去年マリエンバートで(ネタバレあり)  映画・ドラマ等

9月に恵比寿ガーデンシネマに「ディリリとパリの時間旅行」を見に行ったときに、「去年マリエンバートで」の4Kデジタル・リマスター版のチラシを見かけて「10/25から上映か、これ絶対見に行こう」と思って昨日(10/30)見に行きました。

http://www.cetera.co.jp/marienbad4K/


この映画を知ったきっかけは早瀬優香子さんの同名の曲からなんですが…と書きましたが、改めて確認したら曲名の方は「去年マリエンバーで」でした。なんだよこのトラップはw

とにかく「去年マリエンバートで」というタイトルに惹かれ、元ネタの映画があることを知り、あらすじを調べたらなんだかよくわからないけど面白そう…と思い、いつかリバイバル上映があれば見に行きたいなあと思いつつなかなかその機会がなく、DVDを買おうかな、と思ったら廃盤だったり、中古で見かけても高かったり…と買おうという決断がつかず…で今まで来てしまいました。

ちなみに映画の内容と歌とはあまり関係ないのですが、MVを見ると、「去年マリエンバートで」のオープニングを意識したのかな、という撮り方。
ホテルの廊下を延々と映していて、男Xがホテルの部屋を描写するモノローグを繰り返し、パイプオルガンの音楽がBGMで入って…という映画のオープニングに対して、曲の方の「去年〜」のMVは、カメラが外を延々と映し、遠くに建つ広い洋館に近づき、玄関に入り、家の中を延々と移動していき…で、曲の最後の方で、部屋で歯を磨いている早瀬さんが映る…という内容。映像の雰囲気はかなり違いますが。


ついでに映画のタイトルになっている「マリエンバート」なのですが、マリエンバートは物語の舞台ではなく、会話の中に一度出てくるだけだったのは意外でした。それでこのタイトルか…。
マリアーンスケー・ラーズニェという温泉保養地がチェコにあり、マリエンバートはそのドイツ語読み。もしかして日本に置き換えると那須とか箱根みたいなイメージ…なんだろうか…?

映画の内容ですが、
女性A(デルフィーヌ・セイリグ)が男性M(サッシャ・ピトエフ)と一緒に豪奢なホテルに滞在している。(男はAの夫のように見えるが、当初は50歳くらいの男を想定して脚本を書いたとかで、父親という解釈もあり?)

男性X(ジョルジョ・アルベルタッツィ)はAに対して「1年前に出会って愛し合い、1年後に駆け落ちしようと約束した」と迫るが、女性はまったく思い出せずに戸惑うが…
という話なのですが…時間軸とか見てても正直よくわからなかったです。
Wikipediaによると,


「後年、脚本を担当したロブ=グリエがこの映画の仕掛けについて語っている。 それによると、黒澤明の『羅生門』がモチーフとなっており、最初に、

1.現在
2.Xの回想(Xにとっての主観的事実)
3.Aの回想(Aにとっての主観的事実)
4.過去(客観的事実→Mの視点)

の4本の脚本が作られ、それらをバラバラにつなぎ合わせて、最終的な脚本が完成したという。その際に、それぞれの場面が1-4のどの脚本に該当するのかがなるべくわからないように慎重につなぎ合わされ(時間軸の入れ替えも行われている)、最終的に完成した脚本はダイヤグラムシートを伴う[1]、非常に複雑な物になった(研究書にはダイヤグラムシートを伴う完成脚本が収録されている)[要出典]。 」

なんだそうですが、あえて分析しなくてもいいような映画ではあります。難解さに浸って楽しむ映画。人によっては眠くなったりもするようですが、私は…ところどころで一瞬寝てしまったような気がしますw

Aが部屋から庭園を眺めるシーンで、なんか「ドグラ・マグラ」に出てきた解放治療場を何故か思い出しました。映画の雰囲気はだいぶ違いますが、どちらもストーリーを一口で説明できない話だし、「主人公が身に覚えのない異性から『昔愛し合っていた』と執拗に呼びかけられるが自分には全く記憶がない」って点に関しては共通してるって言えば言えるのかもしれませんがw
そういえば「ドグラ・マグラ」の映画もモノクロだったよな…と思いながら映画を見ていたのですが、後で確認したら「ドグラ・マグラ」はカラー映画でした…(一部モノクロのシーンはありますが)…ええ、記憶というのは確かに当てにならないようです。

装飾過多な古いホテルも(パンフレットによればミュンヘンにある城とパリのスタジオで撮影したものを編集したとか)、ココ・シャネルによる衣装も美しかったのだけれど、どうもXが嫌がるAにストーカーしているようにしか見えず、
「『一人にして』って彼女何度も言ってるんだから一人にしたれよ、彼女嫌がってるやん」
とXに対して文句を言いたくなってしまい、映画を見る前に見たパンフレットに、「XはAを半ば力づくでものにしたような暗示があるシーンがあって…」と書いてあったのを思い出し、XがAに対して過去の写真を見せるシーンを見て、ふと今朝がた見た山口真帆さんのツイート(自分が犯人と繋がっている証拠写真がある!とスポニチに載ってたけど、握手会で一緒に写真を撮ったときにリクエストされたポーズを取っただけだから、部屋番号を表してたなんて言われても…というやつ)が頭に浮かび、まさか例の実行犯にとってはこの映画みたいに「自分はかつて彼女と愛し合っていたんだ」という記憶でもあるんじゃなかろうか、という思いが一瞬浮かんだものの、いやいやいやそんな綺麗なもんやないから!と次の一瞬で否定したりしながら見ていたので「この2人は本当に愛し合っていたのか?」という疑問が最後まで消せず、物語に関してはモヤモヤしたものが残ってしまった…。映像は美しかったのですがね。

ロケに出てくるフランス庭園、ミュンヘンのシュライスハイム城、現在はバイエルン州美術館だそうですが、いつか行ってみたいですね…。
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