ヴェテラン、赤石路代さんの描く歴史コミックス『AMAKUSA1637』良いですよお。現在、第9巻まで
発売中。
ミッション系の学校に通う女子高生(ただし剣道の達人)早弓夏月とその同級生男女が、島原の乱直前の天草にタイムスリップ。夏月はなぜか天草四郎に間違えられてしまう。暴政を敷く領主に、歴史と科学の知識・現代の道具・剣道の腕前で立ち向かい、一揆を成功に導けるのか?タイムスリップ・コミックスとしては歴史の書き方が精密なのも注目点。
現在、一揆勢は天草の富岡城を手に入れ、肥前:島原城攻略に迫ります。実際の歴史ではこの城が落とせなくて、仕方なく原城に立てこもったんだけどね。島原城には藩主:松倉勝家。でも武家諸法度により周辺諸藩は江戸にお伺いを立てなければ、一揆鎮圧の援軍を送れません。(ちなみに松倉家:家老の岡本さんの人間像が感動的。)
しかーし、ここ(第38話)で、上手の手から水が漏れてしまった。残念!
“細川は?鍋島は?援軍は来ない。城の二の丸も落ちて、本丸地下の松倉勝家
「あと何週間もここで持ちこたえろというのか!」”
江戸時代初めのお殿様が何週間(several weeks)なんて言っちゃいけません。ましてキリシタン一揆勢ならともかく、それを弾圧する側の人間が。そりゃ完璧に当時の言葉遣いで書くのは無意味だけど。これではちょっと、冷めてしまいました。