ヘルシンキ2日目。この日も、雲ひとつ無い快晴です。滞在中、曇りになることすらほとんどなかったです。かといって、暑くて汗だくになるわけでもなく、ちょうど春の陽気+αの過ごしやすい気候でした。
朝ごはんは、ホステルのバイキング。なかなかボリュームたっぷり豪勢な朝食でした。特に、パンとミルクがおいしいのです。日本で売ってる「おいしい牛乳」のちゃんと味があるようなミルク。周りは明らかに外国人だらけでしたが、不思議と日本人は見かけず。
朝食後、すぐに街へ。観光案内所にて、ヘルシンキカードを買いました。このカード、すごく便利で、ヘルシンキ市内と近郊のトラムやバスが乗り放題な上、博物館・美術館の入館割引など特典盛りだくさんなカードなのです。トラムの路線を覚えるべく、いざ!と思ったら、デジカメを宿に忘れてきたことに気づく…さっそく乗り放題を活用して、宿へ。いやはや、トラムは快適です。前々から思ってましたが、観光地にトラムというのは、経済的にも美観的にも有効ですね。もちろん、トラムが網羅できない所にはバスが走っています。ただ、こういったところのバスは日本と違って注意が必要。停留所で待っていても、手を上げないと停まってくれない場合が多いのです。
さて、宿に帰ったついでに、一番近い「シベリウス公園」に行くことにしました。到着してみると、観光バスの長蛇の列が!中心部にシベリウスの顔とモニュメントがあるのですが、その前の広場は観光客でいっぱい。とても見る気にはなれず、すぐ踝を返したのでした(最終日の夜に再訪園)。昼ごはんは、海のほうに出てみることに。トラムを乗り継いで、カイヴォプイスト公園を歩いて横切り、カフェ・ウルスラへ。スモークサーモンのサンドを食べました。北欧のスモークサーモンは日本にかなり輸出されていたはずなので、味は同じはずなのですが、現地で食べるとおいしく感じるんですよね。帰りにもう一度公園を通ったら、野外コンサート(しかもかなり大規模)をやっていました。
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こういったコンサートが、公園のあちこちで。さすが音楽先進国です。ちなみに、日光浴をしている水着のお兄さん・お姉さん(そして、たいていは美男・美女)もたくさんいます

午後は最初に、「フィンランディアホール」に行ってみることに。この時期はオフシーズンのため、何も公演をやってないことは知っていたのですが、とりあえず行ってみたのが正解でした。午後2時に到着すると、ちょうど「ホールツアー」が始まるところだったのです。ツアーには非常に詳しい解説をしてくれる人がついてくれて、英語で説明してくれます。エントランスは、総大理石の豪華な床に、雪払い用の長〜い足拭きマット。階段を上がると、北欧家具で統一されたロビー。配色は白と黒を基調に落ち着ける雰囲気を、とか、植木の位置を季節ごとに変えている、とか、細かい話もしてくれました(そして、そのうち半分も聞き取れない英語力

さぁ、いよいよホール内部へ。

緊張のせいか、英語アレルギーなせいか、画像が震えていますが、わかりますでしょうか?座席が総革張りなのですよ。そして、なにやら丈夫そうな木でできた床。高級感あふれるホールです。これで、多目的ホールなのですから驚きです。舞台上は、このように

たくさんのブロックにわかれて、それぞれが動くようになっています。左にちらっと写ってるのは、合唱席です。この舞台は、演劇やポップスコンサートにも利用されるそうです。でも、クラシックホールとしての響きは世界トップクラス。多目的ホール=響きの悪いホールというのは迷信ですね。このあと、小ホールも見学(なぜか写真はピンぼけ)。赤と白を基調にしたモダンなホールでした。小ホールは、近々クラミだったかクーラだったかの名前がついたホールにネームチェンジするそうです。さて、このフィンランディアホールの設計に主に携わったのが、世界的な建築家アルヴァル・アールトです。ネットで検索したら、星の数ほど見つかるはず。
ホール周辺を歩いた後、駅前に戻ってくると、既に夕方4時半。港のほうへ行くと、ちょうど日曜市をやっていました。特に面白いものは無く、普通の市場。市場をそのまま通り過ぎて、目的の港へ。翌日に行くタリン行きのチケットを買いたかったのです。とりあえず、一番近いノルディック・ジェットを利用することに。6千円以内で往復できるとは、安いもんです。ちょうど、神戸に来たついでに徳島まで渡ってみるか、という感じかな。
その後は、カッペリ(エスプラナーディ公園の東の端と立地条件は最高)で晩御飯を食べ、8時からヘルシンキ大聖堂でオルガン&合唱コンサートを聴きました(合唱と言いながら、5人!)。オルガンの曲は、やや古典の曲から現代風の曲まで、様々。日本でオルガン曲というと真っ先にバッハが思い浮かぶのですが、バッハからは程遠い、新しい感覚の音楽でした。
帰り道に、デリリウム・ノクトルムがメニューに書いてあるバーの看板を見つけ、入ってしまいました。後でわかったのですが、「Belge」なるバーで、ベルギービール専門店なのでした。飲んだのはHet Kapittel。しばらくして隣のおじさんに話し掛けられました。地元の人で、みんな夏期休暇で郊外に出てしまって暇だそうな。それで街中には観光客らしき人たちばかりだそうです。言葉の問題は多々ありながらも、音楽の話などで盛り上がりました。その人はロックギターを弾く人でしたが、クラシックのことも詳しくて、ご当地のシベリウスやラウタヴァーラは当然知ってました。でも、好きなのはフランス音楽で「ガブリエル・フォーレ、クロード・ドビュッシー、エリック・サティーなんかが好きだ」って。何故、全員フルネーム?!と思ったけど、さすがに英語での突っ込み方がわからなかったです。Aholaさん(そして何故か電話参加のMoiranenさん)、楽しい話をありがと〜。
〜翌日に続く〜