喫煙者の子供のニコチン汚染 屋外で吸っても室内のタバコ汚染は7倍に (2005/2/24 BBCニュース記事)

このNEWS、もう3年も前のことなんですね。でも知らない人は多いはず。日本のマスコミは国から報道規制がかかっているかのごとく、喫煙の害についてほとんど放送しません。まあ、国からのプレッシャーもあるのでしょうが、JTさんが報道番組のスポンサーとなっていることが大きいんでしょうけれど。(このことはまた別の機会に触れます)
とにかく、「喫煙の自由」という主張があることは事実ですが、その影で受動喫煙者の健康被害をどう考えるか・・・これは喫煙者が肝に銘じておかねばならないことなのでしょう。
私もかつて喫煙していたころ、こんなことは考えていませんでした。なんとなく知っていても、見てみぬふりをして、自分を正当化していたような気がします。
「今日くらいはいいだろう。飲み会のときくらいはいいだろう。外で一本吸ったって家の中には関係ないだろう。」
・・・などなど、見事なほどにさまざまな言い訳を考え出し、喫煙を繰り返していたのです。
断煙した今だから、こんなことを声を大にして言えるのでしょうけれど、考えてみれば受動喫煙のことをもっと重く受け止めろ!と言われていたら、もっともっと禁煙、断煙について早く取り組めたかもしれません。

ほかにも受動喫煙に関するデータはたくさんあります。
●夫がタバコを吸う場合、タバコを吸わない奥さんの肺がん発症率は1.91倍。
●父親が喫煙する場合、中学男子で2.0倍、高校男子で1.6倍、中学女子で2.4倍、高校女子で1.9倍。母親が喫煙する場合、中学男子で2.3倍、高校男子で1.6倍、中学女子で3.1倍、高校女子で2.3倍、そうでない場合に比べてそれぞれ喫煙率が高くなる
●自分がたばこを吸わなくても、周囲に喫煙者がいると心筋梗塞(こうそく)などの心疾患を起こす危険が5割高まる
●親が家庭でたばこを吸い、受動喫煙にさらされている子供は、動脈硬化を防ぐ善玉(HDL)コレステロールの値が低い
●子供が 8 〜 9 歳(小学 3 年生)になるまでに両親が禁煙すると,高校 3 年生までに喫煙者になるリスクを有意に低下できる
●タバコ煙は子供の喘息率の上昇に寄与する1つの既知の要因
これを読んで、空気清浄機の購入を考えた方いますか?
タバコ目的では使えませんので、無駄なお金は投資しないようにしましょう。
なぜかというと、
タバコの有害物質は空気清浄機のフィルターを素通りしますからね。
それに、喫煙者の呼気から、しばらくの間、有害物質が出続けるわけでしょう?
ならば喫煙者がその部屋自体に存在することが有害物質なわけで・・・
医療職・介護職の方でも、休憩室で吸って、そのあと患者さんに接している人いますよね。その行為により患者さんの健康に被害が出ることがあるということに、そろそろ目を向けてみませんか?
親そして教育者の方もそうです。「20歳になるまでタバコは吸うな」はおかしいでしょ。「健康に悪いから吸うな。おまえのことを思ってそう言うんだ」が正しい教育のはず。そして自分は吸って、子供にタバコの汚染物質を浴びせ続けている。よく考えるとむちゃくちゃ矛盾していますよね?
大人の選択、医療人としての生き様の選択、教育者としての選択ってもの・・・そろそろしっかり考えてみる必要があるんじゃないですかねえ?

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