まーくが以前から贔屓にしているマンガ家の
遠藤淑子さん。
それがなんと先月[2008.09.12]、
3つの出版社から、4冊のマンガ本が、同時に刊行される
マンガの帯では、今回の別の出版社の作品まで紹介されている
という業界ではちょっと珍しいことになっている。
ちなみに、
『狼には気をつけて』 1、2巻 白泉社文庫
(旧来の単行本の文庫化)
そして今回、初めて単行本化されたのが、

『午後のお茶は妖精の国で』
祥伝社
(次回に、
それの記事が)
そして、今日注目するのが、

『なごみクラブ 1』
竹書房
(実際、店頭に並んだ発売日は、4冊とも[2008.09.12]に合わせてあるんだけど、奥付に載ってる「発行日」には、出版社ごとの都合でズレがあります)
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で、この作品の舞台は。
ホストクラブ
です。そう、女の人がお客になって、男にサービスしてもらうお店。会員制ホストクラブ、その名も 「
なごみクラブ」
とはいってもさあ、遠藤節(ぶし)は、ほのぼのが基調の人情ドラマ。そんな生々しいホストさんの現実的なお話が展開されるわけがない。
(でもなあ、エコさん本人、ホストクラブにどれだけ取材に行ったんだろう?その辺はちょっと気になる。)
(参考:
『朝日新聞社 のwebサイト』[2008.09.26]にも、同作品の書評(by 松尾慈子.氏)が載っています。)
○ 第2話では、ホストクラブのマネージャー、カクテルのホワイトレディーを作る想い出。いえ、なんでもないです。このwhite ladyを発展させたものが、
カクテルのpink ladyになって、、って今日はそっちの話じゃなくて。
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○ 第3話 ホストの剛(ごう)さんの物語
(初出 雑誌『月刊 まんがライフオリジナル』[2006.12])
この剛さんがねえ、なんと、お客に来た女性を怒鳴り散らすんです。叱り飛ばすんです。説教トークが炸裂するんです。
いや剛さんだってねえ、“
今夜もおきれいです”といった、普通のホスト接客がしたいのよ。でもなんかキャラとしてゴツい系で、お父さんのように思われてしまって。その上、女性客がだらしないと、本気で怒ってしまう。
だもんですっかり説教トークが持ち味に。そして、、、常連の指名客たち。剛さんに叱られたくてやって来る。ええそうです、わざわざお金払って怒られるために。
>バカ者ーっ!!!
>乱れた生活をするな!
>ゴミは分別して出せ!
>そんなことでどうする。
>毎回同じ事怒られて、反省してんのか!
>お前はもうここに来るな! (まーく注:接客じゃないなすでに)
>こんな時間にどこウロつく気だ
とまで、巻末書き下ろしの中でも怒ってる。
>ごめんなさーい うえーん (と泣き出す、女性指名客)
剛さん本人も気づいてます。
>ここはイメクラじゃないんだ。俺は本気で怒ってるんだ。
>怒られたくてホストクラブに来るなんて。何考えてんだ、最近の客ーっ。
でも、
>実際それで剛さんを指名されるお客様も多いし
だそうで。ま、もちろんさあ、遠藤マンガはファンタジーであって、実際にこの通りのホストがいる、接客があるとは思わないけど。
でも、、現実に、お金払ってでも男の人に叱られたい、って需要は、ある気がします。