友達に、すんごい美人がいます。
どれくらい美人かと言えば、たとえば学生時代、その友達と一緒に、喫茶店の窓際に坐っておしゃべりしてるとするでしょ。
横の道を、若い男性数人が通りすぎた・・・かと思うと、また戻ってくるんです、も一度彼女を見に。
学生時代、私の元には、よく男子学生が、やってきました。
もてたですと?
とんでもない!
みいんな、「どうすれば、彼女とつきあえるか」と、聞きにやってくるんです。
私も若かったから、「そうやね、まず追いかけんことやね」なんて、割とまじめに相談に乗ってました。
だれも成功しなかったけど。
彼女は、自分を好きになってくれる人より、自分が好きになった人に興味を示すから、私に相談に来ても無駄だったんですけどねー。
彼女は、自分が美人だとは自覚してないところがいいところで、私が「や〜いブス」とからかうと、ぶす〜っと口をふくらませていました。
そんな彼女も、同い年ですからとーぜん、今はおばはん。
あれだけ、年上じゃないとダメ、なんて言ってたのに年下の旦那をみつけ、子供だけしか写ってない挨拶状なんておもしろくないよねと話していたのに、しっかり子供だけの賀状、子供は子供私は私、なんて嘘のように、子供が大きくなって自分とつきあってくれなくなったとぼやき、でも、いまだに素敵なのは、美人だと言うことにおぼれず、自分の道を歩いたからかしら。
美人は美人で大変、と彼女を見ていて思ってました。
あんなにちやほやされたら、私だったら自分を見失なっちゃうよー。
もっともこんな心配、私には、今も昔も必要なしさあ。

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