日本の教科書検定の結果が報道されて以来、中国国内で反日デモ→暴動が深刻化しています。
そんな中、フジTV系のニュースショーで、確か4/7(木)の報道。
“デモ隊は、「小泉を鬼に会わせろ!」という主張をしていた・プラカードを掲げていた。”
苦笑。これだけじゃあ、普通の日本人は意味が通じない、というより「誤解」されてしまいます。おそらく原語は
見鬼
jian gui
(見は会う、出会うの意)
日本語的な感覚だと、これは
“妄言を繰り返す小泉純一郎首相を、厳しい鬼(オニ)に裁いてもらえ!”
ということだと「誤解」されます。
でもね、これは本来、「現代中国語」だとかなり違う意味に。
まず「鬼」。これは桃太郎さんが退治したような力強い「オニ」じゃありません。あの世とこの世を行き来する半ば幽霊じみた
「幽鬼」のイメージ。
弱々しくて縁起の悪い言葉遣いだなあ、かと思えば、さらに深刻な意味が。
普通に生きている人は、幽鬼には出会えません(見えません)。
鬼と出会うのは、死んでから。つまり、
見鬼とは、そのものズバリ、死ぬ・生命を失くす という成語。
小泉を鬼に会わせろ!
というのは、普通の中国語としては
小泉を殺せ!
と言っているのに等しいのです。
うーん、私も余裕があったらこのテーマ、政治的にも詳しく書きたいけど、今日はこれまで。
ちなみに
社会主義時代の中国、(えっ?今でも社会主義でしたっけ、あそこ?)。幽鬼などという非科学的で封建時代の残滓のような概念を使うのは怪しからん!というので、
「革命的人民」(おお、←これを
赤字で強調するのは理にかなっている!)は人が没することを
見馬克思
jian Makesi
と表現していたようです。
あの世に行って
馬克思(マルクス)に出会う、ね。