育内容は以下のとおりである。
おおまかな内容としてはコアカリキュラム132Unitsを元に、臨床、病院薬局経営、薬学科学の3つのコースに分かれ、それぞれが58Unitsあり合計190UnitsでDoctor of Pharmacyとなる。
超実践向きであることは言うまでも無い。
1900時間を割く実践臨床研修(Patient Care Rounds)も目玉であり、1日8時間として212日かかるらしい。
これを受け持って教育する現場の薬剤師の努力と実力もすごいものがあると思う。
つまり学生の受け皿となる臨床現場の薬剤師がしっかりしているからこそ薬学生はモチベーションを保って育っていけるのだろう。
すでに臨床現場で働く薬局および病院薬剤師はこの部分をよ〜〜〜〜〜く覚えておかねばなるまい。
薬剤師の臨床への関わりの主張するための数値として用いているデータも印象的だった。
「10.4→3.5」これは1000人の患者に対しての副作用発現率の低下を表した数値らしい。
副作用発現率を66%減らせたというのだ。
薬剤師の存在が有効であることを示す数値。職能PRを態度だけでなく数値でも示すことも大切ということ。

(教授のみなさんと)

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