


今日は“歴ドル”で知られる小日向えりさんがクノッソスにやって来ました!!と言ってもお客様ではなく、私と一緒に古代ローマ時代の食事を再現するためにわざわざ熱川までやってきたのです!!
小日向さんはすらっと背が高く、大変美しくかわいい方でした(#^.^#) アイドルですからそうなんでしょうが、お付の人とマネージャーまで付いて、すごいなぁ〜と感じました。
まず小日向さんを迎えるところ、私がシーザー(カエサル)の姿に変装して月桂冠を小日向さんにかぶせます。それから実際に料理を作りました。まず一品目は「岩牡蠣のマリネ・ロンディウム風」
ロンディウムというのは今のイギリスのこと、当時はローマ帝国の属州でした。そこからたくさんの牡蠣が船で運ばれて貴族たちの胃袋に入っていきました。中には牡蠣の養殖をする人もいたとか。それだけ人気があったんですね。
次に「レンズ豆のスープ」。レンズ豆というのは耳慣れないですが、北アフリカ原産の小さな薄い豆です。当時の貴族に愛されたスープです。
ウナギのサラダ。ウナギってあのウナギ?と思われる方もいるかもしれませんが、そうですあのウナギです。しかもそれを蒲焼にして食べていました。なんだか不思議ですね。
ここで問題です。次の三つの中で古代ローマ時代に食べられていた野菜はなんでしょう。【 1.キャベツ 2.トマト 3.じゃがいも 】 考えてください!
ちなみに野菜は、肉食中心だった当時の民衆にとって、薬の意味合いが強い食材でした。レタスもそうでしたし今は現存しない“ラヴィジ”という野菜、これはセロリの一種のようで、古代ローマの人たちに愛された食材の一つでした。
お次は「ガリア産鴨肉のあぶり焼き・カエサル風」。これは、『ガリア戦記』というカエサル自らが書いた軍記から、兵士たちが野営で食べたと思われる鴨料理を再現したものです。鴨もフランス産のものを取り寄せました。ちなみにガリアというのは今のフランスのことですね。飾り付けにナツメヤシの実を添えます。
小日向さんがアシスタントをしてくださったので、とても料理がはかどりました。ドレッシングやソースを再現するのが難しいですが、そのかくし味になっているのがガルムという魚醤の一種です。
残念ながら今はガルムは使われてないので、しょっつるという秋田県に伝わる調味料で代用しました。魚の出汁のきいた醤油?表現が適当でないかもしれませんが、とにかくそれを愛用していたのです。
さあ、最後はいよいよ!ローマ人たちの愛する、いや愛するだけでは聞かないLOVEを注入したマグロの登場です。「マグロのソテー・地中海風」 当時、漁業はやってましたが危険が、伴うので海の幸は基本的に貴重でした。その中でも“マグロ”は別格、当時の挿絵が今も残っているほどです。
ただ、生で食べる習慣はなく、必ず火を通して食べられていました。その手段はいろいろありました。もっともポビュラーなのは焼くこと次に煮たり茹でたりすることでした。今日はタコも添えました。
最後にドルチェ、「アルプスのソルベ・ワイン風味」です。当時、氷は清涼飲料として珍重されていました。それに蜂蜜をかけたりワインをかけたりして楽しんでいたのですね。今回は葡萄のソルベのワイン風味です。
飲み物もワイン、小日向さんは蜂蜜入りの葡萄酒、私はお湯割りでかんぱ〜い!無事終了しました!今回の収録は、5月3日のEテレ「高校講座・世界史」で放送される予定です。NHKの皆さんもご苦労様でしたぁ〜!
古代ローマプランのページです。
http://www.knossos.jp/shokuenotabi.htm

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