人間の一番器用な手が使えない。足でけったり、頭に当てたり、体ごとぶつかったり、どちらかというとスマートではない。
怪我は多いし、いつも、ベストメンバーでやれるワケじゃない。一旦試合が始まったら、そうそう監督の指示も仰げないし、自分たちで考えて試合を進めなくてはならない。
90分間死ぬほど走り回り、味方の走り込む場所を想定してパスを出し、パスの来るところを想定して走り込み、最後のクロスを想定してシュートに絡む。その全てがうまくいったときに、初めて1点が入るけど、何度となく練習していてさえ、少しの行き違いもなく、相手をかわしながら、気持ちが通じあうのは難しい。試合中、何度も何度もトライしたなかで、やっと一度通じるか通じないか。
でも、通じたときは、最高の気持ち!
走り回って頑張っても、得られる成果は1点か、せいぜい2〜3点。ゼロの時だって多々ある。
それなのに、ちょっとしたミスや、一瞬の集中力を欠いたために、その成果さえ無になってしまったり、逆に点を取られたり。
自分に納得いかない審判にも抗議はできず、従うしかない。逆らえば、イエローや一発退場にもなりかねない。そうなれば、次の試合の出場にも響く。
このストイックで報いられることの少ないスポーツで、頑張る選手たちを見ていると、たくさん勇気をもらいます。
やるっきゃないよね!って。

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